ストリートファイターIV
メーカー:カプコン
機種:Xbox360
発売年月日:2009年2月12日
価格:8390円
ジャンル:アクション(2D・格闘)
かいたひと : アルツ社長
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | 総合評価 |
7 | 5 | 7 | 7 | 4 | 5 | 61 |
Good!! | Boo!! |
・他の格闘ゲームに比べて格段にキレイとまでは言わぬが、グラフィックは相応にパワーアップしている。これまではずっと2Dで頑張ってきたストリートファイター系作品から一転、3Dポリゴンを駆使したモノになっている(「EX」シリーズとか3Dのもあったけどね)。モデリング・表情・動きなど、特に違和感は無かった。セービング系アクションの水墨画を意識したような演出もナイス。 ・遊んだ感じでは近年おはやりの「ギルティギア」系のゲームのようなコンボをズババババっと長く決めて連続でヒットさせるシステム・・・と言うよりは、相手の攻撃を見切ったりカウンター返したりして一発を叩きこむって感じの流れか。前者よりは後者の方がヘタな人間にも勝つチャンスが生まれる気がする。そう言った意味では他よりは敷居は比較的低め、と言えるかもしれない(オンラインモードで勝とうとするならそれなりにと言うか相当、技術を習得する必要があるみたいダケド・・・。まぁ、この辺がこのジャンルの限界でもあるかもしれない)。 ・ゲームのスピードが近年の格闘モノにしては遅めなので、高速化についてけなかったユーザーでも遊べると思う。ま、COMは鬼のように強いがね。「ノーマル」で遊んだら即死でしたよ(苦笑)。 ・キャラクターに見覚えのある人物が多く、安心感がある(「3」なんかではリュウ・ケン・春麗以外は殆ど総とっかえってかんじだったし)。 ・キャラバランスはかなり偏ってると言われがちだが、まぁ、それほど高いレベルのユーザーでなければ好みで選んでも大丈夫・・・かも(んー、でも個人的にはガイルとかが弱体化し過ぎな気もするが)。 |
・システムは「2」回帰のシンプル路線と宣伝していたが、実はそうでもないような・・・。確かに「3」のようなキーを相手方向に入れるブロッキングとかの、操作自体がやたらと難しいという要素は無いけど、セービング関連のキャンセルやらEXやらは結局は“従来型の複雑な要素”であり、遊んでみると、どうもそれが習得必須項目っぽい(最弱のCOMでもボコボコやってくるので・・・)。ヘタならヘタで楽しめる作りであって欲しかったところ。それ以前に言わせてもらえば、もうちょっとユーザーフレンドリー・・・とでも言うか、このジャンルでも下手糞な人間を丁寧に一定のレベルまで誘導して引き上げてくれるような親切な仕組みがあってもいいと常々感じてるんですがねぇ。元がアーケードのゲームだから製作者サイドとしては「自分で修行・研鑚せよ。技は自分で磨け。己を鍛えよ・それこそがゲーム攻略と言うモノだ!」って言いたいかもしれんが、全員が全員、その体育会系のノリについていけるワケではないと思うので。練習モードは一応あるものの、セオリーや習得必須事項を教えてくれるでもなく、結局は大海のど真ん中にイカダ一艘でポ〜ンと放りこまれて「後は好きにやって」っていう格好。少なくとも、昔のユーザーの取り込みを狙った今作ならば、手取り足取りの緻密なチュートリアルを用意すべきだと感じるのだが、・・・やっぱ自分のようなヘタレは少数派なのかねぇ。 ・COMが・・・COMが強過ぎるよ、ダンナァ!!「ノーマル」で挑戦。瞬殺・・・。一ランク弱くして「イージー」で挑戦。・・・また瞬殺・・・。惨めな思いをしつつそれならば「イージエスト」で挑戦。うむ・・・。何とかなるかな・・・。でも結構負ける(ザンギなんかは手で飛び道具を消しつつグングン接近してきて問答無用で吸い込まれて・・・スクリュー!!→グシャ!!→起き上がる→直後にまたスクリュー!→吸い込まれてグシャ・・・の連続)。ラスボスのセス(変身後)に至ってはワープ多用でガード方向撹乱+壮絶コンボ攻撃(昇龍拳+地面にたたきつけ)の嵐でもう、オレもうお手上げだァ!!!「難しい」以上のモードではどれだけ難しくしても一向に構わんから、せめて「イージエスト」〜「ベリーイージー」モードくらいは少しは楽させておくれな!!難し過ぎてハナシにもならん。それでも頑張って、何とか時間をかけてなら「イージエスト」はクリアできるようになってきたけど・・・、ノーマルはちょっと無理だわ。 ・薄々予想してはいたが案の定、Xbox360の純正コントローラの十字キーの出来が悪いせいでワザのコマンドがうまく認識されないことが多い。波動拳やソニックブームもろくに認識されん(HORI製のコントローラだと割とうまく認識してくれたから、ワシの腕前だけの問題じゃないだろう、たぶん)。まぁ、これは明らかに完全にソフトではなくハード側の問題だけど。それとも、アーケードスティック購入すること自体が前提なのか?それならそれでムカつく。 ・メニューモードでEXILEの曲が流れるが、アーティストの個性が強いだけに合ってるかと言われると微妙で、正直なんだかなー、と言った気分に(その分、費用もかさんでるはずだし・・・。そんなの要らんから、そこにカネかけるなら数百円安くしてほしかった)。それ以外のBGMも総じて薄味な感じで印象に残らず。 ・隠しキャラを使うにはいろんなキャラを使って地道にストーリーモードをクリアしていかないと駄目。難易度の高さもあって、キャラを出すのが結構キツイ・・・。リュウなどの平均的な能力を持つユニットやブランカ・ベガなどの高速突進技のあるキャラならなんとかなるが、苦手なキャラでクリアするのは本当に辛い。お、お願いだから、もうちょっと手加減して・・・(苦笑)。 ・ステージを挟む間の細かいロード時間は回数が多いだけに正直気になる。 ・タダでさえ定価が8000円超と高いのに、ダウンロードコンテンツでまだ客からカネをむしり取る気ですか。ふーん・・・、そうですか。興味無いから構わんけど。んー・・・あざといねえ。・・・・・・いや、まぁ、カネ儲けが悪いだなんて無粋なこと言うつもりはサラサラ無いですケド(皮肉)。 ・ストーリーモードは最初に短いアニメが挿入されてるが数世代前の味わいでハッキリ言ってショボい。3Dのモデルが良く出来ているので、そちらを使ってムービーを作った方がよろしかったのでは?・・・と感じた。 ・おいコラァ、製作者共!!文字が異常に小さいッ!!!潰れててまともに読・め・な・い・・・っての!!!どいつもこいつも何度言わせる気だ!?ハッキリ言って文字を今のサイズの2倍にしてもまだ小さいくらい小さい。ウチにあるのはそれなりの大きさの液晶テレビ。それでさえ見えづらい仕様だから、20インチ以下とかブラウン管なんかじゃ完全にアウトでしょうな。普通、作ってておかしいって気付くもんじゃないかな?ゲーム製作者と言う人種はみんなモンゴルの大草原に暮らす遊牧民並の視力の持ち主なのか?なんでどこのメーカーも揃いも揃ってこんなにも無頓着なんだろう?それとも強く不満を抱くワシみたいなユーザーが実はごく少数派なんだろうか?う〜む・・・。自分たちはカネ持ちなのかも知れんが、貧困層ユーザーの実態を把握してない模様ですなぁ。DVD-ROMの容量を使いきってるとは思えんので、せめてオプションで変更できるようにしてほしかった。どこの家でも50インチ以上とかの巨大TVを持ってるとでも思ってんのかなね・・・?そんなゲーマーって多いとは思えんのだが(特にお子様や中高生、独り暮らしの学生さんとかは)。 |
感想ですたい |
とりあえず、一応「2」はそれなりに遊んだことはあるので、カプコンがターゲットに掲げた「回帰層ユーザー」な自分ですが、腕前は致命的にヘッポコだったりする(小学生の頃遊んだストIIなんかでもたこまるやSIWOKARAにボコボコにされ勝率は極端に低かった)。ヘッポコの抱いた感想、と捉えて読んでネ!! オンラインは未経験。オフラインのみの評価、と言うことで、それを念頭に読んでいただきたく(ワシん中では稼働率の低い箱360でいちいちカネ払ってまでオンラインしたくないし、そこまでゲーム漬けの人生を送ってるワケじゃない(・・・と思いたい)。それ以前に全国の猛者共にボコボコにされるのが目に見えてる。で、その現実を受け入れて負け続けつつも猛特訓する程の気力も殆ど持ち合わせてないので)。巷ではそれなりに評判の良いみたいで、かつ、このゲームでの最大のウリであろう「オンラインモード」をやっとらんので、その分評価が下がってるであろうことはご勘弁。 まぁ、言えるのはコンボをボコボコピシピシと連続で入れていく「ギルティギア」系のゲームよりは(少しは)敷居は低いかなあ、と言うこと。一発が大きいので腕前に多少差があっても勝ち目はあるかも(無論、腕前の差にはよるけど)。近いレベルの人間が身近にいれば定番の対戦モノとして使っていけるポテンシャルは秘めていると思う。 ただ、格闘ゲームで今どき定価8000円オーバーはちょっと高過ぎかな〜、とも感じた。初心者やヘタクソさんに対する配慮もまったくもって欠如しており、結局のところは「回帰層狙いと見せかけて、やっぱりハードゲーマー向け」って感じは否めない。作る側の人間の中にそう言った視点の人間がいなかったんだろう。難易度は暴走しがちでやっぱ高いですわな、敷居。 変な例えだけど、数学で言えば「微分・積分」やら「フーリエ展開」やらを自分の手足のように使えてやっと玄関地点・・・てな具合。当然、「足し算・引き算」や「掛け算九九」しかできないようなユーザーは多少助けられてもついてけませんわな。出来が悪いと言わんが、スタート地点が地平線の遥か彼方で、途方に暮れるレベルなのは確か。ユーザー側にもうまくなろうとする相応の努力は必要だってコトを否定する気は無いが、もうちょっと色んな層のユーザーに歩調を合わせる配慮も見せてほしい。これはこの作品に限らず、格闘・シューティング等、ゲーセン系のゲーム全般に言えることだね。 |
掲載日:2010年3月11日
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