四八(仮)
メーカー:バンプレスト
機種:プレイステーション2
発売年月日:2007年11月22日
価格:6800円
ジャンル:アドベンチャー
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | シナリオ | 総合評価 |
5 | 2 | 3 | 6 | 5 | 4 | 4 | 37 |
ウホッ、いいところ… |
・岐阜県や栃木県等の一部シナリオは一つの作品として見ても十分面白い。 ・とりあえずエンディングまでは簡単にたどり着ける程度の難易度には出来上がっている。 |
アッー!だめなところ! |
・なんと!文章モノでは標準装備と言っても過言ではないバックログやシナリオスキップ機能といったモノが用意されていない。選択肢の種類も多く、何度も同じ文章を見させられるのは非常に困る。 ・全体的に話が『起承転結』でいう『起承』くらいで終わる物が多く、これから話が深まってくるであろう場所で突然『完』の文字が出てきて終わらせられる事が大変多い。面白そうな題材が用意されている事もあるのに、非常にもったいない。 ・47都道府県のそれぞれの地域のネタを活かした話が多いという触れ込みではあるが、半分近くはその都道府県とは関係ないシナリオが殆ど。というか地域ネタがある話も話の内容が殆ど観光案内だったりホラー要素がほぼ皆無だったりすることも多い。 ・そのホラー要素も話や雰囲気で作り上げているのは僅かで基本的に怖い効果音と怖い画像でビックリさせるような物が多い。しかも『デデーン!!』と怖い音が鳴って少し時間が空いてから怖い画像が出てくるので、怖がってよいのかよくないのか分からなくなってくる(苦笑)。 ・その地域の実在の名所を題材に物語を作っているものが多いのだが、元から幽霊や妖怪が出る所もあるものの、普通の名所だったりする場所でも幽霊が出てくるような設定になっているので、その名所に愛着を持っている人からすればたまったものではない。 ・住民移動システムも最初は画期的だと思ったが馴れるとひたすら面倒くさいだけになってくる。ごく僅かの県では有効活用できているだけに惜しい。 ・ ゲーム内の自分がゲーム内にて四八(仮)をするというシナリオがあるのだがそれの中でゲームをやめるという選択肢を選ぶと実際にゲームをリセットされタイ トル画面まで戻されるという謎の仕様がある。セーブなんかもしてくれていないので間違えて選ぶと二、三時間くらいの労力が全てパーになる(というか自分は パーになった!)。演出の一つとしてタイトル画面まで戻すのは良いとしてもセーブすらせずにタイトル画面まで戻すのはどっからどう考えてもおかしい。 ・一部シナリオはボイスつきだったりするのだが女性の声が基本的にアニメ声でナレーターを演じていたりするので、ホラーな気持ちが薄くなってくる。岩手県に至っては幽霊の声がけっこうセクシーな声なのでさらに恐怖感が薄く…。 ・『○○が居る』という表現をしてるシーンでもその○○が居なかったり、話の脈略がないテキストが何故か入っていたり、逆に怖くない場面でも怖い音楽が使われていたりと素材の使いどころを露骨にミスっている事が多々ある。 ・ファミ通関係者の人達が出てくるシナリオは完全に内輪で盛り上がっているだけのネタであり、ファミ通にそこまで詳しくない人にとってはホラー要素0のファミ通シナリオはとてもつまらない物でしかない。 ・メインシナリオでもある『あなたシナリオ』のオチが物凄くしょうもなく、それに続くスタッフロールも気の抜けたような音楽が流れるばかりで物語の〆自体はかなりしょうもない。 |
感想ですけん。 |
どうもファミ通さんの点数ではわりと悪くない点数だったようで、それに乗せられて買ってしまった人が多かったとかなんとか…。まあゲーム内ではファミ通をヨイショしているのでファミ通さんサイドからしても悪い点を付けるわけにはいかなかったのかもしれないけどね。 シナリオも全然深さがない物ばかりでホラー要素が薄く、一部シナリオを除いて面白味にかける。面白いシナリオもあるものの、快適性がかなり低いせいでそれを見るまでの労力が大きすぎる。やればやるほど苦笑と疲れが積み重なってくるゲームであった。 しかしゲーム全体の発想や一風変わったシステム等、ゲーム全体の酷さを除いても面白い点は地味にある(苦笑する故に面白いという点も含めて)。もっとゲームを熟成させて作り上げれば実は良いゲームになったのかも?とも思ってしまうゲームであった。 |
掲載日:2016年6月23日
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