TROY無双
メーカー:コーエーテクモゲームス
開発:コーエーテクモゲームスカナダ
機種:Xbox360
発売年月日:2011年5月26日
価格:7560円
ジャンル:アクション


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
6 6 5 6 6 7 6 58
プレイ時間…10時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良かですたい!
・どのキャラも『筋肉ムキムキー!』・『ヒゲ面モジャモジャー!』で濃いのが良い。雰囲気あって良いと思う。ヘンにイケメン・萌えアレンジされてないのが良かった。ωフォースの本家無双の時点で結構キツイし、カプコンの『戦国BASARA』あたりの媚び具合まで行くと個人的には嫌悪感すら湧くくらいだが、このゲームはそういう媚びが殆どない。キャラも大半が男、辛うじて一人いる女も旧共産圏の五輪選手みたいな筋肉のカタマリ、すなわち『全員がムキムキーー!!』…いいなぁ、この媚びて無さ具合が(笑)。ヨーヨーとかビームとか「ちょ…何その未来兵器!?」みたいなヘンテコな武器が無いのもある意味硬派でいい。やたら汗臭いけど、雰囲気があって最高です。

・適当に攻撃を連打してるだけではなかなか有効打を与えられない。盾での崩しやカウンターを入れるなど、敵の動きに応じて攻撃を出し分ける必要があり、アクションとしての奥深さは相応にあると思う。これで爽快感も維持できてれば凄かったんだけど…。

・『あくまで無双シリーズにしては』だが、フィールドに起伏があって地形の描写は気合い入ってると思う。

・無双シリーズの中ではロードは圧倒的に短い。ここは本家無双にも見習って欲しいところ。
ダメですばい。
・動きがやたら重い。無双としては明らかにもっさり。スピーディーなアクションとは程遠く、多数の敵の群れをバッサバッサとなぎ倒す爽快感も控え目。また、こちらの攻撃の判定が妙に弱く、敵のちょっとした攻撃で潰されてボコ殴りにされやすいのがストレスの種。本家無双はこの点、「多少ダメージを受けても攻撃動作自体は中断されにくく、なるべく爽快感を犠牲にしない方向で調整されてるんだなぁ、意外と考えられてるんだなぁ…」とちょっと感心した。また、武器のリーチがやたら短いのも難点。ヘンにこんなとこリアルにしないで、もうちょっと『ゲームならではのウソ』でプレイヤーを接待してくれても良いものなのになァ…とか思った。同じ『モッサリ系無双』では北斗無双なんかに挙動は近いが、1つ1つのアクションに変な間がある北斗よりはテンポ的にはマシだが、入力に対するレスポンスが鈍く、こちらの方が良くも悪くも重い。

・プレイヤーキャラはかなり少ない。多少アクションの組み合わせでバリエーションはあるにはあるが、基本、剣・斧・素手のどれかばっかりで武器のバリエーションはそれ程でもない。国内製作無双みたいなSF武器を入れろとは言わんが、もうちょっと挙動で差別化してくれたら良かったと思う。

・特定ボスでやたら挿入されてるQTE(クイックタイムイベント:ムービーやデモの最中に画面に表示されるボタンを押す反射神経勝負のミニゲーム)の多さが最悪。毎回多少ランダムで入力パターンが変わり、一部は連打とかまで求められて…失敗すれば半分近くボスの体力が回復…もう、あ〜鬱陶しい!!!無双との相性そのものも良いとは言い難いが、あんなLDゲームの延長上みたいなあんな反射神経勝負のちんまいミニゲーム要素の何が面白いんかね?(注:筆者はこの手の反射神経勝負の要素が苦手だから余計嫌いなんだと思うけどネ)今までQTEが挿入されてたゲームでその部分が面白いなんて思った事なんて1回もないから安易に…と申すかこんな物入れないでゲーム性で勝負して欲しいもんだがねー…。既に上達の余地が無く衰えるばかり(泣)の反射神経に依存する物入れられるとそこで詰まって運ゲーと化し明らかにストレス溜まる一方。アクションゲームの戦闘中にこんなテンポぶつ切れの物入れられても完全に蛇足だし、そもそもツマランから存在する必要性すら感じない。ってかね、戦闘中にテンポ台無しのムービーとQTEなんて挟むなっつーの!ムービーの途中に不意打ちでプレイヤーに対する嫌がらせしてるようにしか思えんから、他のゲーム含めてこんな要素消えて無くなればいいと思う、ホントに。

・キャラのポリゴンがよく欠けたりチラついたりするのがちょっと前時代的。多くのキャラを描写する必要がある無双で一人のキャラにポリゴン数を割けないのは理解できなくもないが、せめてキャラがアップ表示になるデモムービーの時くらいは頑張って欲しいもんだ。
感想ですけん。
 無双とは名乗ってるけど海外製作でだいぶ趣の異なるソフト。適当になぎ倒す…と言うよりは、無敵判定のある特殊技を繋いで確実に1匹ずつ敵を減らしてくのが重要なバランス。攻撃が敵の妨害で潰されやすく爽快感は今一歩だが、本家無双よりも本家無双よりもアクションが骨太でしっかり攻防を考える必要がある点は面白い。演出面もやたら硬派で萌え要素がほぼゼロ、安易にウケそうな方向に媚びてない点は好感が持てる。
 一方、プレイヤーの行動が敵の攻撃でやたら潰され易く、育成要素等も皆無なのでアクション自体はともかく、やりこみの面で物足りなさはある。また、特定ボスで強制されるQTEが鬱陶しくて、とにかくイライラ。個人的にこのQTE全般がホンット大嫌いなんで、この一点でだけでもだいぶ評価下げてるかなー…と。筆者アルツ的に苦手で太刀打ちできないんで余計面白くないんですけども、個人的に敵視してるの抜きにしても、別にこの要素が面白さの点でプラスに作用してるとも思えない。結構多くのアクションやRPGで採用されてるシステムだけど、これって面白いって人いるのかねー…。まぁ好きな人がいてある程度はウケてるからこそ多くのゲームが取り入れてるんだろうけど、個人的には絶望的に合わんから、出くわす度に嫌な気分になる。ハァ…QTE無しモードとかあれば良かったなぁ。

掲載日:2015年2月2日


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