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マリオカートDS
メーカー:任天堂
開発:任天堂情報開発本部
機種:ニンテンドーDS
発売年月日:2005年12月8日
価格:4800円
ジャンル:レース


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ヒヤッフー!
この際ヒゲでも付けて
マリオ気分に浸ろう!

執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
8 9 9 10 7 9 91
プレイ時間…200時間以上
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
イーヤッフー!ハハー!(よかろう)
・これまでのシリーズと比較して飛躍的に進化している点は無いものの、全体的に丁寧に作られており好感が持てる。中でも1人用モードのボリュームは後継作品を含めてもシリーズトップレベルだったかも。与えられた目標をコツコツクリアしていく『ミッションラン』モードの追加や全コースでゴーストセーブ可能になったこと、『VS.』や『バトル』がCOM相手に遊べるようになった等、細かい部分での進化も嬉しい。後述のオンライン要素を抜きにして考えても文句無しに完成度は高く、シリーズの集大成といった印象の作風に仕上がっている(『ミッションラン』モードはシリーズの後の作品でも何故か採用されなかったのは、1人用モードが手薄な事の多い本シリーズに於いて惜しまれるトコではある。

・『ニンテンドーWi-fiコネクション』によって実現したオンライン対戦モードの敷居の低さはまさに驚異的。これまでのオンラインゲームはゲーム内に暗黙の裏校則チックなユーザー間の決め事があったり、やたらと気を使ったりするのがイヤだった。だが、本作では極限まで「対戦すること」のみに特化した仕様により、それらの煩わしさを見事に解消している。言うなれば他プレイヤーをCOM代わりに使う、とでも例えられるか。チャット等の他プレイヤーとの絡みが皆無なお陰でヘタでも罵られたりしないで済む気楽さが良い。オンラインゲームでは必須だったチャット機能さえ無いのだが、それが逆にいいのだ(鬱陶しい連中の相手しなくてすむからね)。今までのシリーズでは自分より上手い相手に出会う事はなかったのだが、今回は世界中の猛者といつでも好きな時に気兼ねなく(←これが大きい)対戦することができる!これが追加料金無しで遊べるんだから、時代も変わったものだとつくづく思うね。スーパーファミコン版を遊んでた頃には、マリオカートがこんな進化を遂げるなんて想像もできなかった!そういや余談だが、このオン無料も後にスイッチさんで有料化されて、無料で遊べなくなった。こちらも時代の流れとは言え残念だったりする。

・お世辞にも性能が良いとは言えないDSで毎秒60フレームの描画を滑らかな実現している点はスゴイ。滑らかなスクロールはやはり快適である。キャラクターに使われているポリゴン数はかなり少ないが、気にならない程度。
マンマミーア!(イカンのである!)
・任天堂のレースゲーム(マリカやF-ZERO)だと結構多い「見栄えの良くない加速テクニック」は本作にもあり、マリカWiiでもあった「直線ドリフト→ミニターボの連続発動で加速」なる仕様が今回も残っている。上級者と初心者の障壁を無くす方向にシステムを進化させていってる割にはこういう穴は結構残っちゃってるのは考え物とは思う。まぁライン取りとか発動タイミングとか極めるのも相応に難しく、深みのある要素ではあるが、バランスブレイカー的な要素である事には間違いない。このせいでミニターボ性能が悪いカート(大半の重量級マシン)の存在意義が殆ど無くなってしまったのがお気の毒(オン対戦だとカートの重量が無視される仕様で、余計に重量級の立場がナイ)。これら要素のせいで強いマシンが加速・ターボ・ダート走行の優秀な「卵カートor掃除機or戦車」の数種類に限定されているのが勿体なさ過ぎ。これじゃ沢山カートある意味がだいぶ失せてるのが惜しまれる。

・前作GC『ダブルダッシュ』程ではないが、グランプリでは酷いと1レース中で3回も4回も回避不能なトゲゾー甲羅が飛んで来るのには流石にイライラする。勝てないバランスでないのは救いではあるけど。

・Wi-fi対戦モードで選択可能なコースが少ないのが惜しい。対戦相手をサーチするのにかかる時間も短くは無いかな。オン対戦でバトルができないのも残念。ま、料金タダなのに文句ブーブー言うのも悪いか(笑)。
イッツミーザ……感想。
 内容はシリーズのイイトコ取り的な感じで大きく進化した印象は無いのだが、これまでのシリーズの不満点が細部まで改善されており完成度は非常に高い。ベリィグーです。
 そして念願のオンライン対応(しかもタダ!)。ほかのユーザーと余計な気遣いナシでガンガン遊べるやたらと太っ腹な仕様は好感が持てた。

