ファイアブレ
支援会話集 ヨシュア






【ヨシュア×マリカ C】
ヨシュア
よぉ、あんたも剣士らしいな。

マリカ
お前は?

ヨシュア
俺はヨシュアだ。あんたは?

マリカ
マリカ。

ヨシュア
そうか、よろしくな。
ところでマリカ、知ってるか?

マリカ
何を?

ヨシュア
何だか一時、流行ったらしいぜ?
同じ軍の仲間同士だってのに、戦場で出会った剣士と剣士が、
互いの腕比べの為に手合わせするの。
まぁ、中にはマジな奴らもいたみたいだけどな。
どうだ、俺たちもやってみるか?

マリカ
・・・私の剣で斬られたいのか?

ヨシュア
別に命のやりとりをしようってんじゃない。
言ったろ、ほんのちょっとの腕試しだ。

マリカ
・・・分かった。私には、剣を振る機会があればそれでいい。

ヨシュア
よし。じゃあ、こうしようぜ。賭けようじゃないか。
お前さんが買ったら、俺が金を払う。
逆に俺が勝ったら・・・。

マリカ
何だ?

ヨシュア
・・・そうだな・・・。何か一つ言う事を聞いてもらう・・・ってのは?

マリカ
明確化してない。

ヨシュア
ダメか?

マリカ
いや、いい。
勝つのは私。だから問題ない。

ヨシュア
おっ、やる気になったな。

マリカ
じゃあ、始めよう。

ヨシュア
まぁ待てよ、今日はやめておこうぜ。
こういうのは、やり合うまでの間も楽しむもんだ。分かるか?

マリカ
・・・分からない。けど、いい。

ヨシュア
よし、決まりだ。次に会った時がその勝負の時・・・って事で。
面白い賭けになりそうだぜ。

マリカ
・・・・・・。結果の決まっている賭け。
だから、面白くなんかない。

ヨシュア
さぁ、どうだろうな。じゃあ、またな。
楽しみにしてるぜ。

マリカ
ああ。





【ヨシュア×マリカ B】
ヨシュア
おっ・・・くっ!

マリカ
!・・・・・・。

ヨシュア
ちぃっ・・・!
そらっ!!

マリカ
!! 
・・・・・・。

ヨシュア
ふぅ・・・。結局勝負は引き分けか・・・。

マリカ
・・・・・・。

ヨシュア
思ってたより、やるじゃないか。

マリカ
お前も、思っていたよりはやる。

ヨシュア
ふっ・・・そいつはどうも。
・・・でも、内容的には俺の方が、わずかにだが不利だったか?

マリカ
大差は無いが、私の方が有利だった。けど、相性の問題もある。
しかし・・・百歩譲って引き分けでいい。
決定打を入れる事ができなかったから。
それに、金よりも得るものはあった。

ヨシュア
そうか。しかし、速い太刀筋だ。
どうやったらそこまでモノにできる?

マリカ
私にはこれしかない。

ヨシュア
剣の道に生きる・・・か。
俺は剣よりも賭けの方が好きだがね。

マリカ
・・・なぜ?

ヨシュア
ふっ・・・、理由を聞かれるとは思わなかったな。
俺が賭けにハマった訳・・・か。
そうだな・・・。気が付くとドップリ・・・って感じだったな。
他に面白い事が無くなった時期があって・・・。
なんというか・・・結局、人間の人生自体も、賭けそのもの・・・。
俺はそう思ってる。

マリカ
そうか。
・・・・・・賭けの事は分からない。
けど、今日の手合わせは悪くはなかった。
今度また相手を願う。

ヨシュア
賭けは無しでか?だとしたら、面白くないな。

マリカ
好きにすればいい。

ヨシュア
よし。なら再度、賭け成立だ。
次は俺が勝つぜ。
じゃあな。

マリカ
ああ。





【ヨシュア×マリカ A】
ヨシュア
そらっ!

マリカ
!!

ヨシュア
・・・・・・どうだ?

