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パワプロクンポケット7
メーカー:コナミ
機種:ゲームボーイアドバンス
発売年月日:2004年12月2日
価格:4800円
ジャンル:スポーツ(野球・育成)


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GBA版

ヤンス眼鏡
(度は入ってないYO)

執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
6 7 6 6 5 7 7 62
プレイ時間…50時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
サイコーでやんす!
・ゲームボーイアドバンスではついに5作目となったパワポケで、今回の通常サクセスは高校野球編。これまでのように弱小野球部といった側面はあまりなく、どちらかと言うと中堅的な実力の野球部が主役になってるが、その野球部に極めて高い実力を持ったヒーローという助っ人集団が少しずつ加入してくる事によって物語が変化していくという、これまでの高校野球編とはまた違う始まり方のストーリー。野球の試合で負け続けると加入するヒーローが増えて難易度がちょっとずつ下がる仕組みになっており、その反面でヒーローが増えすぎるような状況になるとトゥルーエンドを達成しにくくなるというバランスが結構面白い。

・裏サクセスでは大正時代の日本をモチーフにした内容で、今で言うところの大正デモクラシーが全般的に組み込まれていて面白い。わざと古臭い内容にしながらも、どこかファンタジーらしさを残したRPGでこちらも中々楽しめた。

・良い点…と言うのはアレだけども、ゲームバランスの悪さや仕様の穴をついたバグ技・裏技がかなり多く、これらを悪用したり上手く利用したりすると、かなりハチャメチャかつ楽にクリアが出来る。ゲーム側が想定した物ではないので加点としては扱いたくないけど、こういう遊び方をすると悪い意味でゲームを楽しむ事が出来なくもなかった…(苦笑)。
駄目だったでやんす…
・野球モードは見た目以外はほぼ新しく作り直されてるらしいんだけども、挙動での不安定さやバグがあまりにも多すぎる。変な挙動の例で言うと、まずランナーの機敏性がやけに悪かったり、ゴロを打つと玉が地面を走ってもほとんど減速しないせいで、内野ゴロ並の打球でも外壁まで転がっていったり等。バグとしては、二塁から三塁ではなく、二塁から本塁へ走って点が得られるバグがあったりなど、普通にプレイしていても違和感がかなり感じられるものが多い。野球部分の出来はシリーズ中でもあまり良くないように思った。

・マイナス特殊能力を付けられたり、やる気を下げられるランダムイベントがやたら多く、表サクセス、裏サクセス、共に理不尽さを感じる事がある。バグ技や裏技等を使わない事を前提にすれば、強い選手を作るのがやり辛いバランスになっている。
コメントでやんす!
 高校野球だけで3作目、ゲームボーイアドバンスで出た作品としては5作目になるパワポケシリーズの7作目。GBAで5作も続けたので内容はかなり良いだろう…と思いきや、バランス面の悪さやゲームシステムそのものの不具合がとにかく多い内容。プレイしていてフリーズするとか進行不能になるといった不具合はほとんど無いんだけども、ゲームシステムそのものの調整が上手くいってない印象だった。

 余談だけども、ネット上では『正義の反対は悪ではなく、正義の反対はまた別の正義』という一節が使われている事があるが、これの元ネタは、本作に出てくる登場人物の黒野博士の台詞から使われていたり(昔からある言葉ではないかとも言われてるが、ここまで一般的に広まった要因はパワポケ7)。そういう意味では最近になって再評価されてるゲームではあるらしい。ただ、この一部分の台詞だけの意味と、本来の話の流れでの使い方とでは、言葉の意味合いが微妙に異なる形になっているので、個人的にはこの一節の引用はあまり好ましく思ってない。

 マンネリ感がやや漂う上、理不尽さを感じる部分がシナリオ・ゲームシステム共に多かったりと、正直言って出来がよろしくない印象。いつものシリーズが楽しめた人なら多少我慢すればある程度楽しめるとは思うが、最初に始めるパワポケシリーズを7にするのだけは避けた方がいいと思う。

掲載日:2020年9月15日


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