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Wii Sports Resort
メーカー:任天堂
機種:Wii
発売年月日:2009年6月25日
価格:4800円(Wiiモーションプラス同梱)
ジャンル:スポーツ(体感)


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執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
7 8 9 9 9 8 91
プレイ時間…60〜70時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良い左衛門門。
<チャンバラ>
・大味な内容なのかなあと思っていたが、“突き”なども表現でき、意外と本格的な作り。あと飛んでくるものをズバズバ斬りまくる「居合切り」が爽快感があって意外と楽しかった。直感的に遊べるし、デバイス自体のギミックもムリなくゲームに使えてる感じで良いデザイン。

<ウェイクボード>
・スピード感がいい。連続でトリックを決めるとスピードがさらに上がって爽快感が増す。

・「ウェーブレース」や「1080」のトリックチャレンジに似た快感がある。

<フリスビー>
・ムズイ!!だが、思い通りに飛ばないという、そこが本物っぽくていいのかも。カーブとかかけて思い通りに飛ばせたときの爽快感は抜群にいい。

・犬の仕草がかわいい。任天堂、犬慣れしてますもんね(nintendogで)。

<アーチェリー>
・こちらの操作の微妙な震えとかも反映されるので、結構緊張感がある。弓を引き絞った時の効果音もいい。

<バスケットボール>
・ショットした瞬間にショットの出来・不出来が分かってしまうと言う、Wiiモーションプラスの感度の良さを実感できる出来。

<ピンポン>
・ドライブやカットなどのスピンの打ち分けができるなど、思ったよりも本格的な内容。それでいて複雑さを感じさせないのがいい。内容自体は前作の「テニス」に比較的近いが、卓球独特のテンポの良さもよく表現されていて、スピード感があっていいやね。

・任天堂がマイナーな卓球にスポットを当てて開発してくれたのが、中学〜高校(さらには現在まで)と卓球をやってきた者としては嬉しい(任天堂が卓球モノを出してくれたのはファミコンディスクの「スマッシュピンポン」以来か)。

<ゴルフ>
・見た目は前作と大差ないが、ドローやフェードの打ち分け、弱いショットが格段にやりやすくなったのが嬉しい(前作ではごく弱いショットが認識されないことが多くてイライラしたので)。パワーがオーバーしにくくなったのもよかった(ミスショットになりづらくなった)。

・前作は18Hまでプレイできなかったが、今作では18Hまで用意されており、気力さえあれば遊ぶことができるようになってるのは◎。

<ボウリング>
・個人的には前作の一番のお気に入り種目だっただけに、再収録は嬉しいところ。

・リモコンの感度が上がっており手首のひねりなどがスピンにダイレクトに反映されるようになった。操作のパターン化が難しくなった分ラクにスコアは出ないが、その辺がリアルになったと言えるのかも。延々と繰り返し遊びたくなる魅力があるのは前作同様。

<マリンバイク>
・ニンテンドウ64、ゲームキューブで出た「ウェーブレース」の流れを汲んだ内容。デフォルメキャラながら臨場感が抜群にいい。操作面も敷居が低く、割と楽に操作できるのが◎。

<カヌー>
・せっせと漕ぐ作業は単調ではあるが、ライン取りとかも考えると意外と深い。そして何より運動になる。

<自転車>
・忙しなくリモコンを振り続ける必要がありかなり運動になる。

・一見単調に見えるが、ライン取りや加速をかける位置の調整、力の入れ具合抜き具合など、深いと言えば深い作り。

<スカイレジャー>
・箱庭を好きなように飛び回る、自由度の高さがいい。

・「スカイダイビング」はシンプル操作ながら爽快感がある。操作が激しくない分、他の競技で疲れた時の息抜きなどにも向く感じ。

・こちらはスーパーファミコン、ニンテンドウ64で出た『パイロットウイングス』の流れを汲む内容か。そういう意味でも懐かしい。
<全体として>
・タイトルの通り、南国の島で“リゾートしてる”感がよく味わえる。舞台となる島の作り込みもなかなか凝っている。スカイダイビングから始まるオープニングも粋。たまにマリオシリーズとかでも南国を舞台にした作品が出てるけど、任天堂って南国リゾートゲー作るの得意よね(笑)。

・相変わらず、多人数で遊ぶと盛り上がる作り。また、基本的に多人数向けである内容なのは前作同様。加えて、全体的に前作よりも深く作り込まれていて、奥深さ・やり込み要素が増した印象。前作で不足がちに思えた1人でやり込むモードが増えているのもよし。

・『Wiiモーションプラス』というデバイス同梱で4800円という低価格は嬉しい。このボリューム(12種目)+Wiiモーションプラスがついてこの価格。まぁ実際は別途人数分のデバイスが必要になったんで、そんな割安ってくらいでも無いんだが、コスト面とか考えれば相当頑張ってる値段とは思う。

