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ソニックアドベンチャー
メーカー:セガ
開発:セガ ソニックチーム
機種:ドリームキャスト
発売年月日:1998年12月13日
価格:5800円
ジャンル:アクション(3D)


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
9 7 6 7 6 7 73
プレイ時間…30〜40時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
サイコーだぜぇ!
・同時期の他社ハードであるプレイステーションやニンテンドウ64のゲームと比べて格段に見栄えが良い圧巻のグラフィック。ゲームは演出だけで決まるわけではないが、グラフィックが果たす役割も多いと再認識。広大なフィールドを豪快に動き回れて、その点でインパクトはある。

・シリーズ特有の豪快なスピード感も健在。2D時代と比べ、障害物が少なくなった分、手軽にスピード感を味わえるようになった感じ。

・難易度自体は高い方だと思うが、操作は比較的シンプルで割とすぐ馴染める点はソニックらしい作り。2D時代のスピンアタックもホーミングで半自動で的に当たるようになっているなど、爽快感を味わいやすいのは◎。

・キャラが複数存在し、キャラを変えるとガラリとゲーム性が変わって来る作りはユニーク(ソニックならスピード感を活かした従来型のアクション、テイルスならジャンプアクション寄り、エミーは探索の要素が濃くなる…等)。それに伴ってボリュームもアップしておりオトク感もある。
イヤンばかん。
・カメラの出来は今ひとつである。ジャンプ台を高速で乗り継いでいく場面などはカメラのアングルが上下左右に激しく動き、操作が効くようになった瞬間、位置関係が分からなくなってちょっと困ったりも。人にもよるだろうが、同時代のアクションゲームと比べると3D酔いになり易い性質のゲームだとは思う。

・従来作に比べると会話や探索などのアクション以外の要素が増えており、ちょっと余計に思える事もある。単純なお使い要素が多めなんで、どうしてもそういう場面ではダレてしまいがち。

・キャラによってゲーム性が変わるのはユニークな一方、ソニック以外のパートはどちらかと言うと『オマケ』だとか『箸休め』程度の内容止まりであり、やや半端な印象は否めず。特に釣りがメインのビッグは微妙なクオリティの釣りゲーをやらされるだけでダルさしか感じなかった。キャラをもうちょっと減らして1つ1つを磨いて欲しかった。
感想じゃぞ。
 ソニック本編が3Dになってドリームキャストで登場。プレイステーションやニンテンドウ64等の同時期のポリゴンに慣れた当時、格段に性能が良いドリームキャストのグラフィックには驚かされたもんである(本作はハード初期に出たゲームの中でも鮮やかで華があり、特に見栄えが良かった)。

 目まぐるしく変わるカメラアングルや高速のスクロールによって、3D酔いになりやすいようで、ちょっと調子に乗って連続で遊ぶと、割とすぐアウトだったものである。 一方、2D時代のスピード感を維持したまま3Dに巧くアレンジされており、手軽にスピード感を味わえるようになっているのは爽快…ってか、2Dはイメージに反して地形につっかえて頻繁に止まり、ウリとなるスピード感を味わえる場面が存外に少なかった事を思えば、更にパワーアップしたとも言える。
 全体としては、グラフィックの良さによるインパクトがありつつ、昔のイメージを崩さずに巧く3D化できた佳作アクションと思うが、もうちょっと操作部分やカメラのストレスが少なければよかったなァとは思った。その点ではちょっと惜しかった感じではある。まぁ、スピード感があって豪快さもありつつ大味さが目立つって意味では3Dになってもソニックらしさは健在、と言えるのやもしれぬ。良くも悪くもソニックらしい…と申すか(苦笑)。

掲載日:2007年6月30日
更新日:2021年7月6日


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