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スターフォックスアドベンチャー
メーカー:任天堂
開発:レア社
機種:ニンテンドーゲームキューブ
発売年月日:2002年9月27日
価格:6800円
ジャンル:アクション(3D・アドベンチャー)


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
8 6 6 5 6 7 6 56
プレイ時間…40〜50時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
素ン晴らしい。
・あえて言えばフォックスの毛の感触など、グラフィックはゲームキューブの作品の中でも割と綺麗な部類に入る。ただ、色使いは正直結構ケバい。その点は微妙である。

・ゼルダ程の完成度は無いしアクションアドベンチャーとして突き抜けた要素があるとも思わないが、致命的にヘボい部分も無いし『ゼルダもどき』くらいの出来ではあるんで、ゼルダ程の完成度を期待しなければそれなりに遊べる内容ではある。ボリュームもそこそこある方だし…。
おーの。イカンぜよ。
・全体的には「それなり」の品質ではあるのだろうが、正直「面白い」だとか「記憶に残る」だとかポジティブな感情が湧きづらい内容ではある。『ゼルダの二番煎じ』とも呼べる内容で、謎解きにしてもワンパターンであり基本、単純作業の連続。進むべき道は一本道でフィールドに広さが無い。何より、スターフォックスである必然性がほとんど感じられないのが致命的。このシリーズに思い入れのある人ほど違和感を覚えるだろーな…って思えるやっつけ感が切ない。

・フォックスのアクションは派手だが、戦闘がボタン連打だけで終わってしまう。アクションメインの作品なのに戦闘がつまらないのが痛い。

・キャラボイスが入っているのだが、何故か英語ボイスしか入ってない。スターフォックスと言えば64の頃から日本語でガンガン喋っていたのにこの仕様。ここも手抜き・やっつけで済ませ過ぎである。
感想ばいねー。
 元が『ダイナソープラネット』なる、スターフォックスとは接点も無い完全オリジナルのゲームになる予定だったためか、キャラだけ載っけた所で、スターフォックスらしさなど感じられない。シューティングも後付けのオマケであり、とって付けた感が強い。ゲームとして破綻しとる部分は別に無いんで、フツーに遊べる内容ではあるが、任天堂ブランドでそれ止まりってのは…うーむ。

 個人的には開発の経緯が報じられていただけに(=後付けでキャラだけムリヤリ載っけて発売に漕ぎ着けたって経緯ね)期待していなかったので大して落胆も無いが、一方では、スターフォックスシリーズに思い入れはあるだけに、こういうやっつけ・手抜き作品がシリーズに名を連ねてしまった事実は悲しいのであった。

 思えば任天堂首脳・エライ人(ミヤホン氏・今村孝矢氏ら)がかなり思い入れがあるっぽい割にはビミョーなクオリティのやっつけ作品が続いたりして、昔から割と迷走しとるよなァ、スターフォックスシリーズって…。「コレジャナイ」ばかりでも出るだけマシなのか(→スターフォックス)、微妙な作品続きならいっそ出ない方が悲しまずに済むのか(→F-ZEROやファミコンウォーズ等)、考えさせられる存在ではある…(苦笑)。

掲載日:2004年7月24日
更新日:2020年6月14日


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