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ファイアーエムブレム 暁の女神
メーカー:任天堂
開発:インテリジェントシステムズ、任天堂企画開発本部
機種:Wii
発売年月日:2007年2月22日
価格:6800円
ジャンル:シミュレーションRPG


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ソフト

設定集

執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
8 9 9 7 7 10 7 81
プレイ時間…500〜600時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
陛下!素晴らしいですぞ!
《バランス・システム面》
・スキルの付けるだけでなく外すのも容量以内なら何度でも行えるので、カスタマイズの自由度が上がったのが嬉しい。

・章毎に操作する軍が予告無しに変わったりするので、バランス的には「弱いキャラを頑張って育てる」よりも「次々出てくるユニットを上手く運用する」ことが重要なバランスとなっている。シナリオを楽しませる事に重点を置いたこの作りは、これまでのファイアーエムブレムに無いタイプのバランスなので結構斬新に感じたりもする(この辺は↓で触れてる通り一長一短ではある)。

・ドラゴンナイト系の特効が弓・風魔法から雷魔法に変更されていたり、室内での騎馬ユニットの移動力が下がっていたり、細かい部分での変更点が多い。そのためか、今までのシリーズ作品の常識が通用しなくなっている部分が多い。とまどいはあるものの、その一方では新鮮さを味わう事ができるとも言えそう。

《快適性》
・ロード時間の短縮化、マップ戦闘のスピードアップなど、テンポが更に良くなったので快適に遊べるのは◎(前作も十分快適な部類ではあったが)。

・Wiiの作品だと、無理矢理リモコンのポインティング機能を使った作品が目に付くものだが、そういった機能に踊らされず、必要な機能だけ使ってて無理強いが無い点は安心した。

《演出》
・前作『蒼炎の軌跡』はFEで初の3D作品って事でかなり貧弱さもあったのだが、今回はグラフィック面はかなり底上げされ、鑑賞に耐え得るクオリティになったのは嬉しい(他の大作と比べて綺麗ってくらいでもないが、「明らかにショボい」じゃなくなった点が良かった、って意味で)。

・サウンドも前作よりも従来のファイアーエムブレムのノリに近くなった感じ。環境音チックな色合いの濃かった前作に比べると主旋律が強めでこちらの方が印象には残りやすい。

《シナリオ》
・物語の先が読めず、展開が気になる作り。用語集が充実してるため、分からなくなっても、すぐ確認できる点は良し。

《ボリューム》
・1周クリアするのに50時間以上掛かり、ボリュームは相応にある。比較的軽量級のゲームが多かったWiiのサイクル序盤の任天堂ゲーとしては貴重な存在だったかと。
敵襲!そんなんじゃ死にますぞ!
《バランス面》
・攻略の自由度が従来作より下がってしまったような気がする。コロコロと操作する軍が変わり、ユニットの出入りが激しいため、じっくりと育成に時間を割けないのが窮屈に感じる。バランス的に育成よりもドンドン出てくる強いユニットを上手く運用する方が重要であり、「育成の楽しさ」といった点では従来のシリーズ作品より劣る印象は否めず。

・終盤のボス。ステータス画面で確認できない全体攻撃を複数所持ってのはどうなんでしょ!?反則な気が。また、最上位クラスの奥義スキルを中心に「発動率が高い上に、発動したら撃破確定」みたいなチートスキルが増えたため、どうも展開的に大味になりがち(ついでに、発動=撃破ほぼ確定なんで、クラス毎に色々と効果が違うのだが、大して意味が無い)。

・ラグズが平常時はパラメータが半分なので、攻撃されると瀕死、最悪の場合は即死というパターン多し。また、一部のラグズユニットは化身時でも敵に与えるダメージが0に近い場合もあり、全く使いどころが見出せない(育てようとしてもロクに経験値が入らんし)。前作の時点でさえ相当使い辛かったのに、更に使用を躊躇するようなバランスに調整されてるのは理解に苦しむバランス調整。「結局はラグズはいつも化身しっぱなしでいられる+圧倒的にパラメータが高い王族だけで十分…って結論に落ち着いてしまう。

《シナリオ・設定》
・宣伝文句では「今作からでも全然問題ない」とあったが、前作と舞台が共通で引き続き登場するユニットが大半を占めるため、今作から入るのは相当厳しいと思う。

・シナリオ自体も後半はやたらと超展開チックな強引さが目立つ内容。もうちょっと展開に重厚さ・説得力が欲しかったところ。

・従来作では組み合わせが固定だった支援会話の組み合わせの自由度が上がったのだが、その弊害で支援会話自体が「汎用のパーツの組み合わせ」なる面白みもヘッタクレも無い内容に劣化してしまったのは残念。
感想を述べますぞ。
 ゲームキューブで発売した『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』(レビューはこちら)の続編にあたる。イメージとしてはスーファミの『紋章の謎』の第一部:暗黒戦争編(→蒼炎)に対する『第二部 英雄戦争編』って感じである。思ってた以上に前作のストーリーや設定に占める割合が高いんで、「今作からでも楽しめる」って宣伝とは裏腹に、本作から入るのはキツイだろうなあ…って印象。知らなくても遊べないワケじゃないんだが、物語的には前作を遊んでることが前提の部分が多い。

 作りとしては前作でやや貧弱だったグラフィックの表現がかなり底上げされ、ファイアーエムブレムとしては珍しい演出重視の出来に仕上がっている。一方、バランス部分はかなり大味な感じであり、強力過ぎるランダム発動のスキルの存在やステータス画面に表示されない範囲攻撃が多い、中盤以降のシナリオの展開がやたらと強引など、気になる所もチラホラ。

 そんなこんなで、手放しで褒められるような内容では無いと思うのだが、出来としてはまぁ佳作以上のレベルにはあるとは思うし、前作が気に入った方はそのまま遊んでみるのもおすすめ。
 バランス的には従来の「弱いユニットを1から育てて―」ってよりは「マップごとに切り替わる固定メンバーを巧く使いこなす」って色合いが濃い。FEとしてはかなり珍しいバランスの作風なんで、これはこれで良しと申すか、本作ならではの楽しさもあったのもまた事実か。

掲載日:2007年3月31日
更新日:2021年4月6日


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