縮緬遊戯堂 > レビューランド > ニンテンドー3DS > みんなでまもって騎士
みんなでまもって騎士
姫のトキメキらぷそでぃ
メーカー:エインシャント
機種:ニンテンドー3DS
発売年月日:2014年9月10日
価格:800円
ジャンル:アクション(シミュレーション・タワーディフェンス)
広告(良かったら買ってくれぃ) |
サントラ |
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | シナリオ | 総合評価 |
8 | 9 | 7 | 8 | 9 | 9 | 9 | 88 |
ふーーん。いいんじゃないかしら?…たぶん。 |
・この手のタワーディフェンス系シミュレーションにしては比較的敷居が低く遊び易い。チュートリアルもしっかりしてるし、難易度自体も少し下げられるので、このジャンルに慣れてないユーザでもそれほど敷居は高く感じないと思う。まぁ中盤以降、結構な鬼畜難度のマップがあり簡単にしてもクリアできる気がしない等あるけども、全部クリアしなくてもストーリーは先に進められるため、ある程度の配慮はなされているとは感じる。全部完全クリア目指すとなると、ヘタクソな人は相当鬱憤が溜まりそうだが…まぁ個人的には色々配慮されてる方だと思うんであんまり気にならんかな。 ・キャラクターが沢山用意されていたり、武器製作やスキルの着脱・修得で色々付け替えて試してみたり、やり込める要素が豊富に用意されているのも嬉しい。 ・1000円以下という低価格帯のソフトではあるが物量はしっかりある。全部で100面もあるボリュームが嬉しい。更に、マップエディット機能が付いており、(ある程度制限はあるにせよ)ほぼ自由にマップを作成でき、大量に保存も可能。更にはQRコードにして他人様に配布する事もできたり、1人だけしか持ってなくも3DS持ってる他の人と同時に遊べたり、なかなか豪華な作り。 ・製作総指揮である古代祐三氏がもちろんBGMも担当。その他にもナムコ『ドラゴンスピリット』、セガ『アフターバーナー』のBGMを担当した豪華作曲陣による(豪華かどうかは微妙だけど)やたらとレトロな雰囲気全開の8Bitサウンドがナイス。 ・あくまで思い切り表面上だけは王道的な雰囲気だが、アホくさい&シュール過ぎるネタが満載で、この手のノリが好きな自分にはたまらん仕様。ストーリー自体がそもそもネタ全開なのだが、意外性もあったりして見逃せない。 ・その他にも、遊び心が随所に散りばめられてるのも良い。各アイテムの説明文だとか、昔に流行した物・アニメのパロディネタだとか。3DSの下画面に表示されるファミコン時代の取説的な操作説明が載っているの点も懐かしさ全開。ネタ元が分からない若い方でもシュールな雰囲気はしっかり味わえると思う。 |
姫様ッ、それは困りますぞッ!! |
・フリーズがやたら多い。10回ほど完全に固まって「エラーが発生しました。本体を再起動します」で自動で再起動。しかも「セーブ中。電源を切らないで下さい」とか表示中に固まられる事があるのは困る。とりあえず一通り遊んでセーブデータが消えるとか甚大な被害は無いけれど、気分的にはあんまりよろしくない。 →《追記:2015/4/20》追加DLCの配信に合わせてこれらのバグは修正、とりあえずその時点以降からは10時間くらい遊んでると思うけど筆者環境ではフリーズはしてません。発売から間が開いても修正かけてくれる点には感謝したい(まぁ最初からバグ無いのがベストにしても)。 ・難度設定で簡単にできるとは言えど、この手のタワーディフェンス系のゲームの定めとして、難易度がグンと高くなるマップにでくわすとなかなか抜け出せない(…と言うかクリアできる気配の無いようなマップがある)。 ・これは…文字が小さい。元のゲームがXBOX360で出てたそうだが、そちらの画面をそのまま持ってきたが如き文字の小ささ。