ファイアブレ
支援会話集 アイク




【アイク×ティアマト C】
ティアマト
あら、アイク。あなたも訓練?

アイク
ティアマトもか。なら相手を頼めるか?
あんた相手だと学ぶことが多くていい。

ティアマト
そう?よかった。
もうあなたに私の指導は必要ないかと思ってたから。

アイク
何言ってるんだ。 
親父から受け継いだ剣技が本物になるように仕上げてくれたのは
あんただと俺は思っている。

ティアマト
ふふ そう言ってもらえると光栄だわ。
・・・・・・ねえ、アイク。

アイク
何だ? 

ティアマト
あなたが団長から継いだ剣技は・・・、この世で唯一のものよ。
大事にしてちょうだい。

アイク
・・・・・。なあ、ティアマト。
ふと思ったんだが・・・・・・あんたはいつから親父と一緒だったんだ?
クリミア王国の騎士だったんだよな、ティアマトは。

ティアマト
・・・そうよ。でもその話はまた次の機会に話すわね。
構えてちょうだい。今は次の戦いのことだけに専念しましょう。

アイク
・・・・・・分かった。



【アイク×ティアマト B】
アイク
ティアマト。いいか? 

ティアマト
アイク?何か私に用かしら。

アイク
忘れたのか?この間、話してただろう。
あんたと親父は何時から知り合いだったんだって。

ティアマト
あ、ああ・・・、そういえば、そうだったわね・・・・・・。

アイク
・・・・・・嫌そうだな。なら無理強いはしないが・・・。

ティアマト
嫌というか・・・・・・自分の過去を話すのが苦手なだけよ。
・・・・・・でも・・・・・・あの人のこと、少しでも沢山あなたに知っていて欲しいものね・・・。
わかったわ。

アイク
ああ、頼む。 

ティアマト
私がまだクリミア騎士だった頃、クリミアとガリアの交換武官に志願し、
そのガリアでの滞在中に出会ったわ。
王宮で開かれた合同闘技であの人の強さを目の当たりにしたの。
襲い来る幾人もの強豪を、まるで小さな子供をあしらうかのように倒していった。
相手は一体どうして自分が倒されているのかも分からないほど・・・鮮やかな剣技だった。
一騎当千とはこのことを言うのかと・・・・・・身体が震えたわ。

アイク
・・・・・・。

ティアマト
私も剣を交えたのだけれど・・・到底敵うことはできなくて。 
けれど、その後も時間の許す限り相手してもらったわ。
それで、親しくなって・・・あの人の家に招かれた時、あなたはいたわね。

アイク
俺が?

ティアマト
ええ。微笑んだエルナに抱かれて眠っていたけど・・・・・・かわいかったわ。
あの人もあなたを見るときの目はとても優しくて・・・、剣を構えている時の彼とは別人だった。 

アイク
・・・・・・そうか・・・・・。



【アイク×ティアマト A】
アイク
なあ、ティアマト・・・ありがとう。

ティアマト
な・・・・・・なあに? アイク。改まって・・・。

アイク
明日があるという保障はないからな。
思ったときに伝えておきたい。・・・・・・聞いてくれるか? 

ティアマト
え、ええ・・・いいけど・・・・・・、いきなりどうしたの?
私、あなたに感謝されるようなことしたかしら? 

アイク
ああ。あんたは・・・・・・ガリアで母さんを失い、
幼い俺とミストを抱えた親父を助け、傭兵団を支えてくれた。
そのことに・・・・・・礼を言いたい。 

ティアマト
・・・・・・・・・・・・。

アイク
今まで何も知らずに来てすまん。 
あんたが守ってくれたからこそ存在するものを、当たり前のことのように享受していた。 

ティアマト
・・・・・・違うわ、アイク。私は私自身のために・・・。

アイク
わかってる。親父を・・・・・・愛してたんだろう?

ティアマト
・・・・・・!!

アイク
もしも、そうじゃなくてもっと違った思惑があったとしても今、こうして俺は生きてるんだ。
その事実に感謝する気持ちに変わりはない。
親父だって、あんたの手がなければひょっとしたら俺たちと一緒に死んでいたかも知れん。 
その命を、あの時、あそこで漆黒の騎士に倒されるまで・・・支えてくれたんだ。
・・・・・・本当に、ありがとう。

ティアマト
・・・・・・・・・、・・・・・・う、う・・・・・・・・・っ・・・。

アイク
親父と違って、俺にはまだ経験も力もないが・・・
よければこれからも俺たちを導き、支えてくれ。・・・・・・頼む。

ティアマト
ええ・・・・・・。
ええ、もちろんよ・・・・・・アイク・・・・・・。





【アイク×オスカー C】
アイク
オスカー、ちょっと訓練に付き合って・・・・・・。
?どこかへ行くのか?

