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エネミー・ゼロ
メーカー:ワープ
機種:セガサターン
発売年月日:1996年12月13日
価格:6800円
ジャンル:アドベンチャー


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
6 7 2 6 2 6 4 36
プレイ時間…10時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
最高である!
・全編通してムービーの継ぎ接ぎみたいな感じの作りだが、ムービー自体のクオリティは高く、相応にキレイではある。

・音で敵を感知するってシステムの関係か、この部分へのコダワリは感じられる。環境音だとか効果音だとかの出来はよろしいかと。
イカンと思う。
・独りよがり的なトチ狂った凶悪難易度が終始キツ過ぎる。「手強い難易度」とか「何度も遊んで身体に覚え込ませる」とかいう範疇を遥かに超えたバランスとしか思えず。なんちゅーかね…どこを切っても独善的と申すやら、長い目で客との信頼関係の構築だとか考えると、もうちょっと遊ぶ客側の立場に立ってくれても良いと思うんだが…。ここまで客をふるい落とす内容だと、フルプライス分のカネ出して「よし!アンタんとこのゲームは次も発売日に買ったる!」って言える人って殆ど居ないんじゃないのかね?

・基本的にムービーの継ぎ接ぎで構成されたゲームであり、飛ばすだとかは一切できない。何をやるにもワンテンポ読み込み時間が挟まる事もあってテンポも必然的に非常に悪く、「サクサク動ける」だとか「直感的」だとかとはおよそ真逆のスタイルであり、遊んでいてイライラが募りっぱなしである。

・攻撃用の銃のエネルギーがすぐに尽きるので充電しに特定の場所に戻る必要があるが、必要以上に同じ場所をウロウロさせられる事もあり、なんか水増しされてる気分になるのが残念。

・シナリオ部分にしても、「どっかで見たことがある」的なお決まりな描写が多いせいで、この作品ならではって印象はあんま残らず。主人公が必要以上に喋らんせいで、感情移入って部分でもハンディがあるように思われる。

・カメラの出来が悪く、ちょっと遊んでると視点がグラグラ揺れるせいでモロに酔う。

・ゲーム部分は奇抜ではあるけど、それが面白さに繋がってるとも言い難いし、もうちょい「このゲームならでは」と「とりあえず楽しい」を両立させて欲しかった、とでも申すやら。
感想じゃぞ。
 飯野賢治氏率いるワープのアクション・アドベンチャーゲーム。ゲーム内容よりは「プレイステーション専用のイベントで大々的にサターンへ移行を発表した」なるゲーム内容以外の部分でインパクトを残した作品である。

 わしは「ジャンクのサターンソフト20本抱き合わせで500円セット」みたいなワゴンセールの中に入ってて購入したんで、遊んだのはかなり後になってからなんだが、テンポの悪さだとか、客に楽しんで貰おうっていう気が微塵も感じられん極悪過ぎる難易度バランスのせいでまるで楽しめず、であった。
 元から「ムービーゲーは好かん」、「ホラーは嫌い」、「高難度ゲーがニガテ」ってわし自身の好み・素養の問題か、個人的には楽しめる部分が殆ど皆無であった。作る側ももうちょっとねー…「オレのやりたいようにやる!」一辺倒じゃなくてさ…客に歩み寄ってくれても良いのに、と思えるゲームではある。

 難易度バランス・システムの独自性・それらの説明なりチュートリアルなりの部分での独善的過ぎる突き放しっぷりがキツ過ぎると申すやら。TVゲームって一応娯楽なんだし、別に精神修行の場でもあるめぇし、楽しめてナンボじゃないかと、わしゃ思うんだが…(笑)。

掲載日:2020年5月5日


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