基本的にTVゲームが出始めた時代から遊んでるユーザをターゲットに作られてると思うのだが、ファミコン時点で既に大人だった&老眼が早く来ちゃった方なんかには相当ツライのでは…?一応、筆者アルツはまだ大丈夫だが、見づらい事には変わりないかな。 ・スキルを色々付けられるのだが、一部スキルは組み合わせがほぼ必須に感じられる物もあり、それで枠が消費されるのがいささか納得いかなかったり(姫と設置物を移動させる物、砲台・壁を作る物、アーチャーの貫通性能・弓の本数を上げる物)。なんで結局はその必須レベルに近いスキルだけで枠が埋まって、自由度って意味ではそれほどでもない気が。 《減点材料にしとらんけど微妙に気になった点》 ・徹底的にレトロさを追求したグラフィック&サウンドだが、ファミコン時代を体験してないゲーマーにはただ古臭いしか感じられんかも。 ・攻撃(Bボタン)を連打する事が多い関係上、長時間遊ぶとちょっと…いやかなり指が痛く…。 ・サウンドテストがあるのは良いのだが、特定の条件を満たさないと自由には聴けないのがしんどい。当方ヘタレにつき、難しい方とかとてもクリアできそうにないんだが…。 ・追加コンテンツで実在のゲーム実況プレイヤーに焦点を当てた新モードがゴソッと追加された…が、正直な所、ゲーム実況に興味ナシの当方としては有り難みもヘッタクレもないわけで、変に実在の人物にスポットライト当ててるせいで感情移入の妨げになってる感は否めず。正直、「宴会に呼ばれて行ってみたら、内輪ネタで延々とトークに盛り上がってるせいで輪の中に入れず、端っこの方で1人ショボンとしてる」とでも言うべき疎外感すら感じる(苦笑)。これだったら、開発途中のVer.ではいたらしい『巫女』や『王子』ら、ゲーム内のキャラの追加とかの方が嬉しかった気もするんだが。 |
フッ、忍者なら感想は裸で語るものでござる! |
定価の安さや見た目のレトロさに反してなかなか本格的な作りでどっぷり楽しめる。ネタ度満開の設定・演出・シナリオも良い。豪華作曲陣による80年代丸出しのピコピコサウンドも秀逸。 正直、そこまで期待してなかったので、かなり儲けものな気分に。「期待してた水準よりもショボくてガッカリする」ってゲームにはよく出会うのだが、逆に「あんまり期待してなかったが予想外に楽しい」ってゲームは滅多に出会わんので気分的にもウハウハ。こういう誤算なら大歓迎ですがな!!細かい不満点はまぁ無視できるレベルだが、唯一フリーズが多発する点だけはちょっといただけない。《追記:15/4/20》更新でこれら不具合に関しては一応修正されたっぽい(筆者環境では更新後は10時間以上遊んでフリーズゼロ)。ただ、同時に配信開始された新モードが、実在する実況プレイヤーさんだかにスポットライトを当てたネタ満載で、遊んでてちょっと疎外感を覚えるという、新たな欠点も…。 総じて、欠点はあるにはあるが安価ながら完成度の高い良作と言えるかと。ジャンルがジャンルなので多少遊び手を選ぶ感はあるが、チュートリアルが割と充実している事や難易度設定ができる事、そして安いのにボリューム満点で自作でステージまで作れるなどなど、色々配慮もある。個人的にはわし選定の『3DS DLゲー四天王』の一角(他3つはソリティ馬、クリエイトーイ、引ク押ス)って言っても良いくらいの完成度と思う。食わず嫌いせずに多くの人に遊んでいただきたい作品。 |
掲載日:2014年9月29日
更新日:2019年1月22日
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | シナリオ | 総合評価 |
8 | 8 | 7 | 9 | 7 | 9 | 9 | 84 |
これはッ!最高でございますぞッ!! |
