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スプラトゥーン3
メーカー:任天堂
開発:任天堂 企画制作本部
機種:ニンテンドースイッチ
発売年月日:2022年9月9日
価格:6578円
ジャンル:TPS


広告(良かったら買ってくれぃ)
 

執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
9 9 8 7 9 8 86
プレイ時間…35〜40時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良いのでゴワス。
《全体として》
・正直なところ、「新作ならではの驚き&新鮮味」ってのは殆ど感じない、任天堂のシリーズ作品としては珍しいタイプのゲームではあるのだが、安定した面白さが味わえるって点で信頼感がある。7年前の『1』の時点で完成していたゲーム性の秀逸さはやはり頭数個分抜きん出た存在かな、と。ゲーム性に関しては過去作の延長上にある内容と思いますんで、そちらのレビューもご参考にどうぞ(こちら→スプラ1スプラ2)。

・ほんのりグロさを内包しながらもポップに仕上がっているグラフィックのデザイン、ウニョウニョした珍妙な響きのサウンドは健在。海産生物をモチーフにしたヘンテコな新キャラもいい味を出している。この辺はゲーム性も相まって唯一無二の存在感を出せてると思う。

《モード毎の良かった点》
・1人用のヒーローモードは『2』のDLコンテンツに近い作りになっている(1ステージが短めで最初から多くの面でブキが数種類から選択可能になった)。また、序盤はかなり難易度が下げられ、メインとなる多人数対戦で役立つテクニックをより効率的に学べるように作られている印象。

・多人数協力モードである『サーモンラン』も引き続き非常に楽しい。上級の方のプレイヤー向けにクリア後に追加で高難度の大ボス(ヨコヅナ)が出現する事がある…など、前作をある程度極めたプレイヤーでも気の抜けない要素も追加され、よりスリリングになっている。下の方の難易度はかなり抑えめになっており、初心者さんでも安心。

《細かい部分の快適性の改善部分等》
・「バトル序盤から人数欠け」など、著しく不利な場面では負けた扱いにならなくなった点はありがたい(4対4の本シリーズで味方が1人でも欠けるって、まず勝ち目がナイんで)。

・ロビー機能が強化され、フレンドの状態が表示されたり、待ち時間に試し撃ちで時間潰しできるようになった点は◎。

・長めだった起動直後のロードがだいぶ短くなった。最初のステージ案内も簡略化されだいぶ短くなった(「テンポが悪い」と1の頃から批判が多かったのに頑なに残してる点から鑑みるに、恐らく一括でメモリに読み込みするための時間稼ぎも兼ねてるんだろうとは思うが)
駄目なのであ〜る。
《全体として》
・(WiiUからスイッチさんにハードを変えた1から2と違って2→3は同一ハードって事もあるが)これまでのシリーズのアップデート済のバランスを下地に作られている事もあって、新鮮味は前作『2』以上に感じないかも。勿論、変わってるトコは変わってるけど、新たな驚きのある内容って感じではない。

《快適性部分》
・マッチングの際、2〜3分待たされた挙句に通信エラーで接続が失敗する事がちょくちょくあるのは気になる…(特にフレンドとの合流は目立って失敗しやすい感じ)。また、サーモンランでゲーム途中で突如酷い処理落ちが発生したりする。これらは純粋に興醒めなんで早いトコ改善カモン!

・ヒーローモードの読み込み(特にステージ開始後、クリア後の画面遷移)はちょっと長くなった印象。

《細かい部分で気になった点》
・ネームプレートとかカスタムできるのは面白いが、初期だと1種類しかデザイン・肩書が無くて皆一緒で(→成長中の若者、だらけと申すか)、入手方法も福引から当てるのみでありなかなか増えず、折角の折角のカスタム要素が活かしきれておらず面白みが無い。最初からある程度選べるようにしてその上で色々パーツを増やせるようにすべきだったのでは。
感想でごじゃるぞ。
 『スプラトゥーン』シリーズ第3作目。ハードを跨いだ前作と異なり、同一ハードでの2作目となる。個人的には2022年発売のゲームで一番楽しみにしとった作品である。

