縮緬遊戯堂 > レビューランド > ニンテンドースイッチ > ゼノブレイド2 黄金の国イーラ

ゼノブレイド2 黄金の国イーラ
メーカー:任天堂
開発:モノリスソフト
機種:ニンテンドースイッチ
発売年月日:2018年9月14日
価格:2778円(本編DLC同梱版)、3980円(単体)
ジャンル:RPG


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
8 9 8 7 8 7 8 80
プレイ時間…30〜35時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
よかでごわしょう。
・ゴチャゴチャと雑多で複雑だった本編側の戦闘システムに比べると、スッキリと整理されてだいぶ理解しやすくなったのは◎。新要素が追加されるタイミングではしっかり説明が入るし、後からゲーム内のヘルプから読み直す事もできる。んー…まあこれは本編でも最初から実装してて欲しかったところだが(苦笑)。

・戦闘でメンバーを補佐する位置付けの『ブレイド』が本編側ではガチャだったが、今回は固定化された。本編側ではごく一握りのメインブレイド以外はイベントでの絡みが少なく素っ気なさも感じたが、今回はどのブレイドもしっかり本編のシナリオに絡むって意味で濃厚さがある。

・本編でも使用されたBGMがアレンジして使われている事が多いが、これがジャズ的なアレンジが多くてゲームのBGMとしては妙にオシャレ。それでいて違和感も無く聞きやすい。ナイス。

・本編側のシナリオを補完する内容だが、本編側で目立った客を選ぶ深夜アニメ的な癖はバッサリ無くなり、「一度プレイヤーが戦闘で倒した敵が起き上がってイベントで圧倒される」的なしょんぼりな展開もほぼ無くなり、個人的には受け入れやすい描写になったかなァとは思った。

・ゼノブレイドシリーズ伝統のフィールドの美しさ・広大さは今回も健在。ま、本編のオマケって位置付けのせいかバリエーションって意味では流石に見劣りするが、フィールドをウロつく楽しさ面白さって部分はしっかり継承されとる感じ。グーラは本編でも登場したが、時代が違うだけにかなり作り直されており、本編とどこが変わったかなどを比べて楽しめる作り。
イカンと思うぜよ。
・まぁ追加DLコンテンツって位置付けなんで仕方ない面はあるが、本編に比べるとだいぶシナリオは短い。コンパクトで小粒な内容に留まってる感はある。本編側で多数あった大陸も、今回は移動できるのは2つのみ。もうちょっと絡む所は多かったりするのかなーとか思ってたんで、その点では残念だったりする。

・シナリオ部分で不満点は少ないが、本編側の謎が全て明かされたかと言うとそうでもない(と言うか端折られ気味)な部分もあり。また、終盤のストーリーの進行にはそれまでこなすか任意だったクエストをあらかた片付ける必要があり、この部分は作業感が強くなってしまってる印象も。

・本編の前日譚であり、本編のスタート部分に話が繋がる関係上仕方ないのだが、エンディングはほぼ完全にバッドエンドであり、主要人物が死んだり負けたりグレたり離散したりしまくりな点はちょっと切ない。

・アレコレとブレイドを自由に切り替えられた本編と比べると、シンプルさ・理解しやすさでは間違いなく上なのだが、その犠牲としてやっぱり物量部分は犠牲になってはいる。まぁここはどっちかを取れば必ずどっちかは犠牲になる部分なんで難しいトコではあるが(笑)。

・これも本編同様だが、セーブデータが1個しか無い(別アカウントを用意すれば別データでセーブはできるけど、複数保持しておいて…みたいな使い方が出来ないのは不便)。
感想でっせ、おやっさん。
 本編側の『2』(レビューはこちら)が個人的には微妙な出来だったんで買うつもりは無かったが、なんかスイッチさんで遊ぶモンが途切れた事もあり、結局購入(DL版買ってお布施したから次回作は最初っからクオリティ高く頼むぜ、モノリスさん)。

 本編『2』のシナリオを補完する位置付けのオマケ的作品だが、本編側で目立った欠点をあらかた潰した、割とスキの無い完成度に仕上がっている印象。人を選ぶ描写が多かった&若干薄味な感じだった本編側のシナリオに比べると、しっとりと深みのある描写が多く、ゼノブレイドシリーズって括りで見れば『1』に近いテイストになってるかなーとは感じた。個人的にはもちろんこちら側の方が好みなんで、次回作(3かX2かはワカランが)はこの路線で行ってくれれば嬉しいけども。

掲載日:2019年7月23日


シリーズ別一覧:ゼノブレイド

縮緬遊戯堂 > レビューランド > ニンテンドースイッチ > ゼノブレイド2 黄金の国イーラ