オスカー
悪いね、アイク。今日は私が食事係なんだ。

アイク
ミストは?

オスカー
洗濯物がまだ終わらないらしくてね。
料理は久しぶりにやるから、腕が鈍ってないといいけど。

アイク
オスカーの料理は久しぶりだな。楽しみだ。

オスカー
・・・本当に?

アイク
ああ。なんでだ?あんたの料理はいつも美味かった。

オスカー
私の印象では・・・、いつも無反応なセネリオと、
元々、私の料理を食べ慣れていた弟2人は除外するとして・・・。
団長、ティアマト副長、アイク、ガトリーは何を出しても完食だけど・・・、
なんでもいいって感じだったな。
毎回、細かな味の差に気づいて感想をくれたのは・・・、
ミストとシノン、それからキルロイだけだったな。

アイク
特に口にだしてなかっただけで、ちゃんと味わってたぞ?一応。
食事作りの担当がオスカーからミストに交代した日の夕食は・・・今思い出しても胸が気持ち悪くなる。
さすがの親父も脂汗だしながら食ってた気がするし。
そういや最近やっと、ミストの料理もまともになってきたよな。

オスカー
ああ、君が剣の腕を磨くように影で一生懸命特訓してるんだよ。
美味しい、って言ってもらえることが作ってる側には1番励みになるからそのためにもね。

アイク
そうか・・・・・・。
これからはちゃんと旨いと言うようにしよう。

オスカー
はは、ありがとう。





【アイク×オスカー B】
オスカー
アイク。調子はどうだい?

アイク
オスカーか。ああ、ちょっと戦う上で
悩んでるところがあってな・・・・・・。

オスカー
私でよければ相手になろうか。

アイク
いや、獣牙族や鳥翼族相手には
どう戦えばいいのかって考えてたんだ。

オスカー
なるほど・・・・・・。
それは私も思っていたよ。
本来の姿になった彼らは我々が想定している戦いの範疇を遥かに超える。

アイク
そうだ。
獣牙族はその爪の一撃で岩を叩き割ることも大地をえぐりとることも可能だ。
鳥翼族には俺たちの死角を見つけることなどた易いだろう。
それに、空に逃げられてしまえば俺の剣技など何の意味も成さない・・・。

オスカー
・・・・・・やはり、1番いいのは彼らに手合わせしてもらうことだろうね。
難しいことだけど・・・・・・。

アイク
・・・・・・難しい?そうか?

オスカー
あ・・・・・・。いや、うん。
・・・・・・アイクは・・・・・・すごいな。

アイク
?オスカーにすごいとか言われたくはないな。
あんたは何でもできるし、大概のことは知ってる。

オスカー
私のできることは、努力すればどうにかなるようなものだよ。
・・・・・・君はやっぱり、団長の子だ。見習いたいと、私は思うよ。

アイク
・・・・・・・・・・・・。





【アイク×オスカー A】
オスカー
アイク。

アイク
オスカー?・・・・・・どうした?

オスカー
・・・・・・・・・・・・大丈夫かい?

アイク
ああ・・・・・・問題ないつもりだが。不安にさせたか?

オスカー
いや、違うんだ。その・・・どんどん戦いが激しくなって・・・、
少し前まではこんな大きな出来事に私たちが巻き込まれることになるとは
思ってもいなかったから。

アイク
そうだな・・・・・・。
親父が死んでからこっち・・・・・・、怒涛の展開って感じだ。
正直、息つく暇もない。

オスカー
だから・・・・・・平気かい?
いや、平気な訳ないんだろうが・・・・・・。
私に・・・・・・何かできることはないか?

アイク
・・・・・・ありがとう。
あんたにはずっと面倒や苦労ばかりかけてる気がする。
こんな頼りない団長に今まで付いてきてくれただけでもう充分だ。

オスカー
アイク・・・・・・。

アイク
これからも付いてきてくれるか?

オスカー
ああ、もちろんだよ。私は、グレイル団長も言ってたように君のことを家族だと思ってる。
傭兵団は、私の帰る家だから。

アイク
オスカー・・・・・・。
そうだ、あんたの飯が食いたいな。
またミストと一緒に作ってくれるか?

