メタルギアソリッド
メーカー:コナミ
開発:コナミ 小島プロダクション
機種:プレイステーション
発売年月日:1998年9月3日
価格:6800円
ジャンル:アクション(ステルス)


執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
7 6 7 9 7 6 9 78
プレイ時間…30時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
大佐!こいつはいいぞ!(スネーク風に)
・前二作で発売された機種であるMSXはファミコンに毛が生えた程度の性能だったので描画性能が低く、潜入していても緊張感が少し薄かった。しかしPSになり、ゲーム内全般に音声が入り、PSにしてはそこそこキレイなポリゴンの影響もあり潜入の緊張感がさらに高まった。

・今ではもはや氏の代名詞ともなった大塚明夫氏が声をつとめるスネークであるが、かなりのハマり役である。他にも青野武氏や田中秀幸氏など大物声優を使っているが、それらの代表作としてメタルギアを挙げられるくらいにそれぞれキャライメージに合っている。

・無線の内容が面白い。基本的にどの場所でも無線をする仲間に無線をする事ができ、ボス戦中ではボスの倒し方を教えてくれたり、物語の途中で詰まった時にはアドバイスをくれたりする。基本的には豆知識や小ネタが多いが、それらの全てを魅力的なフルボイスで教えてくれるので、ふと気が向いた時に聞きたくなる。

・武器の種類も大幅に増え、様々な武器を使って進めて行くのが楽しくなった。例えば、主観視点で扱うことができるスナイパーライフルやホーミング型ロケットランチャー。ゆっくりと空中を漂い弾の軌道をかなり自由に操作できるリモコンミサイル等、戦い方には飽きが来ない。

・今作からメタルギアは、ストーリーを重視したゲームになってきたが、今作は『核』をテーマとしたストーリーで、様々な国家や人物の考えが入り乱れる引き込まれるストーリーになっている。映画監督を目指していた小島氏の影響なので若干、映画っぽすぎるというところはあるが一つのストーリーとしては間違いなく良作である。

・敵の様々なボスがストーリー中で襲ってくるのだが、そのボスの全てが魅力的。銃による攻撃が一切効かないサイボーグ忍者や、スナイパーライフルによる狙撃合戦の戦いになるスナイパー・ウルフ。こちらの動きを超能力で完全に読んで、全ての行動を防いでくるサイコ・マンティス等、魅力的なボスが多い。
スネーク!ダメだ!任務は失敗だ!(大佐風に)
・ストーリー自体は確かに表現豊かで良いのだが、要所要所で説教臭いところがある。映画ならそれでも良いのだがこれはゲームなんで…ここを許容できるかで評価が真っ二つに分かれそう。

・全体的に難易度が低い。序盤はスネークの体力も低く、武器もさほど揃っていなかったりするのでそこそこ難しいのだが、中盤に入ると体力が増えてくる上に武器も色々手に入ってくるので、ゴリ押しがきくようになってくる。

・ハードがプレイステーションに移りリアル感が増したところも多いが、敵の挙動に関しては全然良くなっていない。後ろから銃で射たれたりしてもこちらの姿を確認できなければそのままスルーしたり、一本背負い投げをされて起き上がった時に敵の姿が確認できなければ「気のせいか…」で済ませたり。気のせいではないだろう(笑)

・タイトルについて。MSXにて発売された初代は『メタルギア』。同じくMSXで発売された次作は『メタルギア2 ソリッドスネーク』。そして今作は『メタルギアソリッド』である。そして今作の次は『メタルギアソリッド2』であり、ビミョーに分かりにくい(笑)もうちょっと統一性が欲しかった。
色々あったけど、感想だよ(オタコン風に)
 スニーキングアクションとして名高いメタルギアシリーズの中でもかなりの売り上げと人気を誇り、話題になった今作。まるで映画さながらのストーリーは若干、人を選ぶもののとても引き込まれる内容であり、キャラクターの魅力もゲーム内にてうまく表現されている。
 一般的なゲームは『ストーリー内容によってゲームを引き立てる』という感じだが、例えるなら今作は『ゲーム内容によってストーリーを引き立てる』といった感じか。最初は違和感があるかもしれないが、低難易度の影響もありメタルギアシリーズを未プレイの人には勧めたい逸品。

掲載日:2016年3月21日


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