 純粋に楽しいかどうかって観点で言えば間違いなくしっかり楽しい。また、細かい部分の改善ポイントとかは色々あって、快適に遊べるかって視点ではしっかり向上している。総じて、予想外の驚きとかよりは安定した面白さ・安心感で押してく内容っぽい感じではある。
 一方で気になる点としては、マッチングの通信が少々不安定で長時間掛かった上で失敗する点、サーモンランで突如酷いスローモーションになったりする点あたりか。この辺は早いトコ、アップデートで穴を塞いでくれるのを望む。

 内容としては「本作独自の新要素!」的な物は今の所はコレと言って見当たらず、1→2の時以上にすんなり遊べ過ぎて新作を遊んでる印象は正直薄いのだが、安定感のある内容でしっかり楽しめるって点が嬉しい。腕前の差が付きやすいジャンルのゲームとは思うが、導入部分だとかその辺の配慮もしっかりしてるんで、『3』から始める初心者さんでも大丈夫かと。早くも任天堂からは「発売3日で345万本突破!」とか異次元クラスの景気の良い数字が発表されたが、どっちかって言えば瞬間風速よか、継続的に長く楽しまれて欲しい作品ではある。

掲載日:2022年9月13日
更新日:2022年9月20日


執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
8 9 7 7 9 9 85
プレイ時間…30時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
に"っ!(ナイス!なところだぞ)
《ゲーム全体について》
・4vs4の少人数チーム制にて行われる、いわゆるPvP形式のオンラインバトル。TPSというジャンルの中でも単なる銃撃戦のみに留まらず、インクを塗り合うという設定から生まれたスプラトゥーン独自のバトルシステムは、相変わらず傑作のそれだと実感させられる。視覚的に分かりやすい新規要素こそ数多くあるが、根本的な趣旨は同じ。操作方法はシンプルでありながらも奥が深いゲーム性を秘めている本作のオンラインバトルは、様々なプレイヤーがハマる事間違い無し。

・今回はバンカラシティが舞台という事で前二作と比べると少し異質的なビジュアルをしているモノが多め。スプラトゥーンシリーズといえば彩度高めで派手なデザインのモノが多めだったが、スプラ3は色彩で言うと、くすんだ色合い(※薄くグレーがかった色合い)を使ったカラーリングの物が増えているように思う。一見すると重苦しいように感じるが、これが上手く新しいデザインとして合致させられているから凄い。

・毎日のやり込み意欲・コレクション欲求を掻き立てられるものが更に充実している。ブキ&ギアの購入や後述のナワバトラーにおけるカード収集といったゲームを優位に進められる物だけでなく、シーズンパスに類似したカタログやブキ熟練度など、やり込み要素が各所に詰め込まれてるのが特徴。

・プレイヤー名くらいしか個人の判断が付かなかった前二作とは大きく変わり、ネームプレートの存在やロッカーのカスタマイズなどのお蔭でプレイヤー毎のオリジナル性をアピールしやすくなった。バトルを優位に進める物以外も充実させると収集欲求が生まれるというもので、この辺りも間接的にボリュームアップに繋がっているかと。

・負けた時の挫折感が少なめなのは体感した。レート性を導入しているバンカラマッチでは複数回の対戦を通じてランクの増減が行われるようになったり、勝敗に関わらずプレイスタイルに合わせてバトル後には何かしらの表彰が表示されるなど。対戦ゲームである以上勝敗は必ず存在するが、単に敗北を突き付けるだけでなく試合そのものにも意味を見出させる配慮を感じた。

・ゲームが効率よく進められるよう改良された点が多い。ゲーム起動直後のステージ紹介がラジオ形式で飛ばせるようになったり、バトル時の装備品一式をコーディネートとして登録出来るなど。前二作よりも痒いところに手が届くようになった印象。

・試合を丸ごと自由な視点で見直す事が出来るバトルメモリーは自己鍛錬が捗る。上手い人のプレイを見て参考にするもヨシ、自分のプレイを見直して反省点を見付けるもヨシと、単純ながらも助かる仕様。

・本作では明るい曲調のBGMは全体的に減り、予想外の転調や重低音多めのBGMが増えたように感じる。好みは分かれそうなものの重々しい曲調の方がバトルに緊張感が伴うので、個人的には現状の楽曲類はゲーム内容と沿っていてグッド。