オスカー
よし、分かった。
今日は腕をふるうよ。期待しててくれ。





【アイク×セネリオ C】
セネリオ
それで、今回の支出は・・・物資も不足しがちで・・・・・・、
・・・・・・・・・アイク?
ちゃんと聞いていますか?

アイク
ん?
ああ、聞いてなかった。すまん。

セネリオ
・・・・・・・・・。

アイク
悪いが、もう1度最初から報告してくれ。

セネリオ
少し、休まれてはどうですか?
ひどくお疲れのようですよ。

アイク
・・・分かるのか?

セネリオ
はい。
調子の悪い時のアイクは眉間の皺が深くなりますから。

アイク
・・・妙な判断だな。

セネリオ
とにかく、休んで下さい。
その間のことは僕がうまくやっておきますから。

アイク
じゃあ、そうさせてもらうか。

セネリオ
はい。

アイク
・・・・・・他の奴にもそれぐらい愛想がよければいいんだが・・・・・・。

セネリオ
え、なんですか?

アイク
なんでもない。
じゃあ、頼むな。

セネリオ
・・・はい。





【アイク×セネリオ B】
セネリオ
・・・・・・・・・。

アイク
セネリオ、ちょっといいか?

セネリオ
は、はい。どうかしましたか、アイク?

アイク
・・・いい加減、話してみないか?
どうしてそんなに塞ぎこんでいるのか。

セネリオ
あ・・・。・・・・・・・・・。

アイク
・・・・・・・・・。

セネリオ
・・・・・・あの・・・・・・、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・アイクは、自分が何者であるか・・・悩んだことはありませんよね?

アイク
自分が何者か・・・?
・・・そうだな、特にない。
親父と母さんの子で、それに不満を持ったこともないしな。

セネリオ
・・・・・・ご両親の存在は、大きいでしょうね。
周囲に自分の幼い頃を知る者が存在するかどうか・・・。
それは幼子が自我を形成していく過程では、必要なものなんだろうと思います。
何も知らない生き物が、確固たる1人になるには・・・それを肯定して後押ししてくれる大人がいないと・・・・・・、
幼子は進む道が分からなくなり・・・自分が一体何であるかすら分からなくなってしまう。

アイク
セネリオには、親の記憶がないのか?

セネリオ
ええ。僕を育てた女は、少なくとも僕を生んだわけではない。
あの女の口癖は・・・
『どうして私が?』
『世の中は不公平だ』
『近寄らないで』・・・でした。
一片の愛情もなく、なんらかの義務によって僕の面倒をみているだけのようでした。

アイク
・・・・・・。

セネリオ
それから・・・4つぐらいの時、付近に住んでいた賢者が・・・・・・僕を引き取りたいと申し出ました。
その子供には・・・類稀なる魔道の才があるからと言って・・・女は大喜びで賢者に僕を譲りました。
よく覚えています。
僕があの女の笑った顔を見たのはあの時だけでした。
心の底から嬉しそうでしたよ。
厄介払いだけでなく僅かばかりでしたが礼金まで手にすることができたのですから。

アイク
・・・・・・。

セネリオ
賢者は死期が近く、自分の知識を受け継ぐ者を求めていました。
時間がないと言って、寝食の時間をも惜しんで魔道の修行に明け暮れさせられました。
でも・・・僕にとっては、女との生活よりはるかにましでした。
自分が何者であるかを振り返る余裕もなかったので。
2年後、賢者が死んだ時には・・・・・・僕は一通りの魔道を身につけていました。
賢者の館に食べる物が無くなったので、外に出て町に行きました。
そして・・・・・・僕は・・・初めて気付きました。
自分が一言も口がきけないことに。

アイク
・・・セネリオ・・・・・・。

セネリオ
読み書きはできました。
相手の言葉も理解できます。
だけど・・・自分では何も話せない。
仕方なかったんです。
女も賢者も、僕に一方的に言葉を投げつけはしたものの返事を必要としなかったので・・・・・・。

アイク
・・・セネリオ!!

セネリオ

・・・あ・・・。
す、すみません・・・・・・。
こんなくだらない話を・・・。

アイク
くだらなくない。
それが理由でおまえは・・・ふさいでいたのか?
もしかして、幼い頃、おまえが暮らしていたのはベグニオンだったのか?

