縮緬遊戯堂 > レビューランド > ファミリーコンピュータ > キングスナイト

キングスナイト
メーカー:スクウェア
機種:ファミリーコンピュータ
発売年月日:1986年9月18日
価格:4900円
ジャンル:シューティング(2D・縦スクロール)


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
5 6 5 5 4 6 51
プレイ時間…7〜8時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良いのであ〜る。
・ある程度キャラクターがパワーアップした後は攻撃でガリガリと地形を破壊しつつ敵を蹴散らして豪快に進めるので気持ちが良い。

・生身の人間が自機のシューティングって点が珍しかった(怒とか魂斗羅とかあるにはあるが、あちらは純シューティングでなくアクションシューティング寄りだしね)。90年代以降にグッと増えた印象だが、思えば本作はその先を行ってた格好になるか。
駄目でござ〜る。
・オート連打機能が無い割にひたすら連打を要求されるスタイルのシューティングなんで、非常に指が疲れる。ファミコンのデフォルトのコントローラじゃ到底手が持たないんで、連打機能付きのコントローラで遊ぶ方が無難。

・壊せる地形に隠されたパワーアップアイテムを地道に取って行かないとダメなシステムなのだが、シューティングゲームのように強制スクロールでガンガン画面は進んで行くのでじっくり掘っているヒマがナイ。非力な段階だとスクロールする前に地形を全部掘るなんて不可能…ってか、余計な箇所を掘ると敵がウジャウジャ湧いて出るので、その場その場でどこにアイテムが埋まっているかを覚えて効率よく掘って行かない駄目なのが窮屈過ぎる印象。「覚えておくと有利」とかじゃなく「覚えてないとにっちもさっちもいかない」って極端な覚えゲー型スタイルであり、遊んでて疲れる。

・仲間が合流した後は4人でまとまって動くのだが、敵の弾幕は激しいわ当たり判定は愚直に4倍になっとるわで弾避けなんてやってられないレベルになるのがしんどい。
感想じゃぞい。
 発売元のスクウェアは何故か「本作はRPGである!」って宣伝しておったが、実際の所は見た目も手触りも完璧に縦スクロール型シューティングな作品(雰囲気は『ドラクエ』…ってか『ドルアーガの塔』タイプのオーソドックスなファンタジーRPGっぽいけども)。

 後に『ファイナルファンタジー』を作る坂口博信氏・植松伸夫氏が手掛けたゲームだが、本作の時点だとFFっぽさはあんまり感じないかなァって印象(なんとなくメンバーが初代FFのジョブっぽい雰囲気は辛うじてあるけども)。複数のメンバーが集まるまでの過程を描く等、まぁシューティングゲームにしてはストーリー部分を文字や絵に頼らずゲーム展開で再現しようとしたのかなーって思える工夫点はある。一方、当時のシューティングの名作が多かったコナミ・ハドソン・カプコン辺りの同時期の作品と比べると手触り・ゲームバランス部分を中心に見劣りするかなり粗っぽい内容であり、遊んでて楽しいってよりはストレスが溜まる場面が多かった点は残念。

掲載日:2023年5月2日


縮緬遊戯堂 > レビューランド > ファミリーコンピュータ > キングスナイト