縮緬遊戯堂　レビューランド　ゲームレビュー　《ローグギャラクシー》

ローグギャラクシー
メーカー：ソニーコンピュータエンタテイメント
開発：レベルファイブ
機種：プレイステーション2
発売年月日：2005年12月8日
価格：7140円
ジャンル：ＲＰＧ

かいたひと　：　アルツ社長

映像	音楽	快適性＆操作感	独自性	難易度・バランス	ボリューム	シナリオ	総合評価
８	６	５	４	５	８	４	５６

プレイ時間・・・40時間程度
※映像～シナリオは10点満点、総合は100点満点

良いでござる！

イカンでござる！

・グラフィック＆サウンド等、演出面は平均以上のレベルはあるかと。特にムービーの使い方は巧いと感じた。

・戦闘システムはアクション性があり、「スターオーシャン」シリーズに比較的似ているかな。経験者なら難なく馴染めると思われる。

・“シームレス（読み込み時間の無さ）”をウリにしてるみたいだけあって、ロードでイライラさせられることは無かった。

・導入部分のチュートリアルは結構手取り足取り教えてくれるのはありがたい。

・ゲーム再開時にそれまでのあらすじが表示されるのは親切だと思った。地味ながらありがたい機能と言える。

・敵とのエンカウント率が異常に高く、なかなか先に進めない。1回の戦闘でかかる時間も長く、1つ1つのダンジョンも妙に長くて時間ばかり取られる印象。「浅く・長く」ではなく、もっと「濃く」遊ばせてもらえる作りであって欲しかった。

・キャラボイスがなんか変。まぁ、個人的には「いかにもアニメ調」の声優の演技も嫌いなのだが、この作品の場合は別な意味で方向性を誤ってる気がする。言っちゃえば「下手クソ」。棒読みとしか思えず。レベルファイブモノにはありがちだが、有名人を使えば良いってワケじゃないと思う。後に出た「レイトン教授」とかでは違和感は無かったが、この頃はまだ見極めがうまくできてなかった模様。

・町の中などは建物は多いのに実際に利用できる施設は少ないというハリボテ設定。ダンジョンはどこも似たり寄ったりで冒険してる感覚が徐々に薄まっていく。もうちょっとダンジョン毎にメリハリをつけてほしかった。

・レベルファイブの作品では多いが、アイテム合成がめんどくさい。出来るアイテムに規則性が無く、色々試しまくるしかないので面倒。色んなＲＰＧで見られる要素だが、個人的には要らんと思う。攻略本やサイトが前提の物なんて欲しいと思えん。多方面からカネをユーザーから略取する手段としか感じられず（シレンとか別ジャンルでの合成は楽しいけどね）。

・味方のＡＩがおバカでちょっと腹が立った。操作キャラ以外が敵に突っ込んで死亡、といった事故が頻発。もうちょっとこう、うまく動いてくれんもんかね。

・階層が無駄に深いなど、メニュー画面での操作性が良くない。

・この作品自体は新規タイトルではあるが、どの要素を取っても他のゲームで見られるを継ぎ接ぎしてくっつけた印象で新鮮味は薄い。キャラクターのデザインと言う観点でも、見た目・性格・設定どれを取っても個性に欠け、魅力に乏しい。ストーリーもどっかで聞いた話のような内容で終わってると思う。

感想なり～

　全体的に“浅い”、“薄い”と言う印象が拭えない感じ。大々的に過剰なほど「超大作」と宣伝して世に出たタイトルで○ァミ通でも40点中38点とか妙に高得点を取ってた記憶があるが、実際の所は既存のモノ（ドラクエ・ＦＦ・スターオーシャン等）のイイとこ取りで新しい感動とは無縁。ボリュームだけは必要以上にあるけど、色々な要素を詰め込み過ぎて消化しきれてない「凡作」というレベルで終わってると思う（そう言った意味では昔、同じメーカーから出てた「ビヨンド・ザ・ビヨンド」と似ている）。この時期のレベルファイブの作品にはありがちだが、ハッキリ言って「風呂敷広げ過ぎ」。メーカーさんの挑戦する意欲だけは買ってもいいが、もうちょっと自分の力量に合ったものを作るべきではないかと。取説に書かれてあるメッセージや雑誌でのクリエイターインタビューなど、自信だけはある模様だが、かえって色んな意味で「痛々しい」という言葉が似合う作品。

掲載日：2010年2月25日

機種別一覧に戻る

 レビュートップページに戻る

 縮緬遊戯堂トップページに戻る