・リモコンから出る効果音が秀逸で雰囲気を盛り上げてくれるという点は前作と同様。
ダメ右衛門。
<チャンバラ>
・レベルが上がってくると敵の反応がものすごくよくなって、勝てる気がしなくなる(この競技に限ったことではないがチャンバラだと特に顕著な気が)。

<ウェイクボード>
・上級コースが障害物だらけで気持ちよく滑れないのが残念。嫌がらせ重視のデザインで気持ちよくないんで、もうちょい、障害物が多いとかじゃなくて波が強いとか、露骨な邪魔じゃない感じの難易度の上げ方の方が良かったと思うのだが。

<フリスビー>
・ムズイ!!なかなか真っ直ぐ飛んでくれない。もうちょっと具体的なコツみたいなものを教えてもらえれば良かったのだが。

<アーチェリー/ボウリング>
・内容自体に不満はなし。よく出来ている。ただ、長丁場になりがちなんで、結構腕の筋に来る(苦笑。

<バスケットボール>
・試合はちょっと操作が複雑かなあと感じた。実際のバスケも苦手だからか知らんが、COMにほとんど勝てん(苦笑)。

<ピンポン>
・卓球を屋外でやるってのは若干違和感がある。風に弱いからなぁ、卓球は。まー、内容自体には特に不満点はないですが。あと、強いて言えば上級のCOMが強過ぎて気持ちが折れる(笑)。

<ゴルフ>
・前作同様、パワー調節が難しい。もうちょっとスカッと打てる仕様でも良かった気はする。

<マリンバイク/スカイレジャー>
・もうちょっと色々なコースが用意されていれば良かったと思う。対COM戦があれば1人でも練習になって良かったと思う。

<カヌー>
・どうしても動きが大きくなりがちなのでこれも疲れる(いい点とも被るが)。

<自転車>
・運動にはなるものの、ちょっと展開が退屈かも。

・さすがに足で漕ぐという操作には出来ないのだろうが、手で漕ぐのは動きとしてはやや違和感もある。

<全体として>
・複数人で遊ぶとなると、周辺機器(ヌンチャク+Wiiモーションプラス)を揃えるのに結構な金がかかる。

・COMの強さがオートで決まってしまうのは設定要らずで楽と言えば楽なのだが、たまには弱い相手とも戦ってみたかったり、逆にすんごい強い相手と戦いたいとかいうこともあったりで、その辺の融通の利かなさがややもどかしい。ある程度自由に相手の強さを決めれたら良かったのだが。

・遊んでる間、ちょくちょく“画面にポインタ向けろ”、とか“平らな場所にリモコンを置け”って指示があるのがプレイに水をさしてるような・・・。あと、このソフト自体の欠点ではないが、Wiiモーションプラスの着脱が地味に面倒。リモコン横持ちでのプレイもやりづらくなるのも減点材料。フィット感が大幅ダウン。

・アッパーバージョンだけに仕方ない部分はあるが、初めてやった時の驚き・インパクトという点では前作よりは数段劣る。Wiiリモコンの進化についても、分からん人には分からんと思う。ケチらずに最初からジャイロセンサー積んでてくれれば…。
感想でござる丸。
 正直なところ、最初に遊んだときの驚きといった点では前作ほどのインパクトは感じない。ただ、Wiiモーションプラスという新たな周辺機器によって得られた奥深さと、豊富に収録された競技の物量がそれを補う、ボリュームアップして深みが増した、そんな感じですかね。前作の欠点だったボリュームの無さが無くなってやり込みの余地も増した、真っ当なパワーアップ版ですな。

 特に、前作で不足気味だった奥深さが増した点を評価したい。各種目の作り込みの部分で任天堂の強い意志・コダワリ(≒「Wiiモーションプラス、普及させるぞー」って言うかね)を感じることのできる出来とでもいうべきか。4800円という低価格でボリュームもそれなりにあって南国リゾート気分を楽しめる。Wii持ってるなら買って損はナシ、ほぼマストバイな作品。

《ついでに最近思った事》
 ってか、ホント思うんだけど、スイッチさん(Nintendo Switch)のジョイコンによるおすそ分けプレイとか、コンセプトから言って、ホントこのWiiスポはピッタリの内容だと思うんだが。WiiUからの移植よりもまずスイッチさんで出すべきなのはこっちなんじゃないかなー…って思うんだが。手軽かつ各種センサーも活かせてゲームファンからそうでない人まで楽しめる手軽さがあって。どうも弾不足っぽいから、年末向けに、さぁ任天堂さん、『WiiスポSWITCH』とかどーよ?まじで!(笑)
 (更に追記)……と2018年時点で言っておったのだが、2022年になってようやく、満を持してスイッチさん版が登場。ただ、オンライン対戦がメインになってたり、発売時点では作りかけっぽい半端な内容だったりで、完成度はこのWiiスポリゾートの方がかなり上だったなァ…と思ったり。

掲載日:2009年7月8日
更新日:2022年12月27日


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