セネリオ
・・・違います。
・・・・・・僕が言いたかったのは・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
いえ、もういいんです。すみません、失礼します。

アイク
待て、セネリオ・・・!
・・・・・・・・・・・・。





【アイク×セネリオ A】
アイク
・・・・・・。

セネリオ
・・・・・・。

アイク
・・・この間の話を聞いてから、俺なりにない知恵を絞って考えた。
けど、分からん。
おまえが自分の存在について何か不安を持っているんだろうってそれ以外は何もな。
だから、やっぱり話を聞くしかない。

セネリオ
・・・・・・どうして放っておいてくれないんですか?
僕には・・・あなたしか頼る相手がいないのに・・・・・・。
あなたに嫌われたら・・・・・・もはや生きてはいけないのに・・・・・・。

アイク
だからだ。
おまえは俺以外の誰にも心を開こうとしない。
だったら、俺がなんとかしてやらんと、おまえはいつまでも苦しみを抱えたままだろうが。

セネリオ
・・・・・・・・・アイク・・・。
僕は・・・。僕は・・・・・・。

アイク
俺を信じろ。
おまえがたとえ何者でも、俺がおまえを認めてやる。

セネリオ
・・・・・・・・・ぅ・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・はい・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・僕は・・・おそらく・・・・・・【印付き】なんです。

アイク
【印付き】・・・。なんだ、それは?

セネリオ
ベオクとラグズの・・・混血です・・・・・・。
女神の定めし理を犯したために・・・
どちらの種族からも・・・忌み嫌われる不浄の存在・・・・・・。

アイク
・・・・・・よく分からんが、とにかく、おまえはラグズの血をひいてるってことだな?

セネリオ
・・・はい。
僕の額にある模様は、その証・・・。
ベグニオンの大神殿マナイルで・・・・・・古い書物を調べていて・・・知りました。
それまでは・・・魔道士が、より強い魔力を得るために行なう【精霊の護符】なのだとばかり・・・・・・。
賢者は、それに目をつけたと話していましたので・・・・・・・・・。

アイク
それで?

セネリオ
え・・・?それで、とは?

アイク
おまえが、ラグズの血が混じった
印なんとか・・・なのは分かった。
それで、それがどうしたんだ?

セネリオ
それがどうしたって・・・。
不快じゃないんですか!?
自分の傍らに・・・こんな何にも属さない存在がいて・・・!

アイク
・・・・・・・・・いや。特になにも変わらん。
セネリオはセネリオだろう。
俺の団の有能な参謀だ。
おまえがいないと、団はたちまち立ち行かなくなる。

セネリオ
・・・・・・・・・・・・アイク・・・。
僕は・・・だからあなたが・・・・・・。

アイク
ん?

セネリオ
ガリアです・・・。
僕が賢者と暮らしていたのは・・・ガリアにある小さな村でした。
そこには、何人かのベオクが集まって暮らしていて・・・・・・。

アイク
・・・ガリア?
おまえ、それって・・・。

セネリオ
賢者が死に・・・・・・口のきけない僕は飢えて死にかけていた・・・・・・。
そんな僕にあなただけが、手を差し伸べてくれた。
だから・・・・・・あなただけが、僕にとって特別になったんです・・・・・・。





【アイク×レテ C】
アイク
よし・・・・・・このくらいか・・・・・・。
・・・・・・ん?

レテ
熱心に鍛えているようだな。

アイク
レテか。見てたのか?

レテ
ああ、興味があった。
今後ベオクの戦い方をどれだけ知っているかが勝敗を分けるだろうからな。
貴様らに遅れを取るわけにはいかん。

アイク
それで、俺を研究か?

レテ
安心しろ、戦いに紛れておまえの寝首を掻こうとは思っていない。
そんなことには何の意味もないし、
そんな姑息で卑怯な手段を使うのはベオクくらいのものだ。

アイク
そうか。
ラグズは正々堂々と正面から戦うのが普通なのか?

レテ
・・・・・・大抵はな。
すべてがそうとは言い切れないが。
まあ、どんな小細工をしようと我々には匂いでわかる。
闇に潜もうとも無駄な話だ。
・・・・・・鼻を潰されれば話は別だがな。

アイク
レテ。
また次の機会でいい、獣牙族の戦い方を教えてくれないか?

レテ
そういうことなら請け負おう。
全力で相手してやる。

アイク
ああ、頼む。





【アイク×レテ B】
レテ
おい。

アイク
レテか。どうした?

レテ
先の戦い、なかなかのものだった。
思っていたよりはやるようだな。

アイク
俺のことか?

レテ
そうだ。他に誰がいる?

