メタルマックス
メーカー:角川ゲームス
機種:ニンテンドーDS
発売日:2010年7月29日
定価:6090円
ジャンル:RPG


かいたひと : アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
75
プレイ時間・・・50~60時間程度
※映像~シナリオは10点満点、総合は100点満点
よいっ!よいでござるよ! だめザンス
・戦車のカスタマイズは結構できる事に幅が合って、良い意味で悩む。強い弱いの格差は大きそうな気配がするが、今の所は詰むような場面もなく。難易度自体は結構突き放されてる分高めに感じるが、激辛と言う程でもなく、自由度の高さが逆に新鮮に感じる。「すごく良いバランス!!」って感じではないけど、遊んでて「古き良きゲーム」って感じられる部分が多い。この時代に声無し・ムービー無し・自由好き勝手にどーぞ遊んで・・・って我が道行きまくりなのはカッコいいですヨ、ホント。良い意味でスーパーファミコン的なクラシックさを感じられる作品。

・ニンテンドーDSと言う事で必然的にグラフィックはショボくなりがちではあるのだが、それほど粗さは感じない。DSは低解像度の関係で細かいポリゴンは潰れがちなので、キャラは2Dのドットと言う方針はハードの特性に合ってると思う。DS後期ともなると、どうしても他機種に比べて映像の貧弱さが目立ってしまう作品が多い中、演出で不満を感じない自然な仕上がりなのは凄いと思う。スプライト拡大・縮小・回転機能をフルに活かしたと思われる戦闘のキャラクターのアニメもグニャグニャ動きまくりで凝っていて良し。

・世紀末的な世界観と微妙にヌケた感じのする独特のギャグテイストが面白い。ありがちな剣と魔法のファンタジーでは味わえない独特の表現がいいね。
・全体的にシステム面でもストーリー面でも説明不足な部分が多い気がする。シナリオで説明が少ないのは意図されたデザインだとは感じるが、システム面は今時にしちゃあ、かなり不親切&粗末な感あり。戦闘中に技・アイテムの効果の説明を確認できないとか不便過ぎ。車に乗ってる時は使えない技とかも最初から選べないようにするなり色分けするなり、分かり易くする手段は幾らでもありそうなものだが。アイテムの整理や装備の確認がやり辛いのも困る。エンターブレイン→角川製のゲームはいつもここが甘いんだよなあ。

・一部のクエストでアイテムを規定数だけ特定のユニットに届ける物があるのだが、これが実に面倒。数の提示が無いので、10個くらい渡す→まだ足りない→仕方ないのでまた買いに別の町まで戻る→またダンジョンや町の奥にいるキャラの所を訪ねてアイテムを渡す→まだ足りないと言われて仕方なく買いに戻る・・・とか繰り返されると、もうこれ、何の嫌がらせかと。同様に、大して意味も無いのに複数回同じ場所を行ったり来たりさせられるケースが少なくないのには閉口・・・。

・斜めの通路が多い割には斜め移動ができないと言う謎仕様。まあ、斜めに移動するとなると8方向分の絵が必要になるからかもしれんけど、今時その程度の手間をケチるってのもどうかと思う。

・DS後期に出た作品の割には、BGM・効果音の音質がピロピロしていて安っぽいのが気になるところではある。曲の出来自体は悪くないけど、この点で損してる。ROMの容量ケチったんかね?

・終盤の敵のパラメータのインフレがキツく、レベル上げ・戦車の改造・それに伴う資金繰りが面倒。
感想だぜぃ。
 昔から続いてるシリーズとかだと、どうしても古き良き・・・とはならず、古いだけ&不親切なだけ&手抜きなだけ、と言った作品が少なくないなか、しっかりと『古典的で面白い』を体現しているのが特筆すべき点と言える。出るまでに間が空いたシリーズ新作・リメイクなんかだと半端な3D化とかバランスの調整で失敗してる例が多い中、本質を見失わずにシリーズの良さを維持してるあたりは見事と言うべきか。
 反面、システム面ではちょっと不親切さや詰めの甘さが目立つ。全体的な出来は部分部分でイビツな感じもするけど、ついつい遊び続けてしまう魅力を備えたソフトだとは思う。

掲載日:2012年6月11日
更新日:2012年10月15日


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