マリカ
くっ・・・。

ヨシュア
ふっ・・・。
今回は、俺の勝ちのようだな。

マリカ
・・・・・・不覚を取った。

ヨシュア
まぁ、今日はお前さんにとって日が悪かったのさ。
それに、最後の一撃も決定打・・・ってほどでもない。
結局はほとんど互角、ってこった。

マリカ
・・・しかし、私の勝ちじゃない。それはすなわち私の負け。
賭けはお前の勝ち。私は、何をすればいい?

ヨシュア
嬉しいね。約束を覚えててくれたか。
じゃあ、言うぜ。

マリカ
・・・・・・。

ヨシュア
しばらく、俺の相手をする・・・ってのはどうだ?

マリカ

何の相手!?

ヨシュア
ああ、すまない。勘違いするな。
剣と、それから、賭けの相手だ。

マリカ
それじゃ、これまでと同じ・・・。

ヨシュア
まぁ、確かにそうだな。
だが、その先の明確な目的はある。

マリカ
なんだ?

ヨシュア
とりあえず剣の相手をしてもらうのは、俺の腕を鈍らせない為だ。
そして、できれば互いにその腕を上げていきたい。

マリカ
それは私も望む所。

ヨシュア
そして、この戦いが終わったら近い将来・・・俺にはやりたい事がある。
それは、ちょっとやそっとの期間じゃ成しえない、とてもでっかい事だ。
俺の人生の中で最大の賭けといってもいい。
その為に、俺は自分を鍛えるのと、あと、協力者を集めたい。
どうだ、マリカ。もし良ければ協力してくれないか。

マリカ
・・・私は、剣を振ることしか能が無い人間。

ヨシュア
そうか?俺はそんな事はないと思うぜ。
まぁ、考えておいてくれ。

マリカ
・・・考えておく。

ヨシュア
それとあと・・・賭けは、趣味だ。

マリカ
それは分かる。

ヨシュア
じゃあ、これからもよろしく頼むぜ。

マリカ
分かった。だが、退屈はさせるな。

ヨシュア
ふっ、努力はするがな。前にも言ったろ?
人生そのものが賭けだってな。
でも心配するな。きっと退屈なんてしない。
それに、お前の剣の相手が務まる奴なんて、そうはいないだろう?
まして、お前を追い込むほどの腕前なんて。

マリカ
次は必ず私が勝つ。

ヨシュア
ふっ、その調子だぜマリカ。





【ヨシュア×ヒーニアス C】
ヨシュア
あんたがヒーニアス王子かい?
俺はヨシュアだ。よろしく頼むぜ。

ヒーニアス
ああ、よろしくな。

ヨシュア
さて、お近づきのしるしと言ってはなんだが・・・どうだい?
こいつで一つ勝負といこうぜ。

ヒーニアス
?そのようなコインで一体何をしようというのだ。

ヨシュア
賭けだよ、賭け。
俺は一緒に戦をする仲間とは、必ず一勝負するようにしてるんでね。
賭け金は、そうだな・・・1000くらいでどうだ?

ヒーニアス
賭け事など・・・

ヨシュア
いやいや。そう馬鹿にしたもんでもないぜ。
戦場じゃ、ほんのささいなツキが生死をわけるってのは知ってるだろ?
戦ってのは明日があるかどうか、分からねえものだからな。
命を預けられる仲間だ。誰でもツキがある奴と組みたがるのさ。

ヒーニアス
私にはツキなど関係ない。真の実力があれはそれでいい。
だが・・・いいだろう。そこまで言うのなら、付き合おう。

ヨシュア
よし、そう来なくちゃな。じゃ、いくぜ。
表か、裏か?どっちだい?

ヒーニアス
裏だ。

ヨシュア
・・・よ、と。残念、表だ。悪いな王子、あんたの負けだな。

ヒーニアス
何?そんなはずは・・・

ヨシュア
いいや、そんなもんさ。ほら、見てくれよ表だろ?