アイク
・・・・・・意外だな。
俺はあんたたちの驚異的な力にいつも驚いているんだが。

レテ
お互い、まったく違う戦い方をするからな。
動きや考えが読めないのもあるだろうが・・・。
おまえたちは意外と素早く、細やかに反応する。
自分の身体とは別の刃をよくあそこまでうまく操るものだ。
鍛錬の賜物なのだろうな。

アイク
ああ。
俺たちはあんたたちのような爪も牙も持ち合わせていないからな。
いかにして武器を自分の身体の一部にするか・・・・・・。
そのためには日々訓練を欠かす訳にはいかん。

レテ
ふん・・・・・・なるほどな。
では私もおまえたちを見習って鍛錬に励まねばならん。
この間の約束を覚えているか?

アイク
もちろん。頼めるか?

レテ
こちらこそ頼もう。
お互い、手を抜くのは無しだ。
いいな?

アイク
分かった。
・・・・・・行くぞ!





【アイク×レテ A】
レテ
来たぞ、アイク。

アイク
ああ、今日もやるか?

レテ
おまえはこのところ目覚ましい成長を見せているからな。
私も負けてはおれん。

アイク
そうか?
・・・・・・あんたに褒められるのは嬉しいもんだな。

レテ
なんだ。ひょっとして・・・・・・
最初に会った時のことを根に持ってるのか?

アイク
そういうわけじゃない。
あんたは強いからな。
強いやつに褒められるのは単純に嬉しいだけだ。

レテ
ふん・・・・・・えらく買いかぶられたものだ。
・・・・・・・・・・・・。
なあ、アイク。

アイク
何だ?

レテ
この戦いが終わって・・・・・・すべてが終わったら・・・・・・、
ガリアに来ないか?

アイク
ガリアに?

レテ
ああ。ガリアで鍛錬すれば、おまえはもっと強くなれるはずだ。
ガリアの環境は、ベオクにとっては生きていくのも厳しい地だと聞いた。
しかし、だからこそその地でおまえはおまえの父から受け継いだというその剣技を・・・・・・
更なる極みへ導くことができると思うんだ。

アイク
・・・鍛錬の相手は、当然レテがやってくれるんだよな?

レテ
お、おまえが・・・それでいいなら・・・私に異論はない。

アイク
なら、ガリア暮らしも悪くない。

レテ
よし、じゃあ約束だ。
いつでもおまえの気の向いたときで構わない。
私はその時を楽しみに待っているからな。

アイク
分かった。約束しよう。





【アイク×ライ C】
ライ
よう、アイク。
この期に及んで、まだ訓練か?

アイク
俺は・・・ 剣の鍛錬を欠かしたことはない。
どんなにわずかな時間だけでも、必ず剣を振るうようにしている。
こうしてると、精神集中できて落ち着くっていうのもあるしな。

ライ
なるほど。
おまえの強さには・・・親父さんから受け継いだとびきりの才能だけじゃなく、
たゆまぬ努力の裏づけってのがあるんだな。
どうりで、見るたびに成長してるわけだ。結構けっこう・・・・・・・・・。

アイク
・・・・・・・・・・・・。

ライ
あ、オレ・・・ もしかして邪魔してる?
そんじゃ・・・・・・。

アイク
待て。
何か用があって来たんじゃないのか?

ライ
・・・・・・ちょっとばかし余計な心配をしてるだけだ。
おまえさ、どんなに休めっていっても休もうとしないし。
・・・今も、話しかければ手を止めるかと思ったけど・・・・・・。
見事失敗のようだから退散するよ。

アイク
・・・・・・なんだ。俺は
そんなに危なっかしいか?

ライ
それを聞くか!?
おまえみたいな強引で直線な将軍、どこ探したって居ないって。
『めんどくさい!突っ走る!』ってどこが作戦だよそれって、呆れるばっかりだ。

アイク
別に・・・俺は俺だ。
他の誰かと同じでなくても構わんだろう。

ライ
・・・・・・で、これだよ。
なに?その脈絡のない自信は。
ベオクって、人と同じことをして安心感を得る種族だから・・・、
なんかぷか〜って浮いてるぜ、おまえ。

アイク
悪かったな。

ライ
そいでもって、ベオクのことをこんなに気にしちまうオレは・・・、
ラグズじゃあ、やっぱり浮いてるわけよ。
ぷかぷかぷかぷか、オレは魚かっての。

アイク
・・・・・・ぶっ。
猫のくせに自分を魚に例えるなよ。

ライ
おっ!笑ったな。
よ〜しよし。その調子で肩の力抜いてろよ。

アイク
分かった。休憩する。
ついでに茶でも飲めばいいのか?

