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ベヨネッタ
メーカー:セガゲームス
開発:プラチナゲームズ
機種:Steam
発売年月日:2017年4月12日
価格:2190円
ジャンル:アクション(3D)


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スイッチさん版 XBOX360版


何やらリッチな
フィギュアもどうぞ♪

執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
9 10 7 10 7 7 7 82
プレイ時間…30時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
oh…ビューティフル…(良いところ)
・とにかく派手でアクロバティックな演出が多く、特に大魔獣召喚や通常のムービー部分の演出はかなり魅力的。完全にネタ満載なシーンも多く、真面目なシーンの後に挟み込まれていても違和感があまり無いのもベヨネッタの世界観ならではと言える。

・本作の世界観を彩る、不気味さや神々しさ等が入り乱れたデザインもセンスが光る。主な敵として立ち塞がる天使達も、神々しいエフェクトに反して巨大かつグロテスクな見た目をしている者が多いが、その天使達をさらに上回る巨体を持つ大魔獣を使役してのトドメはかなりの快感。

・難易度設定は幅広く、最低難易度にすればアクションゲーム初心者でもまずクリアは出来るはずだし、高難易度にすればアクションゲーム上級者でもかなり苦戦させられる。楽しめるかどうかは別として、この手の激しいアクションゲームに有りがちな『難しすぎてクリア出来ない』という状況にはまず陥らないと思う。

・ボタン入力の組み合わせでコンボをつなげたり、相手の動きを見ながら回避と攻撃を叩き込むストイックなアクションバトルが本作の肝。アクションの種類も豊富で、同じ動きだけでなく様々なアクションを駆使してスコアを稼いでいくのが基本。スタイリッシュなゲーム全体の雰囲気と同じくバトルもスタイリッシュに決めるほど強くなるので、ゲーム全体の激しさに付いていける腕前があれば本作のアクションバトルはかなり楽しい。

・多彩な武器や装備品を使うのも魅力のゲームだが、武器や装備品の個性がはっきりと一長一短なのが特長。優劣があまり存在せず、色々な組み合わせや手段を考えてアクションの奥深さを堪能できる。

・派手な演出によく似合う音楽も秀逸。曲数もそこそこ多いのだが、とにかくアップテンポで場の雰囲気に合った曲が勢揃い。声優さんの演技なども上出来で、ゲームを盛り上げる『音楽』面での評価はかなり高い。

・Wii U版とswitch版とsteam版のみの追加点として、英語音声だけでなく日本語音声も追加されている。有名な声優さんも多く起用されており、声もはまり役が多くて違和感などもほぼ無かった。

・開発者からの挑戦状とも言える、一定の条件を満たすと戦える裏ボスが物凄く強く、HARDなプレイを楽しみたい身としてはかなり良かった。
なんてザマだ!!(悪いところ)
・失敗すると即死してしまうQTEイベントや、カメラワークの悪さゆえに落ちてしまう穴場など、かなり不便かつ理不尽な点が数多く存在する。特にカメラワークの悪さは辛いところで、移動と攻撃を駆使してバトルをしている時はカメラ移動をする暇がほぼ無いので、画面外から敵の攻撃を受けたりする事が多くて理不尽さが強い。

・難易度設定の豊富さなどから初心者から上級者まで幅広く対応しているが、『楽しめるか』は別。低難易度でも回避を決められずに敵から連続で攻撃を受け続けるも爽快感も何も得られないし、受けるダメージは少ないので適当なボタン連打でなんとかクリアは出来ても、『アクションの面白さ』は初心者だと間違いなく楽しみきれない。

・ストーリーの設定や、アクション部分の設定などを考えると所々で矛盾していたり超展開な所も存在する。勢いやノリを重視したゲームで、細かいところを気にしてはいけないゲームとして作られているのは分かるが…。

・R-17のCEROレーティングやダークなビジュアル面でなんとなく察する所はあるが、本作のノリやアクションの複雑さは合わない人にはとことん合わないと思う。特にパッケージだけを見てるとストイックなだけのアクションゲームかと思いきや、意外にも強烈なネタシーンも多数存在してあるので、おバカな面もあるゲームだという前想定はしておいた方がいいと思う。

・隠し要素も含めるとやりこみ要素はそこそこあるのだが、この隠し要素の出し方が分かりにくい上に難易度も相応に高いので簡単には到達出来ないのが困りもの。初心者救済のための隠しコマンドによる解放もあるが、多大な資金を用意して攻略情報を知っていないとまず分からないのでやはり不親切。
感想だぜ、持っていきな!
 ダークな雰囲気で、最初はオシャレでスタイリッシュなアクションゲームなのかと思いきや、唐突なおバカ要素や派手な演出で初めてプレイした時はプレイヤーの度肝を抜かれること間違いなしなゲーム。

 演出の派手さやゲーム全体の雰囲気とよく合わせられてる音楽など、ビジュアル面での評価はとにかく高い。ゲーム開始早々からR-17な雰囲気が漂うのでドン引きしてしまう人もいるとは思うが、慣れてくるとこの演出力の高さなどが癖になってくる。

 アクション部分は極めると洗練されている事が分かってくるのだが、とにかく複雑で上級者でも慣れるのには一苦労する。その分だけアクションの爽快さは高いのだが、慣れてない状態や初心者ではまるで訳が分からない点も多いし、UI面での不親切さがハードルを高めてしまっている。

 上記の通り、アクションゲーム上級者でないと楽しみきれなかったり、所々のUIが悪くてよく見ると粗が多いゲームなので、丁寧な作りを求めている人やアクションゲームが苦手な人では楽しみきれないと思う。長所と短所がはっきりと尖っているゲームで、誰でも楽しめるかと言えばかなり微妙なライン。その反面で、本作の演出力やアクションのハマり具合を堪能出来るようになってくると、他には類を見ないほどのかなりの魅力を感じるゲームになってくる。個人的には結構お気に入り。

掲載日:2019年11月5日


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