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Getting Over It With Bennett Fody
メーカー:べネット・フォディ
機種:Steam
発売年月日:2017年12月7日
価格:820円
ジャンル:アクション


執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
7 8 5 8 4 6 68
プレイ時間…10時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
人は誰しもが長所を持っているものなのです。
(※よいとこ)
・まず見た目が奇抜なのが面白い。操作するキャラは壺に入った上半身裸のハゲ男で、しかも移動方法が長めのハンマーを動かすというかなりヘンなビジュアル。ステージも山岳地帯や荒廃した町のような見た目で、シュールさも感じる。

・キャラの動かし方がかなり独特。プレイヤーは、マウスでキャラが持ってるハンマーのヘッド部分をポインターで動かすだけだが、ハンマーだけでなくプレイヤーの挙動も独特で、他に類を見ないよような操作方法。他のゲームで培われた技術は活かせない、という意味ではかなり新鮮な体験が出来るゲームである。

・大きくミスをした時に、ナレーションにより偉人達の名言や励ましの言葉をオシャレな音楽と共に語りかけてくれる気遣いが嬉しい。
問題には目を背けず、直視せねばなりません。
(※ダメなとこ)
・とにかく操作が思い通りに出来ず、慣れるまではまともに動かす事すら苦労する。ゲームの腕前もかなり問われる作りなので、かなりのアクションゲームの腕前、そして諦めない耐久力が無ければクリアまで辿り着く事は難しい。数十分かけて進んでもたった一つのミスで最初の地点まで落ちてしまうといった事が山ほど起きるので、とにかく心が折られる。

・進めるべきルートが分かりにくい所がいくつか存在するので、大まかに道筋を表示するなどの工夫はしてほしかったところ。
貴方の心に秘められた感想を見てみましょう。
 かなり独特なゲーム内容故に様々な界隈で反響を喚んだ『getting over it』。日本では通称『壺男』とも言われてるゲーム。様々なゲームプレイヤーやゲーム実況者、YouTuber等が挑戦し、そして挫折していったと言われている。

 取り合えず話題になってるし軽い気持ちでやってみようとすると、クリアまでの高い壁にまず心が折れてしまう事間違いなし。しかもやり直しがほぼきかない仕様で、しっかりと同じ事をやり直す必要があるのも中々辛い。これは人生も同じようにやり直しがきかない、という事を制作者の方は訴えかけたかったらしいが…(笑)。

 ゲームバランスや操作性等はハッキリ言ってかなり悪いのだが、このゲームはその操作性や理不尽な作りを持ち味としてるゲームなので、そこは理解した上でプレイすべし。それらをカバーしてくれる偉人達の名言やセンチな気分をカバーしてくれる名曲等も(良い意味でも悪い意味でも)心に刺さる。

 配信当初から嫌がらせとして人に贈るゲームとして使われているという事もあり、間違いなく万人ウケするゲームではないし、人によってはクソゲー扱いされる事も多いゲームではあるのだが、個人的にはこのゲームならではの独特の味わいが結構好きだったり(笑)。ただ、公式からもこのゲームに関しては『特定の人を傷つけるために』という記述もある事も理解した上で、本作は取り扱うべし。

掲載日:2018年12月25日


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