ライ
おう。飯と仮眠付きだと、文句なしだ。





【アイク×ライ B】
アイク
ライ。

ライ
ん?なんか用かい?

アイク
・・・・・・もしかして訓練中か?

ライ
お、するどい!
努力家のアイク将軍殿に置いてけぼりくわされないように、
ちょいとばかりね。

アイク
いい心構えだな。

ライ
あ〜・・・やだね。
嫌味も通じないのかよ、おまえ。
訓練てなあ、嘘だ。こっちの姿でやっても意味がない。

アイク
じゃあ、何をやってたんだ?
筋を伸ばしてたように見えたけど。

ライ
その通り。体を伸ばして緊張をほぐしてただけだ。

アイク
なんだ。獣牙族の特別な訓練術かと思って期待したのに。

ライ
期待に背いて申し訳ないが、化身してなければ、
オレもおまえもそう変わらないんだって。
見たまんまな。

アイク
なるほど。
俺に尻尾が足りないぐらいか。

ライ
尻尾はいいぜ〜。
急に身体の向きを変える時とか高い場所を渡る時、
バランスとるのにすっげえ重宝する。
尻尾なしの人生なんて考えられないぜ。

アイク
寝る時には邪魔そうだけどな。

ライ
ところがどっこい。
うまい方法があんのさ。

アイク
どんな?

ライ
それはだなあ・・・・・・。
・・・おっと、危ない危ない。
危うく誘導尋問にひっかかるところだったぜ。

アイク
尋問って、普通に聞いただけだろ。

ライ
いいか、アイク。
これはラグズの種族全体に関わる秘密だからな。
おいそれとベオクのおまえにばらすわけにはいかないんだ。

アイク
そうか。じゃあ、別にいいか。

ライ
お〜い。
そこはもっと食い下がるところだぞ?





【アイク×ライ A】
ライ


アイク
・・・ライ、どうした?

ライ
アイクか・・・おどかすなよ。

アイク
・・・・・・ここんとこやけに張り詰めてるな?

ライ
王都が近づいてきて・・・、
デイン王の・・・・・・いや、奴自身というよりはメダリオンのか?
とにかくそれが発する【負】の気にあてられて・・・全身の毛が逆立ってる。

アイク
ラグズは敏感だな。

ライ
・・・これに反応しないベオクが空恐ろしいよ。
どうして平気でいられるんだか・・・。
この・・・威圧感は・・・・・・ちょっと尋常じゃない。

アイク
俺は、傍にいないほうがいいか?

ライ
そうだな・・・。
・・・・・・いや、やっぱり居てくれ。
すぐに落ち着くから・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・。

アイク
・・・・・・・・・。

ライ
・・・・・・・・・・・・ふぅ。
・・・悪かったな。時間とらせて。

アイク
大丈夫か?

ライ
ああ。もう平気だ。
オレともあろうものが、
ベオクにこんな弱みを見せちまうなんて・・・世も末だ。

アイク
俺を、信用できないのか?

ライ
してるさ。・・・でも、全部じゃない。
オレのほとんどの部分はおまえを認めてるが・・・・・・、
まだ獣牙の同胞のように手放しってわけには・・・なかなかね。

アイク
俺は信用してるぞ。

ライ
・・・・・・真顔でさらっと言ってくれるね〜。
ほんっと、おまえって・・・。

アイク
俺って?

ライ
バカだな。

アイク
なんだと?

ライ
そうやって、だれかれ構わず信用してたら・・・
いつか絶対に足元をすくわれるからな!
覚えとけよ!!

アイク
こら、待てよ!ライ!
・・・ったく、気安いのか気難しいのかわからん奴だな。





【アイク×リュシオン C】
アイク
リュシオン。

リュシオン
アイクか。どうかしたのか?

アイク
様子を見に来ただけだ。
調子はどうだ?

リュシオン
大丈夫だ。何も問題ない。

アイク
・・・問題ないっていうには説得力のない顔色だけどな。

リュシオン
・・・・・・私たちサギの民は【正】に近い存在。
【負】の気に満ちる戦いの場では・・・体調万全というわけにはいかない。
だが、倒れる前に自ら休むよう心がけているから・・・どうか最後まで共に戦わせて欲しい。頼む。

アイク
自分で気をつけているなら、俺に文句はないが・・・
精のつく食べ物とか、少しでも助けになるものがあれば、なんとか用意するぞ?

