ファイアーエムブレム蒼炎の軌跡
支援会話集 シノン
【シノン×ヨファ C】
ヨファ
シノンさん! 待って待って!
シノン
あぁ?なんだ、ヨファ。
ヨファ
えへへ…ほら!
シノン
なんだ、こりゃ?
えらくささくれ立ってひん曲がった棒切れ……。
ヨファ
弓だよ!
いつかシノンさんに会えたらぜったいお返し、しようと思ってて。
ちょっとずつ作ってたんだ。
形はいまいちだけど、一生懸命作ったから使ってね!
シノン
……百歩譲って、これが弓と呼べる代物だとして、だ。
こんなやわなもん1回使ったらぶっ壊れちまうに決まってんだろ?
オレに戦場で丸腰になれってのか?
ヨファ
ち、ちがうよ!
シノン
だいたい、木の選び方からして間違ってる。
こんな硬い木じゃ話にならねえ。
オレが作ってやったおまえ用の弓、こんなんじゃなかっただろうが?
ヨファ
ちゃんと研究したもん。
そっくりにできてるはずだよ!
シノン
似ても似つかねえな。
ヨファ
うっ…。
シノン
チッ 仕方ねえな。
今度、ちょっとだけ手ほどきしてやるか。
ヨファ
ほんと!?
ぼく、すごくうれしい!
約束したからね。ぜったいだよ?
シノン
ああ、分かったからよ。
そんなに犬ころみてえにまとわりつくんじゃねえ。ったく。
【シノン×ヨファ B】
ヨファ
見て見て、シノンさん!
これならちゃんと弓だよね?
シノン
分類『弓』にはなったかもな。
ヨファ
じゃあ、シノンさん使って…。
シノン
断る!
オレぁまだ死にたくねえからよ。
ヨファ
ぶー…いいもん。
ぼく、自分用にするもん。
シノン
……待て!
ヨファ
なに?
シノン
…その弓、よこせよ。
ヨファ
やっぱり欲しくなった?
シノン
ああ。いきなり猛烈に欲しいぜ。
ヨファ
わーい。じゃあ、はい!
シノン
ありがとよ。じゃあな。
ヨファ
……ぼくの作った弓をシノンさんが使うとどんな風になるのかな〜。
気になるな〜………。
………ついてってみよ。えへへ。
【シノン×ヨファ A】
シノン
お〜い、いいかげん機嫌直せよ。ったく。
ヨファ
……。
シノン
だから、オレはおまえのためを思ってだなぁ。
分かるだろ、それぐらい。
ヨファ
……。
シノン
チッ、強情なガキだぜ。
いつまでもそうやってんなら、オレぁもう行くぜ?
いいんだなぁ?
ヨファ
……だって…シノンさん、ぼくの作った弓…、
………………捨てたんだもん。
シノン
あのな、あんなもんで戦場に出てみろ。
一発でやられるぞ。
それを事前に止めてやったんじゃねえか。
いわば命の恩人なんだ、むしろ感謝しろってんだよ。
ヨファ
………そうだけど。
だけど…シノンさんに喜んでもらおうと思って…心をこめて作った物だもん。
ぼく…はじめて戦う時、すごく怖くて足が…震えたけど……、
シノンさんがくれた弓をぎゅってしたら…勇気が出た。
ぼくはやれる、失敗しないって。
だってシノンさんが教えてくれたんだもんって。
だから今まで生き残ってこれたんだって…思ってたから……。
シノン
……。
なんだってそんなに…オレなんかに期待してんだよ。
おまえに弓を教えたのも、弓を作ってやったのもただの気まぐれだったってのによ。
ヨファ
それでも、うれしかった。
おにいちゃんたちは…ぼくがまだ子供だからって何もさせてくれなかったから。
シノンさんが弓を教えてくれなかったら…今でもずっと留守番してなきゃいけなかったもん。
みんなが命がけで戦ってるのに…それをじっと…待ってる。
昨日は帰ってきた。
でも…今日は?明日は?
不安に押しつぶされそうになりながら、ただ待ってるしかできなかったんだ。
シノン
……どう思おうとおまえの勝手だがよ。
大人は…できればガキを戦場に送りたくねえんだ。
よほどいかれた奴でもねえ限り、他人の死には関わりたくねえ。
それが、ガキだとすれば…尚更な。
これはガキのためっていうより、大人側のエゴだな。
自分たちの罪悪感を少しでも緩和させられるよう、頭の端っこで常に考えている。
人は…他人の痛みがわかる生き物だ。
それに無意識にふたをするのは…気づいちまうと…生き辛えからかな。
ヨファ
……むずかしいね。
シノン
…ああ。
ま、とにかく。
オレは大人のエゴってのが反吐が出そうなくらい嫌いだからな。
ガキだって立派に生きてるんだ。
生き残っていく術を覚えんのは早えにこしたことねえぜ。
ヨファ
だから、ぼくに弓を教えてくれたんだね?
