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Cuphead
メーカー:Studio MDHR
機種:Steam
発売年月日:2017年9月29日
価格:1980円
ジャンル:アクション


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執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
9 8 7 10 7 7 8 80
プレイ時間…15時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
ホッホッホ!サイコーの結果ですな!
・1930年代のカートゥーンアニメーションをモチーフにした、ゲーム全編に渡っての細かいアニメーションが最大の特徴。白黒ではなくカラーなのを除けば『ポパイ』や『オズワルド・ザ・ラッキーラビット』、昔のディズニーアニメ作品等を見てるかと勘違いするほどアニメーションの出来映えが良く、映像面での独自性やクオリティはかなりのもの。ゲーム中で使われているアニメーションのセル画の枚数が45000枚越えという驚愕の枚数でギネス記録に載ってるらしいが、その記録の通りどのアニメーションもヌルヌル動くし、映像面の出来は他のゲームと一線を課すほど素晴らしい出来。

・ボス敵のリアクションや攻撃方法が、かなりコミカルでユーモアに溢れているものが多い。バトルの舞台に合ってるだけでなく、良い意味で突拍子もない攻撃方法を仕掛けてきたり、かなり珍妙な形態変化を見せてくるボスが勢揃いで、敵の攻撃を観察してても面白い物がとても多い。

・最初からダッシュが使えるシューティングアクションゲームという意味では、全体的にロックマンXシリーズや、魂斗羅などがゲームシステムとしては近いか。本作ならではのシステムとしてボスやステージに突入する前に装備を変えて試行錯誤するシステムがあり、色々なプレイスタイルでボス敵に挑めるのも奥深さを感じられた。

・日本語訳がかなり妙訳。韻を踏んだり、欧米圏でしか分からないようなジョークは日本語で違う意味のジョークやダジャレになってたり、日本語なのにすごくアメリカンな言い回しになっていてとても面白い。
おやおや!マヌケを晒してしまったようで!
・原色を多く使ったグラフィックかつ、全体的にエフェクトがチカチカと激しく点滅する上にアニメーションが細かいので、情報量が多くとにかく目や脳が疲れる。普通にアニメを見るのであれば辛い時はボーッと見ればいいんだけども、ゲームでは複数のターゲットや敵のモーションを凝視する必要があるのでとにかく苦痛。情報量が多すぎて最初はゲームの状況を把握するのでさえ苦労すると思う。

・難易度はかなり高く、ある程度アクションゲームに慣れてるプレイヤーならトライ&エラーを繰り返せば何とかクリア出来る難易度だとは思うが、少しでもアクションが苦手な人ならかなり苦労する難易度だと思う。シンプルモードを選べば弱体化したボス相手に練習する事も出来るが、さらに難易度が上のレギュラーモードを選ばないとクリアまで辿り着けない仕様になっているので、初心者救済措置といった物もほぼ存在しない。何度も死んでボスの行動パターンを覚えるゲームなので、アクションゲーム熟練者じゃないとキツい難易度に仕上がっている。

・忙しすぎてアニメーションをじっくり見る余裕がないボスもいる。ボスの形態が変わるアニメーションは面白いものもいるんだけど、アニメーションを後で見返すと本当によくこだわったアニメーションだなあ…と感じるだけにちょっと勿体ない。
イカサマに負けながらコメント。
 アニメーションやキャラクターデザイン等がとにかく凝っているゲームで、1930年代前後のカートゥーンアニメの世界をそのまま遊んでいるかのようなビジュアルが何よりの魅力。自分は昔の人間でもなく日本のアニメ・ゲーム文化しかほぼ馴染みがないので、アメリカンな1930年代のカートゥーンアニメとはほとんど触れた事がなかったが、こうやってゲームとして落とし込んであるのを見ると、コミカルなアニメーションもなかなかクセになるように体感した。敵を倒した敵の達成感や、適度に緊張感を湧かせるという意味でもこのカートゥーンアニメはいいスパイスだったと感じた。

 日本ではあまり馴染みがない『古き良き』を体感出来るゲームと言うか。デザインは完全にアメリカンなデザインそのものなので日本人としてはかなり人を選びそうな気がするが、個人的にはビジュアルはかなりお気に入り。

 インディーゲームの世界ではCupheadの知名度はとても高いが、このゲームが誰でも楽しめるゲームかと考えると正直言って微妙なところ。古き良きカートゥーンアニメが好きで、なおかつ高難易度アクションゲームも得意だという人なら最高のゲームになりそうだが、古き良きカートゥーンアニメがそもそも馴染みの無い日本でしかも高難易度ゲームとなると、かなり人を選ぶ気はする。知名度のわりに万人受けするゲームではないと思うが、色んな方向性でクセの強いゲームが好きな人なら楽しめるかも。

掲載日:2020年9月8日


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