リュシオン
・・・その気持ちだけで十分だ。
実は私も・・・昔はこの軟弱な身体を疎ましく思っていて・・・・・・試したことがあるんだ。
肉、魚、酒・・・ ティバーンの好物を並べて端から口に入れてみた。

アイク
・・・どうだった?

リュシオン
10日ほど生死の境をさまよった。
どうやら私たちサギの民は新鮮な木の実以外は受けつけない体質らしい。

アイク
・・・捨て身な行為だな。

リュシオン
ティバーンのようになりたかった。
大きく逞しい身体、翼・・・私がそれらを持っていれば、
自らベグニオンに乗り込んでニンゲンたちに復讐してやれるのに・・・。
毎夜、女神に祈り・・・力を乞うた。
でも・・・・・・・・・叶わなかった。

アイク
・・・あんたの気持ちは、なんとなく分かる気がするが・・・・・・。
かえって良かったんじゃないか?

リュシオン
どうしてだ?

アイク
戦いの気だけで体調を崩すあんたが、
直接、相手を傷つけるような真似をしたら・・・ただじゃすまんだろう。

リュシオン
・・・・・・そうだな。
絶望に心を支配されていた時には命と引き換えにしても構わないと真剣に考えていた。
だが・・・今は生きていて良かったと思える。
生きていたからこそ、リアーネに会えた。

アイク
リュシオン・・・あんたは、思った以上に男らしいな。

リュシオン
精神力だけなら、他にひけはとらないつもりだ。





【アイク×リュシオン B】
アイク
リュシオン!

リュシオン
ここだ、アイク。
戦いの話か?

アイク
ああ。次の作戦ではあんたの力が勝敗の要になるだろうって話になった。体調はどうだ?

リュシオン
・・・そうだな。
空の高みまで上がれば、多少は【負】の気から逃れられるようだ。
今も風をあびて、少し楽になった。
次の一戦ぐらいはもつだろう。

アイク
・・・・・・あんたのその様子を見てると、どうしても戦わせたくなかったフェニキス王の気持ちが分かるな。
本当に、無理をさせてすまない。

リュシオン
自ら望んでここにいる私に・・・それを言うのは侮辱だぞ?

アイク
・・・・・・そうだったな。すまん。
あんたがこの類の気遣いを嫌がるってことは分かってるつもりなんだが・・・・・・。

リュシオン
・・・おまえでなければ、とっくに殴って黙らせているところだ。

アイク
・・・・・・サギの民は、まったく攻撃できないんじゃなかったのか?

リュシオン
・・・・・・・・・・・・殴るぐらいはできる。ただ・・・。

アイク
ただ?

リュシオン
殴られた相手より、殴った私の拳のほうがダメージが大きい。

アイク
具体的に言うと?

リュシオン
・・・以前、タナス公の顔面を殴りつけた時は・・・・・・奴は鼻血を出しただけだったが、
私は手の甲の骨にひびがはいった・・・。

アイク
・・・・・・・・・・・・。

リュシオン
・・・・・・・・・。

アイク
漢だな。

リュシオン
ああ、まあな。





【アイク×リュシオン A】
アイク
リュシオン。

リュシオン
・・・・・・アイク・・・分かっている。
自分のことだ。誰よりも分かっている。
・・・・・・・・・だが、どうか・・・最後までは・・・やらせてくれ。

アイク
・・・・・・・・・・・・。
全てが終わった途端、命まで尽きるってのじゃなければ・・・。

リュシオン
・・・・・・メダリオンの気が落ち着けば・・・私の身体も元に戻るはずだ。
大丈夫、私の精神力はまだ・・・少しも挫かれてはいない。
アシュナードに対峙し・・・事の真相を確かめなくてはならない。

アイク
リュシオン。俺があんたを助けよう。

リュシオン
私を特別扱いするなと・・・。

アイク
だから、あんたも俺を助けてくれ。

リュシオン


アイク
俺たちがそれぞれ備える力は、質のまったく違うものだ。
互いに助け合えば・・・これからの戦いでも勝ちを掴めるだろう。

リュシオン
・・・・・・そうだ・・・な。
分かった。よろしく頼む。

アイク
こっちこそ、最後まで頼むな。





【アイク×エリンシア C】
アイク
エリンシア姫。どうかしたのか?

エリンシア
あ・・・・・・アイク様。
その、戦う支度をしていたのですが剣がうまく腰におさまらなくて・・・・・・。

アイク
ちょっと見せてみろ。
・・・ああ、鞘を結ぶ腰の止め金がきちんと留まってないな。
これをはめるのには少しコツがいる。少し動かないでくれ。
・・・・・・・・・・・・よし、これで大丈夫だ

エリンシア
ありがとうございます、アイク様。・・・・・・私、だめですね。
1人で戦支度もできないなんて・・・・・・。他の方はもうすっかり済ませているというのに・・・

アイク
最初は誰だってそんなものだ。
俺も、少し前までは姫と同じようなものだったからな。

エリンシア
アイク様が?

