縮緬遊戯堂　レビューランド　ゲームレビュー　《街にいこうよ　どうぶつの森》

街にいこうよ　どうぶつの森
メーカー：任天堂
開発：任天堂　情報開発本部
機種：Ｗｉｉ
発売年月日：2008年11月20日
価格：5800円（Wiiスピーク対応）
ジャンル：シミュレーション

かいたひと　：　アルツ社長

映像	音楽	快適性＆操作感	独自性	難易度・バランス	ボリューム	総合評価
６	８	５	５	６	７	５７

プレイ時間・・・7～8時間程度
※映像～ボリュームは10点満点、総合は100点満点

いいネ～、な点

ウゥ～ム・・・な点

・癒し系な世界観・BGMは相変わらずいい意味で力が抜けていて良し。

・地形の表示がDS方式（地形が円筒状になり、画面奥に空が表示される）になり見た目がちょっと変わった印象。

・コレクションできる物が増えたこと。これはまあこの手のゲームとしては真っ当な進化であり、褒めるに値する内容ではあると思う。

・毎日もしくはそれに準ずる頻度で遊ぶことを要求される作りはシリーズ伝統の物でもあり、この作品でも変わっていない（放置すると雑草だらけになるとかゴキブリが湧くだとか）。また、現実の時間がゲーム内にも反映されるので、遊ぶタイミングがゲーム側から要求されている、というカタチになっている（本体で強制的に変えるとペナルティが課せられるのはどうかと）。個人的にはどーもここが引っかかる。何と言うか・・・ゲーム側に遊ぶタイミングを強制なんてされたくはない！シリーズの根幹をなす要素の一部を全否定するようでなんだが、やっぱりこの部分は受け入れ難い。夜になれば店も何も閉まる。夜なんだから当然と言えば当然なんだが、何もゲーム内も必ずしもそうである必要は無いと思う。夜系人間の自分にはとことん合わんゲームだよなぁ・・・。

・Wiiリモコンでの操作を強要されるのが正直不満。従来型の操作も完成していたので、クラシックコントローラ・ゲームキューブでのプレイも認めていただきたかったところ。同じ任天堂の「ファイアーエムブレム　暁の女神」や「マリオカートＷｉｉ」なんかでは色んなコントローラに対応してくれてるのに、このゲームでは無理矢理リモコン操作を押しつけてくる。その姿勢そのものが不満。

・ニンテンドウ64の時から相変わらず物の又貸ししまくりでルーズな村人の面々。毒吐きまくりとかハイテンション過ぎるだとか、見ていて「ダメだワ・・・」って付いて行けないキャラも多い。やることもなんか代わり映えしないしなあ。

・ウリとなってる「街」だが規模的にも質的にもなんか大したこと無いなあ、と言った印象。期待し過ぎたかね？あと、なんか他機種版から使いまわしの部分が多いような・・・？看板タイトルに成長してるんだから手ェ抜くなよ・・・、って感じ。バージョンアップ版・完全版ならまだしも、これ、完全新作って位置付けでしょ？

・カートリッジのDS版と比較するのもアレだが、微妙なロード時間がちょっと気になる。言っちゃなんだが、任天堂内製とは思えん長さだな。

感想などだぜぃ

　まず、ゲームとして根本的に「深さ」が無い。まぁ、これは「意図してデザインされた浅さ」であり、このシリーズの持ち味ではあるとは思うのだが、やっぱり退屈であるという事実に変わりはないワケで。元祖「どうぶつの森」の時点で自分に合わず、続編が出るたびに安くなるまで待って買って遊んで「また合わんなあ。」とこぼすワシ。それに反し、「どうぶつの森」シリーズ自体はどんどんヒットして成長し、任天堂を支える大シリーズとなってしまった（苦笑）。「モンスターハンター」なんかでも思ったんだけど、感受性でも欠けてるんですかね、ワシは？
　所詮、一つのゲームで全てのユーザー層を満足させる作りであることを期待するのは高望みし過ぎだとは思うが、少しは「以前は駄目だと思ったけど、今回はちょっと・・・なんだかいいネ！！」って言えるような作品が出てこないかなあ・・・とも思ってみたり・・・。
　毎日遊ぶことを強制されるのが苦でない方、チビチビと同じ事を繰り返すのが苦痛じゃない方じゃないとやっぱ面白いと思えないんだろうなあ。個人的には別に「スリル」とか「達成感」とかを求めてるわけじゃないんだが、出してくれんもんかね、「ワシに合うどうぶつの森」を。

掲載日：2010年7月10日

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