気まぐれだけじゃなく…。
シノン
……チッ、好きなように思ってろよ。
でもま、それで機嫌が直んなら…まあいいか。
【シノン×ヤナフ C】
ヤナフ
おい!そこの奴、止まれ!
シノン
……。
ヤナフ
おい、聞いてんのか?
シノン
あぁ?なんだ、てめえは?
ヤナフ
それはこっちの台詞だ。
おまえ、この軍じゃ見ない面だな。
…新入りか? 名前は?どこの部隊に所属してる?
シノン
……半獣のガキに答える義理はねえな。
ヤナフ
なんだと、こら!?
シノン
おおっと。
オレにそういう態度をとってると後で困ったことになるぜ?
ヤナフ
おまえのほうこそ、
おれが誰だか分かってから後悔したって遅いんだがなぁ?
シノン
………。
ヤナフ
………。
シノン
…ケッ。
今日は見逃してやるぜ。
ヤナフ
ふざけるな、ニンゲン!
いいか、おれがおまえを見逃してやるんだ。
そこんとこ勘違いするんじゃねえぞ!!
【シノン×ヤナフ B】
シノン
よぉ、また会ったな。
半獣のガキ。
ヤナフ
気安く声かけてんじゃねえよ。
ニンゲンの若造が。
シノン
おまえ、フェニキス王の側近だってな?
小せぇ体格して、結構なご身分じゃねえか?
ヤナフ
そっちはベオクの大将の古馴染みだってな?
傭兵団の仲間を裏切ってデインにつき、それをまた裏切ってクリミアについたって話だ。
シノン
それがどうした?
卑怯者だと言いてえのか?
生憎、俺は生粋の傭兵でね。仲間なんかに縛られる気はねえ。
ヤナフ
仲間を持たず、主も持たず…。
おまえは、一体なんのために戦ってるんだ?
シノン
……生きるためだ。
誰だって、そうじゃねえか。
そうでもなきゃ、誰が好き好んで殺し合いなんざ…。
ヤナフ
おまえ…。
シノン
なんだ?
ヤナフ
おまえ、殺しが嫌いなのか?
シノン
好きな奴、いんのか?
ヤナフ
…ニンゲンは、殺しを好む種族なんだろ?
だから武器を作る。
だから食いもしない動物を狩る。
シノン
ふざけんな!
武器を作るのは、てめえら半獣から身を守るためだ!
狩りを道楽にしてんのは、暇を持て余してる貴族どもだけだ!!
ヤナフ
………。
シノン
ケッ、胸糞悪ぃぜ。
ヤナフ
おい!
まだ話は……チッ。どういうことなんだよ。
【シノン×ヤナフ A】
ヤナフ
お、いたな。
シノン
………。
ヤナフ
おまえ、シノンってんだろ?
ちょっと話さねえか?
シノン
…へぇ?
半獣のお偉いさんにわざわざご指名いただけるたぁ、
人生、いろんなことがあるもんだ。
ヤナフ
つっかかんなよ。
この間は、悪かったな。
シノン
………。
ヤナフ
おれは、ベオクってやつを誤解してたみたいだ。
殺しを好む野蛮な種族で、おれ達ラグズとは相容れない存在だってな。
シノン
…それでよく、アイクたちとつるむ気になったな?
主の命令だからか?
ヤナフ
違う。おれたちと王の関係はそんな一方的なもんじゃない。
おれたちが王の意見を是としなければ絶対に命令なんか聞かねえさ。
シノン
じゃあ、なんでだ?
ヤナフ
あいつは、セリノスの仲間を救った。
恩には恩を…リュシオン王子の護衛としてこの軍に加わったが、
おれ自身も、あいつを信頼している。
シノン
……気にいらねえな。
ヤナフ
ん?
シノン
オレは、昔っからアイクの野郎が嫌いでね。
あいつは、なんでも持っていやがる。
…それが当然だと思ってやがるんだ。
ヤナフ
だが、それはあいつのせいじゃねえだろ?
シノン
ああ。
けどな、ムカつくのはオレの勝手ってやつだ。
ヤナフ
そりゃそうだ。
シノン
……って、なんだっておまえとこんな事話してんだよ。
ヤナフ
…なんとなくな。
おまえ、若い頃のおれに似てる気がするっつーか。
シノン
はぁ?
ヤナフ
おれも羽根が生え揃うまではムチャやったもんだ。
なんでもかんでも気に食わなかったしな。
シノン
……おまえ、いくつだよ?
ヤナフ
110とちょい。
シノン
…オレたちと年の数え方、違うんじゃねえか?
ヤナフ
春、夏、秋、冬で1年ってのはラグズもベオクも共通だろ?
シノン
……オレが27だから…少なく見積もってもオレより85…ぐらいは、年上か?
ヤナフ
ちったぁ、敬えよ。若造が。
これからなんかあったら、おれを頼ってこい。
年上ならではの助言してやっからよ。
シノン
…なぁ、おい!ちょっと待てよ!
おまえらの寿命って…。
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