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ドラゴンクエストIV 導かれし者たち
メーカー:エニックス
開発:アーマープロジェクト、チュンソフト
機種:ファミリーコンピュータ
発売年月日:1990年2月11日
価格:8500円
ジャンル:RPG


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
8 10 8 10 7 9 10 91
プレイ時間…100〜150時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
いいねぃ!たまらんぜぃ!
・勇者の仲間たちの旅立ちが章立てで描かれている。自由度の高さは若干犠牲になったものの、濃厚なストーリーを楽しめるのは大きな魅力と言える。それぞれの登場人物の立ち具合という面では後の作品全部ひっくるめてもドラクエシリーズ中で最高レベルだと思う。

・味方が結集する第5章では勇者以外のメンバーがプレイヤーの大まかな方針に則って自動で行動するAI戦闘の導入された。同一機種で4作目ということでこれまでのシリーズとは毛色を変えるための工夫が色々見られる。トリッキーな行動をする敵が増えたり、変わった曲調のBGMが多かったり、戦闘や演出においてもプレイヤーを飽きさせない味付けのパートが多いので新鮮な気分で楽しめる。

・これまでのシリーズ作品よりも経験値や資金が溜まりやすいので、無駄に戦闘を繰り返す必要が無いのは嬉しい。これまでよりもシナリオ重視になった事に対してゲームバランス面でも巧くバランスが取れていると思う。

・メロディラインがハッキリしてる『すぎやまサウンド』は本作でも健在であり、ファミコン末期と言う事もあり、変拍子多用の戦闘曲だとかトリッキーな曲調が多かったりするのが面白い。その他、章ごとに別々のフィールド曲が用意されていたり非常に豪華な作り。
べらんめい!いけねえぜぃ!
・ウリの一つである5章でのAI戦闘だが、お馬鹿で無駄な動きが多いため(クリフトのザラキ連発あたりが有名か)、ストレスがたまることも少なくない。『V』以降では作戦を『めいれいさせろ』に指定すればAI戦闘を解除できたが、本作5章はAI使用が強制でストレスが溜まる。思い通りに動いてくれない事も多く、中でも補助呪文の多いブライやミネアは性能をフルに活かせないのが残念(反対にひたすら打撃を繰り返すのみのライアンとアリーナは特に不自由を感じない)。ま、思い通りに動かない部分を込みで楽しむのが吉なんだろうけどね。

・金を儲けるためにひたすら「物を集めては売る」を繰り返すトルネコの3章序盤は作業的に感じられる場面も多く、退屈に感じるかも。
感想ですけん。
 ドラクエシリーズ第4作目で4・5・6と続く天空シリーズの1作目となる作品。

 同一ハードでの4作目だけあってマンネリ回避のためか結構トリッキーな要素が多く盛り込まれている。ファミコン末期で既に後継機のスーパーファミコンのソフトも出始めていたが、スーファミの作品に劣らない完成度を誇るのは流石ですな。今までのドラクエよりも個性を出そうとした分クセも強いけど、個人的には大のお気に入りだったり。
 …とは言え、流石に今遊ぶと5章でのAI強制やUI部分の不便さ、そしてカセット自体の寿命(電池切れでのセーブ不可能)等、ちょっとツライ部分も多いんで、まぁ今から遊ぶんであればPS1やDS等で出ているリメイク版の方が無難かなとは思う。

掲載日:2005年12月24日
更新日:2022年10月4日


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