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星のカービィ トリプルデラックス
メーカー:任天堂
開発:HAL研究所
機種:ニンテンドー3DS
発売年月日:2014年1月11日
価格:4800円
ジャンル:アクション(2D)


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カートリッジ版

執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
7 8 6 6 6 7 68
プレイ時間…20時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
ワーオ!良ヒデスネエ!
・ゲームの根幹が完成したSFC『スーパーDX』以降、毎回そんな感じではあるけど、2Dアクションゲームとしての手触りの良さは健在で安心感がある(それだけに、↓で挙げた諸々のテンポを阻害する要素が残念だったりするが…)。

・映像自体は携帯機のカービィとしては過去最高級。ある種、絵画チックにも思える背景画面の描きこみなど、手の込んだ作りは健在。グラフィックの見栄えを追及しつつも見易さは損なわれておらず、こだわりを感じられる出来。

・恒例のミニゲームは複数用意されており、どれも意外と難易度が高く手ごわい。操作自体は簡単だが、気の抜けなさは良い。過去作に比べると妙に難しい気がするが、オマケの範囲に入る部分なんで、それはそれでいいと思う。

・『スーパーDX』のようないくつかの短い話が多数詰まったオムニバス形式でなく、他の多くのカービィ作品のような一本の話形式だが、ステージ数自体はかなりあり、ボリュームが不足しているとは感じない。
アイヤー!だめナンデス!
・全体的にテンポの悪さが気になる。第一に、カービィ自身の動き(歩く、走る、飛ぶなど)がこれまでより遅い印象。キーアイテムの入手で立ち止まる時間が長い事も影響していそう。カメラ位置が妙にカービィに寄っている事も一因か。また、ステージ構成上、『ビックバン』なる特殊能力を強制的に使わなければならないシーンが多いのだが、それを用いた謎解きがワンパターンな事、巨大な物を吸い込むある種デモ的な要素でいちいちプレイヤーの操作を受け付けない時間が長めに入る事など、サクサクと動かせないストレスを感じる場面が多い。また、ボス敵とのバトルでは敵が画面奥側に逃げてしまい攻撃が当たらず見て待ってるorひたすらかわすだけの時間も長く、この点も配慮が足らないと思った。んーなんか今回は…長くカービィで“サクサク遊べる快適なアクション”を作り続けて来たHAL研究所さんらしくないよーな作りに感じるだよなァ…こうも基本的な事を外しちゃうのか、という。演出過多なのは正直プレイの邪魔にしかならないんでサッサとやめて欲しい。CD-ROMが普及し始めのプレステ・サターン初期のムービーゲーでもあるまいし(苦笑)。

・ステージ構成がどうも単調なイメージあり。各種仕掛けにせよ謎解きにせよ配置が悪くテンポがブツ切れになる点が多いのが気になる。昔よりかなり退化してません、ここ?ここの部分の悪さのせいか、印象に残らないステージが多いし、繰り返し遊びたいと思えない事も多い。

・ジャイロセンサーによる傾け操作が妙に多い。いや、あるならあっても良いんだが、なんせ必然性が無い無理矢理な操作なんで返ってストレスにしかなってない。任天堂ゲーでたまに見られる悪癖『必要の無いギミックのゴリ押し』に該当しちまってる感があるのがな。
感想ナリ。
 アクションゲームとしては相変わらず安定の完成度。カービィ自身の挙動は(動き自体は遅いけど)小気味よく、新たに加わったコピー能力も利点と欠点がはっきりしていて個性はある。
 ただ、遊んでいて気になったのが要所要所(…と言うかほぼ常に)テンポが悪い事。カービィの挙動はサクサク動くんだけど、演出的な部分やステージ構成などの部分でかなり足を引っ張られてるような気がした。また、ステージ構成が、遊んでいてリズムが損なわれるような配置になっている事が多く、どうも過去作より退化していると感じられる部分が多い。丁寧な作りである事は確かだけど、部分部分で明らかに駄目な所が足を引っ張っている感じではある。

 見た目のインパクトだとか装飾優先になっちまって、ゲーム自体のテンポが犠牲になっちゃってる気がする。もうちょっと基本に立ち返って、遊んでいてストレスを感じないような内容、サクサク進めるテンポの良いゲームを作って欲しいところではあった。

掲載日:2014年2月24日
更新日:2023年10月3日


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