ヒーニアス
確かに・・・
弓で遠方の敵を正確に射る、この私の目で見たにも関わらず・・・
なるほど、賭けとは見た目よりも、奥が深いようだな。

ヨシュア
おっ、分かったかい?さすがに理解が早いな。

ヒーニアス
ああ。よし、もう一度だ。今度こそ私の実力を見せよう。



【ヨシュア×ヒーニアス B】
ヒーニアス
裏だ。

ヨシュア
・・・また表だな。これであんた、十連敗なわけだが・・・

ヒーニアス
構わない。次だ。倍賭けで裏に・・・

ヨシュア
そろそろやめにしといた方がいいんじゃねえか?
城に帰れば金はあるかもしれねえが、こんな行軍の途中じゃ、
あまり自分の金は持ち歩いていないだろう?

ヒーニアス
いいや、続けてくれ。このまま負け続けで終わるのは気分が悪い。

ヨシュア
そうか・・・だが、ここらでやめにしとかないか?
俺も十分稼がせてもらったし、これ以上巻き上げるのもな・・・

ヒーニアス
だめだ。勝ち逃げなど許さん。
早くしろ、時間に余裕があるわけではない。

ヨシュア
普段冷静なやつほど、賭けには熱くなる・・・
先人の言った事は、やっぱり正しいようだぜ。



【ヨシュア×ヒーニアス A】
ヒーニアス
待たせたな。さあ、始めるぞ

ヨシュア
おい、まさかまだやるのか?

ヒーニアス
ああ、勿論だ。早く投げるがいい。

ヨシュア
・・・やれやれ。もうこの際だからばらしちまうけどな、王子。
あんたに勝ち目はねえんだ。あれはイカサマなんだよ。

ヒーニアス
イカサマ・・・

ヨシュア
ああ、こうやってコインを投げて・・・手に収めるだろ?
コインを握ってるのは俺だからな。
ちょっとした手のひらの動きで、表裏はひっくり返るって寸法さ。
こんなふうにな。

ヒーニアス
なるほど、そうだったか・・・
いや、不正な手段を講じていることには気がついていた。
運や勘だけであれだけ連勝できるとは考えにくいからな。
だが、残念ながら、手口は見抜けなかった。

ヨシュア
そうか。気づいただけでも、さすがだぜ。
しかし、ジャハナの酒場に出入りしてた本物のサマ師は、もっと巧みにやる。
不正だと分からないように、途中に勝ちと負けを上手くおりまぜてな。
あんたも酒場に出入りしてみりゃ分かるさ。

ヒーニアス
なるほど。今まで、そのような機会など無かったものだからな。
弓術に学問、次代の王として、学ばねばならぬことは山ほどある。

ヨシュア
・・・息が詰まる話だな。だがそれだけじゃ学べねえこともあるだろ?
俺は駆け出しの頃、こいつで全財産巻き上げられたことがあってな。
二度と引っかからねえようにって、結構な数のイカサマを覚えた。
ま、くだらねえことだが・・・こういう経験を積むってのも悪くないもんだぜ。

ヒーニアス
確かに、それだけは認めねばならんな。
野に身を置かねば、得られぬものもある。

ヨシュア
ま、とにかく種明かしは終わりだ。
イカサマで勝った金は返しとくから、これで勘弁してくれ。

ヒーニアス
待て。

ヨシュア
ん?

ヒーニアス
不正を見抜けなかったのは、私の敗北だ。
私に返す必要はない。

ヨシュア
へえ・・・あんた、意外といい男だな。格好良いぜ。
じゃ、こいつは授業料としてもらっとくぜ。

ヒーニアス
・・・待て。

ヨシュア
何だ? まだ何かあるのか?

ヒーニアス
まだ賭けは途中だ。続きをするぞ。

ヨシュア
・・・っておい、まだやる気なのか?

ヒーニアス
当然だ。これでもう君はイカサマもできまい。
ここからは、私が勝ち続ける番だ。

ヨシュア
・・・やれやれ。けど気に入ったぜ。
あんた大物になれるかもな。じゃ、続きいくぜ?

