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アイスクライマー(ディスク版)
メーカー:任天堂
機種:ファミリーコンピュータ ディスクシステム
発売年月日:1988年11月18日
価格:500円
ジャンル:アクション(2D)


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
6 8 7 8 6 6 75
プレイ時間…10時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
ここがすごいです。
・ファミコン版と比べまだクセは残ってるが、やたら横移動が困難なジャンプや上の段差に上がるときの判定の厳しさなどが若干暖和され操作性が改善されている分だけ、かなり遊びやすくなっている。上の段に上がる事がゲームの柱になってる本作では些細な変更ながら結構嬉しい部分。ファミコン版はこの部分がやや理不尽に思えただけに、この一点だけでファミコン版よりかなり上の完成度って言ってよろしいかと。

・ディスク版は吹雪で流されるとか敵や足場の雲の動きがトリッキーになってるだとか新たな仕掛けが用意されているのが楽しい(難易度を引き上げる方向の仕掛けが多いのは辛いが)。

・難しいけどクリアが不可能な無理ゲーではない。ヘタレ系ゲーマーの筆者でも(昔は)一応クリアできたんで、大概の人なら頑張れば大丈夫…だと思う。たぶん。

・スクロールに取り残されると即死になる関係上、壮絶な殺し合いになる2人プレイのカオスっぷりは健在。初期の任天堂2P同時プレイはホント、リアルファイト系多いですな(苦笑)。ま、アルツ個人+周囲の人間は穏やかな(…というかどっかぬけた)性格の人間が多いんで喧嘩にまではなりませんでしたけど。
ここがダメなんです。
・ムズい。ファミコン版の時点で結構な難易度だったが、こちらは更に難易度が上がっている部分がある。挙動の改善で若干楽になった分を仕掛けの凶悪さで上げてる感じなので、難易度的にはどっこいどっこいか。

・ステージ開始時の待ち時間がファミコンカセット版よりちょっとだけ長い(他のディスクシステムのゲームなんかよりは全然マシだが)。

・雑魚のアザラシが丸っこいイエティに変わってるが、個人的にはアザラシの方がかわいい。いや…ま、完全に好みの問題だが。
感想ばい。
 先に出たカセット版(レビウはこちら)と同名ながら、こちらの内容はアーケード版準拠で操作性の部分が飛躍的に改善してる分だけ完成度は圧倒的にこっちの方が上。しかしどういうわけか、ファミコンミニでもWii/3DS/WiiUバーチャルコンソールでもスイッチさんのオンラインのファミコンでも意固地なまでにこちらディスク版を出してくれない。わざわざ劣化版しか出さないんだけど、これ、なんで?

 プログラムを外注に出してるかなんかで権利関係でも複雑なのか?どうもその辺りがナゾです。

掲載日:2015年2月9日
更新日:2020年1月7日


執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
シナリオ 総合評価
7 8 8 7 7 8 79
プレイ時間…20時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
クールでイケてるところ。
・地面のブロックの見た目と実際の判定がズレているのが少し改善されたり、空中での横移動がやりやすくなったりと、カセット版ではストレスに感じることもあった部分が改善。アイスクライマー特有の操作感は残しつつもプレイしやすくなっている印象。

・吹雪によって体が押し戻されるギミックや、独特の挙動をする動く足場の追加など、アクションとしての面白さを広げてくれるギミックが増えている。

・ステージ数はカセット版の32ステージから48ステージにまで増えており、特殊なボーナスステージも追加されてボリュームもさらに増えていてグッド。
寒くて駄目なところ。
・前作に引き続き難易度は中々高く、後半になるにつれトライ&エラーは何度も求められてくる。ステージのバリエーションは増えており前作以上にアツくなれるので、飽きがくるのはそこまででもないが。

・ものすごく私的な好みなのだが、カセット版アイスクライマーの敵キャラだったアザラシが毛むくじゃらの雪男へと代わったのは寂しい…(個人的にはアザラシの動きが好き)。ちなみに名前はどちらも同じ『トッピー』らしいが、ちょっと手抜きなような…(笑)。
心はアツくなりながら感想。
 ファミコンソフトにおいて、カセット版とディスクシステム版で両方出ている同じタイトルのソフトの大半は、音質等が多少変化していたりする程度で内容に大して差異がないものが多い。しかしアイスクライマーに関しては、元となったカセット版から時間が経過してることなどもあってか、改良版やアップデート版と言えるようなクオリティになっている。

 こっちの方が明らかに出来も上回っているとは思うのだが、VCや移植ではとにかくカセット版の方ばかり。初代のカセット版でも面白いことには面白いのだが、ディスクシステム版の方がよく出来ていると思うので、何らかの形でこちらにもまた日の目を見てほしいところ。

掲載日:2020年1月7日


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