アイク
ああ。
だが俺は親父から、いかなる環境でも生き抜く術と、
剣の扱いを何より先に叩き込まれたからな。
姫とは根本が違うのかも知れんが。

エリンシア
そうなのですか・・・・・・。

アイク
だから姫、背伸びはしなくてもいい。
あんたは俺たち生まれながらの傭兵とは違うんだ。
慣れないところで無理をすると・・・戦場で死を招くぞ。

エリンシア
わ、わかりました・・・・・・。

アイク
・・・・・・とにかく、必要以上に思い詰めないようにしてくれ。
できないことを自覚して、他人に助けを求めることは・・・
恥でもなんでもないんだからな。

エリンシア
はい・・・・・・。

アイク
・・・・・・・・・・・・。




【アイク×エリンシア B】
アイク
・・・まだ、ここにいたんだな。

エリンシア
あ・・・・・・アイク様。その・・・自主訓練をしていました・・・。
少しでも足手まといにならないようにと思いまして・・・・・・。

アイク
・・・・・・そうか。
だが、訓練なら誰か相手がいた方がいいんじゃないのか?

エリンシア
・・・・・・この張りつめた状態で・・・、
明らかに実力の劣る者の相手をさせるのは・・・とても心苦しくて・・・・・・。

アイク
・・・さっきは、他人に頼ることに躊躇するなと言ったつもりだったが・・・。
上手く伝わらなかったようだな。

エリンシア
いえ、その・・・ご忠告は身にしみています。
ですが・・・その・・・・・・。

アイク
・・・・・・自分の力の無さを感じ、
焦る気持ちはよく分かるつもりだ。
俺も親父の遺したグレイル傭兵団を継ぐと決めた時・・・・・・、いてもたってもいられなかった。

エリンシア
・・・・・・・・・・・。

アイク
まあ、国と傭兵団じゃ重みがまったく違うか。
すまん、偉そうなことを言った。

エリンシア
いいえ・・・・・・。おっしゃるとおりです。
これから自分が背負うものの大きさを思うと自分の至らなさが・・・・・・辛くて・・・・・・。

アイク
俺がこの1年・・・。
戦いを通して学んだのは・・・1人だけでやれることなんて、実はそんなに多くないってことだ。
仲間が俺を支えてくれて、俺がそれを頼りにできたからこそ・・・、
成し得たことばかりじゃないかとそう思っている。
あんたも同じだ。あんたは1人じゃない。

エリンシア
・・・・・・・・・・・・はい・・・・・・!




【アイク×エリンシア A】
エリンシア
・・・・・・・・・・・・。

アイク
いよいよ、明日は王都だな。

エリンシア
・・・・・・はい。

アイク
心境は?

エリンシア
・・・とても不安です。でも・・・・・・やっと辿り着いた。
やっと帰って来られた。その2つの喜びの方が強いです。

アイク
強くなったな。

エリンシア
すぐそばに・・・良いお手本がありましたから。

アイク
悪いの間違いだろう。
あんた南の海で自分がなんて言ったか覚えてるか?

エリンシア
な、なんですか・・・?私なにか変なことを言いましたか?

アイク
「ぶっとばしてさしあげましょう!」だったか?

エリンシア
あ・・・、あれは・・・少しアイク様たちの真似をしてみたかったんです。
私も、みなさんのように逞しくなりたくって・・・・・・。

アイク
あれには、さすがに面食らった。

エリンシア
フフ、・・・・・・なんだかとても、懐かしいですね。
王都を逃れた時・・・。ガリアで・・・クリミアの敗戦を聞かされた時・・・。
これから先、自分を待つものは絶望だけだと思い覚悟していました・・・。
・・・だけど、こうして振り返ってみると希望がいくつもありました・・・・・・。
とても暖かな希望の光が・・・・・・。

アイク
そうだな・・・・・・。

エリンシア
私は・・・この希望を胸に・・・・・・明日の戦いに臨みます。
デイン王を倒し、クリミアを取り戻すために。

アイク
俺は、あんたに雇われた傭兵だ。
あんたの望みを叶えるために全力を尽くすと約束する。

エリンシア
アイク様・・・・・・ 。




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