ルーンファクトリー -新牧場物語-
メーカー:マーベラスインタラクティブ
機種:ニンテンドーDS
発売年月日:2006年8月24日
価格:5040円
ジャンル:RPG


執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
6 5 3 4 3 6 6 43
プレイ時間…50時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
ウホッ!良いところ…
・OPの映像は外部委託して作成されたフルアニメーションで、とても綺麗に仕上がっており尚且つテレビで流れているようなほどの質の映像であり、ゲームボーイアドバンスからハードの進化を少し感じさせられるほどのクオリティになっている。

・アクションメインのゲームではあるがアクション自体はさほど複雑ではないので、牧場物語から入ってきた難しいゲームが無理なユーザーさんでもそこまでクリアするのは難しくなさそう。

・後のシリーズでも引き継がれている独特の世界観は、人を選ぶところもありそうだが個人的には結構魅力的。とくに本作の時点で四つの竜の設定が出来上がり、ナンバリングを重ねるごとにその竜が登場して全ての物語が繋がるのは非常に面白かった。
アッー!ダメなところ!
・バグがかなり多く、変なプレイをしていなくてもしょっちゅうフリーズやらなんやらに遭遇する。ダンジョン内なんかでこまめにセーブできる場所も用意されているものの、ダンジョンの中のセーブポイントを使うとフリーズしやすいとかいう致命的な要素があり、ここは非常に困る。

・町自体はハッキリ言って殺風景であり、住民達も大抵は決まった場所にいるだけなので町全体が全然魅力的でない。後のシリーズで追加された依頼なんかも無く、キャラクターのセリフの種類も少ないので町の人達の魅力が全体的に薄い。

・牧場物語シリーズからの派生なので牧場経営が重要なのかと思いきや、金儲けが目的ならダンジョンで宝石を集めて適当に売ったらいくらでも金儲けできてしまうし、畑でしか基本的に入手できない『ルーン』も本作ではまだそこまで重要なものにはなっていないので本当に牧場経営する意味が薄い。

・敵と戦うための武器も様々な種類が用意されているが、守備力アップの効果がある盾が装備でき、機動力が高い片手剣以外はハッキリ言って使えない。アクション要素も今一つパッとしないので、バトルは作業的になり面白くない。

・牧場物語シリーズではお馴染みの結婚もできるが、弁当がもらえるのと多少会話とイベントが追加されるのくらいで、これまた魅力が薄い。さらに子供がいつの間にか産まれているが、翌日以降になるとバグなのか全く登場しなくなる。どこに行ったんだよ子供は?!

・ストーリーを進めるためには特定のダンジョンの畑を耕したりするのが基本なのだが、これまた作業的でつまらない。さらにとあるダンジョンに関しては冬にならないと解放されないという風になっているので、さっさと進めたらゲーム時間では初夏だったりするので冬になるまで寝まくったりと…また作業になってしまう。
ああ…次は感想だ…
 作業ゲー&バグゲーな感じで、ひたすらかったるい要素が多すぎて嫌になる事が多い。そうでなくても全体的にバランスが崩れている所が目立ち、システム面での問題が大きく悪目立ちしてしまう。

 オープニングのフルアニメーションは中々驚いたし、後に良作となったルーンファクトリーシリーズの基本となる要素などの出来は良いのだが、全体的に本家の牧場物語シリーズよりも劣る要素が多すぎてそれらの魅力が霞んで見えてしまう。『3』や『4』を遊んで良かったと思った人が初代を遊ぶと間違いなく衝撃を受けるんじゃあなかろうかと思う(というか自分は衝撃を受けた)。

 ある意味、本作の最高に良かったところは後のシリーズに良い影響を大きく与えられたという所だろうか。ルーンファクトリーシリーズとしても一つのゲームとしても少々、勧められない出来であった。

掲載日:2016年4月25日


機種別一覧(DS)に戻る

レビュートップページに戻る

縮緬遊戯堂トップページに戻る