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クロック!パウパウアイランド
メーカー:メディアクエスト
開発:アルゴノート
機種:プレイステーション
発売年月日:1997年12月18日
価格:5800円
ジャンル:アクション(3D)


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
6 6 5 5 5 6 55
プレイ時間…10時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良いのでゴザル。
・探索要素が強めな3Dアクションって作りでは『バンジョーとカズーイの大冒険』(98年末)等より先に出ており、この分野では一歩先に行っていたのかなァと。色々と二番煎じ感は強いものの、アクションゲームとして破綻してるような箇所も無く、しっかり遊べるゲームではある。

・グラフィックやサウンド等の演出部分はまぁ良く出来ている方か。極端に見づらい地形もなく、BGMも場面に合った曲調で雰囲気を盛り上げている印象。
だめであ〜る。
・操作性に難がある上に細かい足場をジャンプで渡って行くような場面が妙に多いなど、ステージ構成でもストレスが溜まりやすい作りなのは気になる。全体的に陰険な作りであり、昔の洋ゲーっぽい雰囲気が濃い。

・カメラはオートで勝手に動いてくれるため操作は要らないのだが、勝手にプレイヤーキャラの背後に回り込むため、上述の細かい足場のシーン等はこのせいで理不尽に難易度が釣り上がってしまってる印象。

・色んな要素が他社のメジャーな既存の作品からのツギハギで成り立ってるくさい雰囲気であり、「どっかで見た事あるなァ…」って要素が異様に多い。本作独自の個性ってのはあんまり感じられない。アクションの種類やゲームのシステム部分の作り→『スーパーマリオ64』や『ヨッシーアイランド』、クリスタルを1コでも持っていればダメージを受けても大丈夫だが0コの状態だとアウト→まんま『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』……等。

・パスワードによる中断・再開機能もあるのだが、アイテム収集等はバッサリ初期化されてしまい、機能としてはあまりに半端で役に立たない印象。
感想だぜよ。
 任天堂からヨッシーの3D-ACT作品の企画を蹴られたアルゴノート社(スーファミ時代にスーパーFXチップや『スターフォックス』等を共同開発)が企画を流用して作ったと言われた作品。緑っぽい爬虫類がメインキャラである事、ヒップドロップ等のアクションがマリオ・ヨッシーっぽい事、黒幕の魔法で強化されるボスの演出などにソレっぽい名残が見られる。

 本作を契機にアルゴノート社は任天堂との縁が切れてしまって程なく倒産してしまったのだが、遊んでみた感じだと操作性やバランス部分を中心に難が多く、「コリャ確かに任天堂からボツにされても仕方なかったかなァ…」という印象ではある。
 とは言え、遊べない程に品質が悪いだとか、クソゲーっていうくらい面白くない!…って程に酷い内容でも無く、まぁ「中の下くらいでまとまった当時メジャーだったゲームの二番煎じ・劣化ゲー」程度の内容にはなってるとは思う。しかしなー…、後追いの割には先に出たメジャー作品より明らかに劣る部分が多いし、いかんせんゲームとしてはコレと言って華がなくてジミな印象ではある。

掲載日:2023年4月25日


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