ヒーニアス
・・・裏だ。




【ヨシュア×ジスト C】
ヨシュア
あんたが、傭兵団の隊長、ジストってヤツか。

ジスト
名乗りもせずに人の事を呼びすてにするとは、不躾な野郎だな。

ヨシュア
おっと・・・これは悪かった。俺はヨシュアだ。
1人で百人分の働きをする傭兵だと聞いて、一度、話がしたいと思っていた。

ジスト
ほう・・・それは光栄だな。
それに、なかなか肝のすわった面構えだ。
お前のその目、ただの剣士じゃない事は俺には良く分かる。

ヨシュア
・・・噂通りの男だな。
闘いの実力だけでなく、人を見る目も備わっているようだ。

ジスト
そりゃあ、どうも。それで?
俺には挨拶にきただけ・・・ってわけじゃないだろう?

ヨシュア
ああ。流石に鋭いな。

ジスト
お前さんの太刀筋ほどじゃないかも知れないがな。

ヨシュア
実はあんたを誘いに来たんだが、焦らずじっくりいくことにしたぜ。
こいつは絶対に失敗したくないと思ったからな。
内容はまだ秘密だが、でっかい仕事だ。
金もかなり稼げると思うぜ?

ジスト
そうか。
何の誘いかは分からないが、楽しみにしてるぜ。

ヨシュア
ああ。




【ヨシュア×ジスト B】
ヨシュア
よぉ、ジスト。

ジスト
ヨシュアか。聞いたぜ、お前、賭けが好きなんだって?

ヨシュア
ああ。あんたもやってみるか?

ジスト
ははは、遠慮しておくぜ。
しかし、どうしてお前はそんなに賭け事が好きなんだ?

ヨシュア
理由は色々あるがな。
自分のツキを信じる所に醍醐味がある。

ジスト
ツキだと?
ヨシュア
ああ、そうだ・・・。
どんなに自分に力があっても、ツキがなけりゃ、それまでだ。
いくら頑強な男でも、ツキがなければ病に倒れたりして死んじまう。
一国を治める王族だって、そいつにツキがなけりゃ国ごと滅びてしまう事もある・・・。
世の中、そんなもんだ。

ジスト
なるほどな・・・。確かに、お前の言う事にも一理ある。
・・・だがな、ヨシュア。俺はツキを言い訳にしたくねぇんだ。
敵に負けたのはツキがなかったから・・・。
国が滅びたのもツキがなかったから・・・。
確かに運の善し悪しはあるだろうが、それを自分のやった事の言い訳にしたくねぇ。

ヨシュア
・・・なるほど・・・。あんたの言う事にも一理あるぜ。
ま、それでも俺は、自分のツキを信じるけどな。

ジスト
それもいいだろう。
実力が互角な場合は、やはりツキってやつが左右するだろうしな。
それに、お前はツキだけをアテにしてる訳じゃなさそうだ。
実力があってかつ、ツキを信じる。そういった男だな。

ヨシュア
なんでもお見通し・・・か。敵に回したくない男だ。

ジスト
そいつは傭兵にとって最高の褒め言葉だな。

ヨシュア
はは、あんたとは長い付き合いになりそうだ。これは、俺の勘だがな。

ジスト
そうか。果たして、そいつは当たるかな?

ヨシュア
当たるさ。俺にツキがあるなら、きっとな。




【ヨシュア×ジスト A】
ジスト
おい、ヨシュア・・・、お前、賭け事するのはいいが、
俺の所の部下から巻き上げるのは、ほどほどにしてやってくれよ。

ヨシュア
ん?ああ、あいつらの事か?
負けても負けても食い下がってくるから、俺の方がほとほと疲れちまった。
賭けであんなに熱くなってたら、あいつら、戦場で危ない目に遭うぜ?
隊長のあんたから注意したほうがいいんじゃないか?

