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ゼルダの伝説 神々のトライフォース
メーカー:任天堂
開発:任天堂情報開発部、SRD
機種:スーパーファミコン
発売年月日:1991年11月21日
価格:8000円
ジャンル:アクションRPG


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3DS版 ミニスーファミ

神々のトライアングル
でもどうぞ♪

執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
8 10 10 8 10 10 9 97
プレイ時間…150〜200時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
すンばらしい!!
・派手さは無いが見やすく描かれたグラフィック、重厚なサウンド、耳に残る効果音。全てが高品質。ゼルダと言えばリアル路線じゃないのに優れた空気感を持つと個人的には思うのだが、そういった部分はこの頃から既に確立しておったなァ、と。

・心地よい操作感に豊富に用意されたアクション。戦闘が数段面白くなった。レスポンスが軽快になり、アクション性がUPしている。

・光と闇の二層構造になった広大なフィールドと各地に点在する手ごわいダンジョンの数々…。ダンジョンごとの個性付けも絶妙で量・質とも文句なしの完成度。

・物陰に隠れるとリンクを見失ったり、音をたてると気付いたり。敵のAI・挙動の作り込みがスゴイ。これに限ったことじゃないですが随所にコダワリを感じられる出来栄えとなっておりますな。1990年当時としては圧巻のレベル。
イカンぞな。
・欠点らしい欠点は特に思い浮かばない。…が、あえて挙げるならば、ゲームの再開時に数箇所からしか(リンクの家、教会、ピラミッドね)始められないことくらいかな。あちこちワープできるアイテムを入手するまでは、再開時に元の位置に戻るのだけで結構めんどくさい。

・ボス戦など、ところどころ難易度が結構高めなので、アクションが苦手な人は苦労するかも。まぁトロくさいわしでも十分全クリ出来る難易度なんで、大概の方は大丈夫な範囲だとは思いますけども。
感想ですけん。
 ハードをファミコンからスーパーファミコンに移してのシリーズ第3作。前作にあたる『リンクの冒険』が横スクロールのやや異質な作りだったのに対し、こちら『神々のトライフォース』は初代ゼルダ型の発展型になっている。ファミコン版と比較すると操作性・シナリオ部分・ボリュームもろもろ、あらゆる面でパワーアップしており、ゼルダの人気や内容の方向性を決定付けたのもこの作品と言えるのではないかな。

 わしとしては、ゲームボーイ『夢をみる島』と並んで最も好きなゼルダである。『時のオカリナ』等、3Dになってからの作品も好きなことは好きなのだが、古参ゲーマーの自分にはやっぱり2Dのお手軽でスピーディな内容が合うようでして。時オカ以降、暫くは任天堂内製のゼルダは3Dゼルダに一本化されていたが、近年は割と2Dの古典型ゼルダも見直され、また出るようになって来た点は嬉しい。どっちも楽しいかんね。

 最近でもバーチャルコンソール、ミニスーファミ、スイッチさんのオンライン等、複数のハードに移植されており気軽に遊べる。未経験の方は是非。

掲載日:2005年9月18日
更新日:2020年7月7日


執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
9 10 8 10 9 10 10 93
プレイ時間…50時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良かっただーよ!
・複数のアイテムやアクションを駆使したり、ダンジョンの仕掛けを解いたりといったアクション&謎解きがとても面白い。謎解きの仕掛けは単純過ぎず複雑過ぎないように作り込まれていて、プレイヤーを絶妙に楽しませてくれる。

・シナリオの面白さも刮目すべき部分。本作からは登場する人物の数が増え、どのキャラクターもよく喋り始めた事もあり、ゼルダシリーズにおいて重要な世界観の確立や掘り下げがしっかりとされ始めている。トライフォースたる物の概念やハイラルの歴史など、何気ない会話からもこの世界に深みをもたらせてくれている。

・グラフィックの細かさや動きの滑らかさも素晴らしい。動く物がかなり多いゲームだが、そのいずれもが滑らかに動き、行動が見易いように描かれている。古臭さはあるが今からプレイしても見辛いという事はなく、職人技を感じるクオリティ。

・せめて両手で数えられる程度にしか曲がなかった前作までとは違い、曲数も大幅に増えている。勇敢さを表すような曲調の物が多く、ゲーム全体の壮大な雰囲気をさらに深められている。ファミコン時代も少ないながら曲は良かったけども、ゼルダシリーズといえば良曲揃いというイメージがはっきりと形に現れ始めたのは本作からではないかと。後のシリーズでもお約束の曲は多く作られていて、とにかく名曲揃い。

・最初は大まかに進むべき道を教えてくれるが、中盤からはある程度プレイヤーに進め方や寄り道などを自由に行っていいように委ねてくる。ゲームをどうやって進めたらいいかわからなくなっても占い師に聞けば進むべき道を大まかに教えてくれるのも親切。従来作でも町人による大雑把なヒント等は存在したりしてたが、明確に行くべき先を指示してくれる存在が登場してくれたのは有り難い。今では当たり前だが、一本道なだけでなくプレイヤーにある程度の自由を持たせつつも、分からない人にはヒントをしっかり用意させている懐の広さには感服した。

・本編とは少し離れたサブイベントやアイテム収集、ミニゲームといった物が充実していて楽しい。本編が難しくなった時にこういった違う場所での気分転換があるのはプレイヤーからしても根を詰め過ぎなくなるので実に良かった。
ダメみたいだーよ!
・一部のボス戦はプレイヤーの腕前をかなり求められたり、謎解きのギミックが一部難しく詰み要素も少なからずあったりと、難易度の高さはやや目につく。ある程度の腕前が求められる場面が多い。

・セーブするたびにタイトル画面まで戻され、再開しようとすると教会やピラミッドといったゲーム内マップの中心地点から始めさせられるのが面倒臭い。カセットのゲームなので小まめにセーブしたいが、あまり気軽に出来ると言えないのは難点かも。
感想だーよ!
 ファミコンの初代&リンクの冒険の2作に渡るゼルダシリーズ系譜を引き継ぎながらも、アクション面やゼルダの世界観を大幅に進化させた作品。曲の良さや世界観の奥深さなど、あらゆる方面でゼルダシリーズ特有の魅力を新たに確立させられた内容。

 ゼルダを語る上で重要な作品としてよく挙げられる64の時のオカリナが『3Dゼルダの基礎を作り上げた作品』だとすれば、神々のトライフォースは『ゼルダそのものの基礎を作り上げた作品』といった感じ。一番好きなゼルダシリーズの作品といえば決めかねるが、一番好きな2Dゼルダの作品なら自分は本作が一番好き。

 今でこそゼルダシリーズとしては『当たり前』とされてる事を確立したものが本作ではとにかく多く、本作の功績はかなりのものと言える。今からプレイしても色褪せない、しっかりと楽しめる内容。快適さを求めるなら、バーチャルコンソールやNintendo Switch Online加入者特典のスーパーファミコンでプレイすると、本体の中断セーブ機能も使えてさらに快適に遊べるはず。

掲載日:2020年7月7日


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