・タワーディフェンス系のゲームといえば複雑なシステムでガチガチに固めていて上級者向けな作りである事が多いが、本作は複雑さが少なく、同系統のゲームより遥かに取っ付きやすい作りになっている。チュートリアルステージを通じて、自然とゲーム内容を少しずつ覚えていけるのも有り難い。 ・8bitの世界をモチーフにグラフィックや音楽が作られているが、どの描写も細かく丁寧に作られており、8bitへの愛を感じた。細かく動くキャラやモンスター、ちょっとした一枚絵も1980年代のレトロゲーム時代を感じるデザインだが、懐かしさを感じながらも現代でも通用するビジュアルで、中々の良い出来。 ・キャラクターやスキルの組み合わせ等によって細かくカスタマイズが楽しめるのがハマる。同じキャラでもキャラ固有の技を変えたりして色んな立ち回りが出来るし、ストーリーを進めていく上でもどれを強化していくか試行錯誤していくのも楽しい。 ・王道なようで、ちょっとマヌケなストーリーも個人的に良かった。登場するキャラクター達の台詞も特別多い訳ではないが、この世界観からすればこの程度で良かったんじゃないかと。個人的には裸忍者で変態のニンジャがお気に入り。 ・この価格帯のDLゲームのわりにはボリュームが優れている。100個用意されているステージ数に加え、上級難易度が複数用意されており、個人作成や共有が可能なマップエディットも収録されていて中々のボリューム。 ・ローカル通信のみでネット通信には対応していないが、3DSを持ち寄って協力プレイが出来るのも楽しい。一人でもクリアは可能だが、『みんなで』というタイトルの通り、これもこのゲームの売りであるはず。 |
おおっと、これはマズいでござる! |
・この手のシミュレーションゲームでは有りがちだが、高難易度設定にしていると敵の数や強さがキツくなり、時間がかかりすぎてジリ貧になったりしてプレイが冗長になる事がある。難易度が上がると地道に固めていくタイプのゲームになるので、通常難易度の時には感じ取れた爽快感といったモノが難易度が上がってくると薄れてくる。 ・キャラクターによっては用意されている固有スキルがほぼ必須な物があり、自由性に欠けるキャラが存在する。あと、面白い技スキルが色々と用意されているのに、使える枠が常に3つと少ないのも残念。せっかくなので、多才なアクションを同時に使い分けたかったところ。 ・有料DLCの一つとして用意されている『光と闇のMSSP』だが、実在のゲーム実況者チームの方々にかなりスポットを当てた作りになっているらしく、その方々を知らないプレイヤーからすれば面白味はかなり薄い。ゲームシステムとしては一味違う面白さがあるらしいが、ゲームを普通にプレイする事にしか興味が無い一般層や、そのゲーム実況者に興味が無い人からすれば必要性が感じられないDLCだと思う。悪い言い方をすれば、内輪で盛り上がりすぎてる感じが否めない。 ・サウンドモードで曲が追加される方法が、本編で特定の実績を満たした物しか聴けないので、解放していくのが面倒臭い。 |
感想に惑わされているようではまだまだね |
自分はタワーディフェンス系のゲームにはあまり馴染み深くなかったが、8bitレトロ風の見た目や音楽等に引き込まれ、魅力的に感じる面も多く購入に到った記憶。複雑過ぎず分かりやすいシステムも、ハードルが高くなりすぎない要因だったのかもしれない。 懐かしさを感じる8bitレトロの世界観や、地道に着々と進めていくのがハマるゲームシステム等、このゲームならではの見所が多かった。今一つ需要が限られる有料DLCや一部のゲームシステム等、微妙に気になる欠点もあるものの、全体的には独自性の強い魅力の方が強く感じる出来だったと言えそう。 8bitのゲーム世代をターゲットにしたオッサンホイホイなゲームなのかと思えばそうでもなく、分かりやすい作りや手軽さ等から現代の若者でも受け入れやすく楽しみやすいゲームに仕上がっている。80年代を8bitの世界で育った人もそうでない人も、幅広く本作の8bit風の世界、そしてゲームシステムを隔たり無く楽しめると思う。 |
掲載日:2019年1月22日
縮緬遊戯堂 > レビューランド > ニンテンドー3DS > みんなでまもって騎士