ジスト
ははは・・・そうだな。部下には俺から言っておこう。
・・・しかし、ヨシュア・・・。お前が巻き上げた金は、俺が取り返すぜ。

ヨシュア
やっときたか。俺と勝負してくれるのを待ってたぜ。

ジスト
ああ。敢えて誘いに乗ってやろう。

ヨシュア
よし。じゃあ、あんたが勝てば、部下の金は返す。
でも、俺が勝ったら・・・。

ジスト
・・・何だ?言ってみろ?
お前が俺に本当に言いたかったことを。

ヨシュア
・・・この戦の後、俺に身を預け、俺の元で働いてくれ。

ジスト
・・・ほぉ、そう来たか。
傭兵にとっちゃただの仕事の誘いのようだが、そうじゃない。
でっかい賭けになるな?
俺の経験がそう告げてるぜ。
お前さんが何をやろうとしてるのかは知らないが・・・。
まぁいいだろう・・・乗ってやるぜ。

ヨシュア
・・・よし、じゃあいくぞ。コイントスでいいか?

ジスト
俺の人生を賭けるにしちゃあセコイ賭けだが、まぁいいぜ。
さぁ、きな。

ヨシュア
コインの表か裏か、どっちに賭ける?

ジスト
・・・表だ。

ヨシュア
だったら、俺は裏だ。
・・・いくぜ・・・、そらっ!

ジスト
・・・・・・。

ヨシュア
・・・開けるぜ?
・・・・・・。・・・よし、裏だ!

ジスト
俺の勝ちだな。さぁ、ヤツの金を返してもらおうか?

ヨシュア
・・・あんた、表に賭けてたぜ?

ジスト
ああ、確かにな。だが、今のはイカサマだ。
お前、左手を開いて見せてみろ。すり替えたコインが入ってるだろう?

ヨシュア
・・・・・・!
・・・ちっ、見破られちゃ、仕方ねぇ。
あんたの勝ちだ。・・・ほら、金は返すぜ。

ジスト
ははは。ありがとうよ、ヨシュア。
早速、あいつらに返してやろう。

ヨシュア
・・・・・・。
しかし、どうして分かったんだ?
イカサマを見破られたのは、生まれて初めてだぜ。

ジスト
・・・傭兵になる前は、お前みたいに三度の飯より賭けが好きだったんだ。
イカサマぐらい見破らないと、すっからかんにさせられちまうからな。

ヨシュア
賭けに興味がなさそうな素振りをして、実はそれか・・・。
まったく、あんたって野郎は・・・。
・・・ふっ、今日の俺は・・・。

ジスト
ツキがなかったなんて言うなよ、ヨシュア。
今のは、単なるお前の力不足だぜ。

ヨシュア
あんたのほうこそ力があったわけじゃない。
今日はあんたにツキがあっただけだ。

ジスト
ははは・・・。・・・しかしな・・・。
お前の熱意は確かに伝わってきた。
俺の腕を買ってくれた事は嬉しかったぜ。

ヨシュア
まだ俺はあんたを諦めてないぜ。戦が終わったら剣で勝負だ。
俺があんたに勝ったら、俺の元で働いてもらう。

ジスト
ああ、受けて立とう。
それまで、共に生き残ろうぜ。

ヨシュア
ああ、必ず生き残ろう。




【ヨシュア×ラーチェル C】
ヨシュア
さて、今日のツキは・・・と。
裏、か・・・。やれやれ、今日もついてねえようだな。

ラーチェル
あら、何をしてらっしゃるの?
ヨシュア
ん?ああ。こいつで今日のツキを計ってたのさ。
今日はどうやら今いちらしい。

ラーチェル
まあ!それはいけませんわね。
あなたもそんなコインより、神にお祈りをした方がよろしくてよ。
お祈りを欠かさないわたくしは、いつも幸運に守護されていますわ。

ヨシュア
へえ、そりゃ是非あやかりたいもんだ。
どれ、本当にあんたがついてるかどうか見せてくれよ。
ひとつ、こいつで勝負してみるか?

