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ピクミン
メーカー:任天堂
開発:任天堂・情報開発部
機種:ニンテンドーゲームキューブ
発売年月日:2001年10月26日
価格:6800円
ジャンル:シミュレーション


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
10 9 7 8 6 5 76
プレイ時間…50〜60時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
ここが良いぜよ!
《操作性・システム》
・使用ボタンが多く似た物がないせいか、操作法自体はシンプルでない。その割には操作にすぐ慣れることができた。直感的な配置になってるお陰かな。この点はまぁ任天堂らしい部分とは言えそうな。

《ゲームバランス部分》
・思わず構ってやりたくなるような、賢すぎず&馬鹿すぎないピクミン達の行動パターンは絶妙ですな。ゲーム自体のシビアさがキャラの魅力で救われてる部分も大だとは思う。

・全体的に窮屈なバランスで個人的には辛く感じたが、同時に時間制限により緊張感が生まれている点は一応認める。完全にパーツを揃えるにはかなり頭を使う。

《グラフィック&サウンド》
・美麗なグラフィックが◎。背景や地形などのグラフィックは任天堂としては珍しいフォトリアル路線だが、前面に出て来てアピールするってよか、純粋に没入感を高める方向に作用しておるかと。

・サウンドも透き通った独特の響きがあってクオリティが高い。場面に応じて自然に曲調が変わる等、マリオやゼルダシリーズといった任天堂の他のシリーズに通ずる工夫も見られる。

・新規シリーズながらキャラクターのデザインも印象的であり、愛着が持てる。可愛らしいデザインとは裏腹に実は意外とグロさもあったりして現実を突き付けられるって部分ではピリリと辛い表現もあり。
ここはだめぜよ!
・1回のプレイ時間が短めで、全体的に小粒な印象がある。6800円のタイトルとしては物量面が足りないし、2周目以降でもデモ・ムービーは一切飛ばせないのも複数回遊ぶのが前提の割には配慮が足りない気が。後の作品から察するにどうも製作者が意図的にそうしてるっぽいんだが、良くも悪くも意外と客を選ぶ味付けであり、その点は妙に古典的。

・攻略の自由度そのものは高いものの、時間制限があるためゆっくり考えていられないのが辛い。

・原生動物を中心に虫だとかソレ系のデザイン・動きのモノが多いんで、虫嫌いの人には少々キツいデザインかも。
感想だYO。
 CMソングが妙に話題になったピクミン第1作。

 見た目のゆるさ・可愛らしさが印象的だが、それとは裏腹にグッドエンディングを迎えるには行動をパターン化し一切ムダのないプレイが要求される。可愛らしい外見とは打って変わってバランス面は意外と辛口寄りなデザインでハードルは高く、見た目ほど万人向けではないかと。難易度の高さはガチガチのゲーマー向けだけど、その割には物量面や諸々の配慮が足らず突き放す作りであり、勿体無い部分も。わしとしては「もうちょっとユルくてもいいのでは?」とは感じた。独特の雰囲気は味わう価値アリじゃけどもね。

 わしはユルく遊べてボリュームも満点の続編の『2』の方が俄然好きなのだが、本作プロデューサーの任天堂ミヤホン氏はこちら『1』のストイック路線がお好みと見えて『3』でまた『1』路線に戻っちゃったのは個人的には残念ではある。『4』はまた『2』路線で作ってくれんですか?

更新日:2004年7月22日
更新日:2021年10月19日


執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
10 8 7 9 6 6 8 86
プレイ時間…50時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
よろしくってよ!
・ゲームキューブ初期のゲームながら極めてグラフィックが綺麗。背景や水、小さな植物等はリアルな美しさであり、それでいてピクミンや敵は非現実的な姿形をしているのにその双方が組み合わさると非常にマッチしているという不思議。

・ピクミン一体ごとにAIが搭載されているということで、ピクミンの融通がかなり利きやすい。困った事があったら取り合えずピクミンを引っ付けたらアクションを起こしてくれるので、とても便利なピクミンにはさらに心がひかれる。

・ピクミンをはじめ、一部敵キャラや宇宙船パーツのデザインや設定はどれも秀逸。ピクミンという世界観にどっぷり入り込める。

・ピクミンや敵キャラが死ぬ時に魂が抜け出ていく演出があったり、一部の敵の登場や動きが怖かったりと微妙に黒い面があるのも魅力の一つ。
だめですわ!
・見た目や雰囲気とは全く違い、難易度が結構高い。ピクミンの可愛さだけに引かれてゲーム苦手な方が手を出すとひたすら苦痛を感じるんじゃないかと思われる。

・一部ボスや敵との戦い方が分かりにくい事があり、初見泣かせなところもある。
感想ですのよ!
 ニンテンドウ64しか知らなかった当時の自分にゲームキューブというハードの進化を知らしめた思い出があるGCの(ほぼ)ローンチタイトル。グラフィックには基本的にこだわりが無かったが、ピクミンのグラフィックは当時は実写かと思ってしまった程だった(まあ今から見ればやはり最新機種の方がリアルだが)。ゲームキューブ初期の作品ながらゲームキューブの性能の凄さをここまで見せつける事ができたのはやはりすごい。…とは言うものの、割と難易度が高い点や、要所要所にあるブラックな面が初心者バイバイな結果に繋がりがちである。

 しかしながら、そういうブラックな面やゲーム内での色々な要素によりピクミンという世界観を色濃く作り上げる事に成功していると言えそう。

掲載日:2016年6月6日


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