ファンタズム
メーカー:ジャレコ
機種:ゲームボーイ
発売年月日:1992年11月6日
価格:3975円
ジャンル:アクション(2D)


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
8 9 7 9 8 7 80
プレイ時間…10時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良い左衛門。
・主人公は幽霊。敵に乗り移ってその敵を操って先に進んでくってのは独創的。意外とフォロアーも居ないので、結果、見事にオンリーワンになっている。この作品より後に登場した星のカービィのコピー能力とか込みなら似たような物も何個かあるが、自機の挙動や体力自体が変わってしまう大胆な切り替えってのはあんまり思い当たらない。

・ゲームボーイの性能に合わせたグラフィックや挙動は◎。プレイヤーの動きが早過ぎると液晶の残像で辛いところだが割とキャラが大き目でスクロールが遅いので目への負担も小さい。キャラの描写はくっきりとキャラの外側を線で囲ったスタイル(マリオ3やカービィ・夢の泉みたいなの)で非常に見易い。

・アクションとして挙動は良好で操作キャラによって大幅に挙動が変わるのも面白さの一つ。キャラによっては進むのがツライ部分もあるにはあるが絶望的と言う程でもなく、バランスそのものも取れている。

・次々に乗り移っていけば無敵かと思いきや、幽霊の間は自動的に急速に体力減少、乗り捨てでは余分に体力を失うなどペナルティもあり、しっかり考えられてると思う。性能の良い敵がいれば乗り捨てペナルティを喰らってでも乗り換えるか、我慢して地道に進むかとか、いい意味で迷う絶妙なバランス。

・BGMはゲームボーイながら結構豊富。曲自体もステージやストーリー展開に合った雰囲気で良い。

・ストーリー展開が意外と熱い。一枚絵を使用しての進行もゲームボーイ、しかもRPGでもアドベンチャーでもなくアクションで…と考えれば相当頑張っていると思う。

・コンテニュー可能、特に回数や条件に制限がないなのはまぁ親切。
ダメ右衛門。
・敵の中には動きや攻撃範囲などに極端にハンディを抱えるダメキャラや純粋な下位互換が結構混ざっており、先へ進みやすいとか効率が良いとか考えると自由度はあんまり高くない気が。自分で難易度を変えて遊ぶってスタイルでならわざとヘボいキャラで進んでみるとかもアリなんだろうけど、効率やバランス的にもうちょい選択肢の幅があった方がもっと面白かったとは思う。

・コンテニューがあるのは良いが、ボス戦だろうがステージ開始時まで戻されるのはちょっと辛い。
感想之助。
 敵に乗り移ってそれを操作して進んでいく、色々乗り移って敵によって異なる攻撃方法を楽しめるなど、独創的ながらもしっかりバランスが取れているゲームボーイ初期〜中期にかけての名作アクション。
 「ジャレコってロクなゲーム作らんかったなぁ」って先入観があったけども(←失礼)、意外な程に万事において隙の少ない作りで驚かされる。現在は3DSのバーチャルコンソールで容易に手に入るので、気になった方はご気軽にどうぞ。

掲載日:2014年11月17日


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