 遠くに住んでる友人との対戦も手軽に行えるため、わしアルツは大学時代の友人のスミス殿、シュン殿、シュン殿の弟と一時期はかなり遊んでおった。そういう点でも思い出の作品の1つではある。今のトシになると一緒にゲームやる友人とか居ねえしな…そういう点ではチト寂しい…(苦笑)。

掲載日:2005年12月17日
更新日:2023年2月21日


執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
8 7 9 9 7 10 84
プレイ時間…200時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
オッス!最高ッス!!
・全体的にはそこまで新要素が多い訳ではないんだけども、グラフィック部分以外は前作のゲームキューブで出たダブルダッシュと存分ない作りになってるし、キャラやマシンの数もそこそこ多く遊び応えは抜群。一人用プレイに特化したミッションモードや、バトルモードでのルール追加、過去作で登場したレースコースの移植など、ボリューム面ではむしろゲームキューブ時代よりも優れてるんじゃないかと思う所すらあった。

・DSでの性能を存分に引き出しているようで、普段のレースでの描画速度は毎秒60フレームでヌルヌル動かせているし、ニンテンドウ64やゲームキューブの時では当たり前だった立体的なレース場も当然のように走れるようになっており、躍動感のあるレースをかなり快適に楽しめる。

・新たな売りでもあるニンテンドーWi-Fiコネクションを使ってでのオンライン対戦プレイだが、お手軽かつ自由に世界中のプレイヤーと対戦出来るのはとても画期的だった。ネット対戦そのものはPCゲームだと昔から存在してたし、他機種でも周辺機器を用意したりすればネット対戦可能なゲームは多く存在してたものの、DSというライト層向けの携帯機で、あくまで短いレース上での対戦のみという浅い繋がりで子供達でも楽しめるようになってるのは本当に画期的に感じた。

・悪いところでマシン格差や一部テクニックのぶっ壊れっぷりを書いてはいるものの、こういった裏技を前提としてプレイすると、それはそれでスピード感の駆け引きや細かな操作が求められるF-ZEROのようにストイックなレースゲームっぽい面白さを楽しむ事も出来た。
オオッス!!こりゃマズイッス!
・ゲームバランスはかなり尖っており、まずキャラやカートは加速重視な軽量級の方が明らかに優位性が高すぎて、中量級以上のスピードやおもさ重視などを選ぶ意味合いがほとんど無い。何よりも、本作では過去作以上に直線でのドリフトターボ連発、『直ドリ』がやりやすく、猛者が集まると軽量級カートで直線上を何度もドリフトを繰り返して爆走するのがほぼお約束で、とにかくゲームバランスの悪さは目立っていた。

・オンライン対戦ではオンライン整備もまだまだ整ってないこともあり、チートプレイヤーや、荒らしプレイヤーの数もかなり多かった。そういったプレイヤーがいなくとも、上記の直ドリや純粋な腕前のち外で実力差がかなり出やすく、フリーでのオンラインプレイはカオスでまともに試合にならない事もよくあった。

・DSを持ち寄ってでのローカル通信対戦でも選べるコースの数が少なかったり、ソフト本体を持ってる人以外はキャラやカートの選択が不可能であったりなど、過去作と比べると対戦プレイの面白味が足りなくも感じた。友達同士でワイワイ盛り上がるのが魅力のゲームなので、ここの乏しさは辛かった。
オオオッス!!!感想ッス!
 DSを楽しんでいた子供達にとっては、度肝を抜かれる事間違いなしの(というか自分は度肝を抜かれた)作り込みを誇るマリオカートDS。ただし、後付けだからなのか試験的な物だからなのか、オンライン周りの整備やゲームを極めた上でのガチ対戦などは、結果的に想定外の形になってしまったのではないかと思う。

 小学生だった自分にとっては、生まれて初めてオンライン対戦プレイをしたゲームがマリオカートDSとなる。『えっ!これ本当にリアルタイムで他の人がプレイしてんの!!?』とひたすら感動した思い出。当時の友達とは比べ物にならないほどの強いプレイヤーが存在する事を、オンライン上の修羅で身を持って体感したのを覚えている。

 今ではニンテンドーWi-Fiコネクションが終わってるので目玉の一つのオンライン対戦は出来ないのは少し残念。本作を通じてゲームの色々な新しい可能性に触れられたので、個人的にはかなり思い出のゲーム。

掲載日:2020年9月1日


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