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カトちゃんケンちゃん
メーカー:ハドソン
機種:PCエンジン
発売年月日:1987年11月30日
価格:4900円
ジャンル:アクション(2D)


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
8 8 7 7 5 6 75
プレイ時間…15〜20時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
イインダヨ(志村けんの変なおじさん風に)
・同じハドソンから出ていた『高橋名人の冒険島』をベースにした作りで、横スクロールアクションゲームとしてオーソドックスな作りで遊びやすい。『高橋名人』と比べるとジャンプでの踏みつけ攻撃が可能な代わりに飛び道具は出が遅くて使えないオナラしかない等で差別化されている。

・等身はディフォルメされているのに顔だけコワイくらいリアルだったりして(しかもいっつも笑みを浮かべてるし)、グラフィックは妙な味がある。ファミコンより明確に綺麗って点でもインパクトはあった。BGMもコミカルなモノからどこか哀愁のあるモノまであってバリエーション豊か。

・発売当時人気だったカトケンのネタがイベント内に散りばめられているのもかなり笑えるし、それらしい雰囲気は再現されている。プレイヤーキャラでない方のキャラは何故かステージ中で数々の妨害をしてくるのも謎。敵がハエだったり、鳥がウ○コで攻撃してきたり、全体的にアホくさい雰囲気が全開なのが良い。

・加藤茶(滑りにくいがジャンプが低い=任天堂の『スーパーマリオブラザーズ2』のマリオみたいな感じ)と志村けん(ジャンプが高いがやたらと滑る=同じくルイージみたいな感じ)で能力が異なる。『マリオ2』同様、ステージによって有利不利があるため、2周楽しめる内容とも言える。
あらン、ダメよ(加藤茶のオカマ風に)
・触るだけで一撃死になる敵や障害物が少なからずあるとか、障害物がジャンプ先でかわせないような配置になっているだとか、前のステージに戻されるワープが複数あったりとか、ステージ構成が、異様に陰険であり、難易度が非常に高い。キャラゲーらしい手軽さは微塵もナイ。

・プレイヤーのリーチが極端に短い、屁攻撃は出るまでにラグがありタイミングを計るのが難しい…など、性能や挙動のクセの強さも難易度上昇に拍車をかけている印象。
バカ者!感想である!(いかりやのオニ軍曹風に)
 発売当時に人気絶頂だったザ・ドリフターズの加藤茶&志村けんをメインキャラに、そしてこの2人が出演した人気TV番組『カトちゃんケンちゃんごきげんテレビ』をイメージして作られたアクションゲーム。同じハドソン製の『高橋名人の冒険島』とは「勝手に減っていくライフ」(=制限時間の代わり)、「クソ高い難易度」など、共通点が多い。

 芸能人をキャラクターに起用したゲームは昔も今も完成度が低くてマトモに遊べないようなモノも少なからずあるが、このゲームは他のアクションゲーム(高橋名人の冒険島)をベースにして堅実な作りをしている。同時に著名人に由来のネタも散りばめられており、しっかり遊べるキャラゲーに仕上がっていると思う。まぁやたらと難し過ぎるゲームバランスは褒められたモンじゃないとは思うが、全体としては佳作レベルにはまとまってるかと。当時としては発売時期の近かったファミコンの『スーパーマリオブラザーズ2』(こっちも鬼畜難度)と同時期に友達とガヤガヤ言いながらハマってた、思い出のゲームではある(笑)。

 権利関係が面倒くさいせいか、移植の機会には恵まれず、知名度の割には埋もれた感があるのは惜しい。何かで移植されたら買っちゃうと思うんだがなァ。どうスか、コナミさん。手頃な値段で移植してくれたら、2010年辺りから惰性で継続してるアンチコナミ教団(=昔の有名シリーズを軒並み埋もれさせたり、それらの開発者を粛清したりで「ムキー!」となり、腹が立っての個人的な不買運動)やめても良いんだけど(苦笑)。

掲載日:2004年9月1日
更新日:2024年2月6日


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