《サーモンランについて》
・PvPの通常オンラインモードとは対照的に、4人プレイヤーが協力してCOM敵である大量のシャケを倒していくPvE形式のサーモンラン。プレイヤー間の格差は存在しない分スケジュール内容に合わせた立ち回りやアドリブ能力を強く求められる内容が秀逸で、スプラトゥーン2時代の頃に魅力的だった部分はほぼ据え置きにパワーアップした内容になっている。

・一定の条件を満たしていると登場するEXTRA WAVE《オカシラシャケ》が発生する事がある。サーモンランには複数の特殊WAVEイベントが存在するが、大量のオオモノシャケを引き連れてシャケのオカシラが殴り込みにくる姿は見た目にも壮観。非常に強いオカシラシャケを倒す難易度はやや高めなものの、打倒出来なくとも通常のサーモンランはクリア出来た扱いになるので、EXTRAイベントとしては丁度いいバランス。こういったボス戦的なイベントが用意されていると、長時間のサーモンランプレイにもメリハリが付いて宜しいかと。

・全体的に敵シャケの挙動が俊敏になり、強化されたと言える。前作のゆっくりしたモーションも見た目にはさして変でもなかったが、攻撃を見てから簡単に避けられるのもやや緊張感に欠けると感じていたので、個人的にはプラスポイント。

《ヒーローモード・その他》
・ヒーローモードは序盤は単純なエイム練習などから始まり、シナリオを進めるにつれごく自然な流れで基本的なテクニックを習得出来るよう上手く計算されている。中盤からは前作以上にギミック性に富んだ特殊なステージが増えてくる上、終盤はアクションゲーマー向けの高難易度ステージも用意してあり、一貫して王道ながらも飽きさせない作りが大変面白かった。

・新しい対戦モード『ナワバトラー』は地味にハマる。15枚のカードデッキを使って対戦するバトルで、著しい頻度で状況が変化する盤面を定石パターン・アドリブを駆使して何処を塗り広げるかの駆け引きが面白い。

・ナワバトラーで使われるカードは多少の優劣こそあるものの、編成次第でどのカードも有効活用出来るので自由度が高い。対戦する相手はスプラトゥーン3内に登場するキャラクター達で、ナワバトラーの対戦相手という形で登場機会を増やしてあるのもポイント。
に"に"っ!!(バッド!なところだぞ)
・前作『2』の大半の内容がそのまま引き継がれてるという事もあって、新作をプレイしているような感覚はあまり無い。例えば2では無印の時と比べるとスペシャルウェポンの大幅な総入れ替えが行われていたが、3では2のスペシャルウェポンの大半が続投しており、メインウェポンやサブウェポンも同じといった点など、ゲームシステム的にそこまで大差無いように感じる部分も多い。ゲームシステムだけで言えば、無印→2の時よりもさらに変化に乏しい印象。

・前作のスプラトゥーン2と同じく、文字サイズが小さめ。小さすぎて読めない程ではないものの、もう少し字が大きくても良かったかも。
…(コメントだ。)
 5年近くに渡って続いてきたスプラトゥーン2の環境の大半を引き継ぎつつ『超・大型アップデート』を行った…というのが本作の発売初期のイメージ。数年かけて洗練されたゲーム内容を活かしつつ新しく発売されたゲームなだけあって、ゲームバランス調整やゲームシステムの面白さは高水準のそれだとはっきり分かる。

 メインコンテンツのオンラインバトルはナワバリバトル&バンカラマッチ(※旧・ガチマッチ)共に、理不尽な有利不利が付きにくくゲーム初期から快適性に富んだシステムになってると思う。もう一つのオンライン要素であるサーモンランは細かな点を除けば、本作でシステムはほぼ完成したと言えるのではないかと。

 スプラトゥーン3の舞台となるバンカラシティはバンカラという名目通り、前二作までのハイカラという概念とは相対する新しい風を取り入れてる部分もある。これまでの王道路線とはまた別種のものと言える、やや外道とさえ表現出来そうな新しいデザインのキャラや楽曲はその一つ。

 新規ゲームモードはオマケに近いナワバトラーくらいで、前二作までをやり込み続けたプレイヤーからすると、目新しさにはやや欠けるかも。将来的な物も含めればスプラトゥーン3のボリュームや秀逸な完成度はほぼ確約されてるような物なので、ここで更にアッと意表を突かれるような新しいゲームモードが登場してくれればいいなぁ…。と思うのは欲張りすぎでしょうか…?

掲載日:2022年9月20日


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