ラーチェル
まあ!いけませんわ!
賭け事などしては、天罰が下りますわよ。

ヨシュア
いや、さすがにそれは言い過ぎだろ。

ラーチェル
いいえ、いけません。賭け事は大衆を堕落させますわ。
汗水流して働かぬ者は、神様がお許しになりませんわよ。
第一、ここは賭場ではないではありませんか。

ヨシュア
何、そう大袈裟に考えなくていいのさ。
賭けなんてもんはなんでもできる。
よ・・・と。
ほら、表か裏か?どっちだい?

ラーチェル
・・・挑戦されたからには受けて立たねばなりませんわね。
表ですわ!

ヨシュア
よし。じゃあ・・・と。お、表だ。
ついてるじゃないか。

ラーチェル
え?わたくしが勝ったんですの?
でもよく考えれば当然ですわね。
いかに賭け事といえども、このわたくしが負けるはずがありませんわ。

ヨシュア
よし、じゃあ続けていくぜ。次からは100Gでどうだい?

ラーチェル
よろしいですわ。
そこまで言うのなら、受けてさしあげます。

ヨシュア
よしよし・・・。ほら次行くぜ。表か裏か、どっちだい?

ラーチェル
もちろん、表ですわ!




【ヨシュア×ラーチェル B】
ヨシュア
よう。

ラーチェル
まあ、ヨシュア。

ヨシュア
ちょっとつき合ってくれるか?
こないだの負けを取り戻してえ。
俺も賭け事にはちょっとした自信あったんだが、
こないだはいいようにやられちまったからな。

ラーチェル
構いませんわよ。
賭け事は大衆を堕落させるふしだらな遊戯ですけれど、
勝つとなんだか気分がよろしいですわ。

ヨシュア
そうそう。俺もこいつでずるずるはまったクチでね・・・。
こないだは素人相手ってことでサービスしたが、今度は本気で行かせてもらうぜ。

ラーチェル
望むところですわ。
でもヨシュア、わたくしには勝つことはできませんわよ。
だってわたくしには、神がついておりますもの。

ヨシュア
いいのかそんな神様?
だいたい、賭け事はいけないんじゃなかったのか?

ラーチェル
わたくしが許可しました。
聖女たるわたくしが許したからには神が許したも同然ですわ。
さあ、勝負ですわ!




【ヨシュア×ラーチェル A】
ラーチェル
まあ、ヨシュア!見つけましたわ。

ヨシュア
げ。

ラーチェル
まあ!げ、とは何ですの。失礼ですわ。
さあ、続きをやりますわよ。

ヨシュア
いや、もう勘弁してくれよ。参った。俺の負けだ。もうこりごりだぜ。
やっぱりあんたの言う通り、賭けなんてやるもんじゃねえ。

ラーチェル
まあ、途中で逃げるなんて男らしくありませんわ!

ヨシュア
・・・ってなあ、どう考えてもおかしいだろ。
あんたマジで神様ついてるとしか思えねえ・・・。
俺がサマまで使ってるのに勝てねえなんて・・・。

ラーチェル
サマ?サマとは何ですの?

ヨシュア
え・・・いや、なんでもねえよ。
とにかく俺はもうこりた。あんたとだけは勝負したくねえ。
他の奴をカモにしてくれよ。

ラーチェル
カモ?カモとはなんですの?
鳥の名前じゃありませんの?

ヨシュア
これだぜ・・・。
何も知らないくせに、この俺に勝っちまうんだからな・・・。

ラーチェル
何も知らないとは何ですの!失礼じゃありませんの。
大体、あなたの方こそ、賭けのこと以外に何を知ってるっておっしゃるんですの?

ヨシュア
ん?そうだな・・・。
例えば、大きな砂漠の渡り方・・・とかか。

ラーチェル
それならわたくしだって、
長い航海のやり方などを心得てますわ。
それくらいで、人を何も知らない呼ばわりしないで頂きたいですわ。

ヨシュア
ああ、もう分かった。俺が悪かった。
とにかく、これからは賭けは他の奴とやってくれ。

ラーチェル
まあ、逃げてしまいましたわ。仕方ありませんわね。
では、他の方を探しますわ。
そうですわ!
我がロストン聖教国にも賭場を設けることにいたしましょう。
早速、叔父様に提案ですわ!




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