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解放少女
メーカー:レベルファイブ
開発:グラスホッパー・マニファクチュア
機種:ニンテンドー3DS
発売年月日:2012年11月14日
価格:800円
ジャンル:シューティング(3D)


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
6 7 6 6 6 4 4 56
プレイ時間…5〜6時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良いある!凄いある!
・全方位に自由に動けるタイプの3Dシューティングながら、操作は割とシンプルにまとまっており、意外と遊び易い。あちこちにロックオンできる対象物があり、ボコスカ撃ちまくる事ができて爽快感は相応にある。

・BGMはなかなか迫力があっていい。ボス戦では歌詞付の曲が流れたり、値段の割には相当豪華な出来。

・難易度設定が用意されているのは◎。
ダメねー、シャチョサンー。
・全方位移動型のシューティングなのだが、その場での回転が微妙にやり辛い。また、カメラ操作ができないので、勝手にカメラが下を向いてしまっても修正が効かず、もどかしい思いをする。

・バトル中にイベントがちょくちょく発生し、その度にゲームが中断される(『スターフォックス』や『新・パルテナの鏡』みたいに音声だけ流れ…ではなく、ゲーム自体が強制的に止められ、しかも大して重要な内容でもない)。流れがぶつ切りになって、テンポが悪くなっているように思う。

・フルボイスなのは良いが、セリフのパターンは少ない。1回のバトルで何度も同じセリフを聞く事になるのは気になる。

・ボリュームは少なく、慣れてきたあたりで終わっちゃうんで物足りなさが強い。

・本作で一番腹が立った点なのだが、まさかの話の途中でブッツリENDになり「続きは本編でね!」。肩透かしもいい所である。しかもその続編は機種もジャンルも異なるというチグハグっぷり。本編の方は遊んでいないので内容も出来もワカランが、本作みたいな3Dシューティングでなくテキストアドベンチャーであり、性能的に3DSで出すのがムリなジャンルとも思えず、余計に迷走っぷりにガッカリ来る展開ではあった。
感想だ〜よ。
 『killer7』とか癖の強いモノばっかり作ってきた須田剛一氏の作品としては意外と『フツー』とか『無難』の域に収まった作りになっていて、操作が忙しくなって敷居が高くなりがちなジャンルの割には遊び易い。

 不満なのはストーリー面でブツ切れで突然終了してしまう事。個人的にはこういうスッキリしない終わり方が嫌いなんで、すこぶる印象がよろしくない。同時に発表された『GILD』シリーズの4作品の中では本作がダントツで一番力の入った宣伝がなされていたものだが、よりにもよってある意味最も半端な内容で終わってしまっている皮肉。えーと…あのハデな宣伝、体験版程度の本作の為にやったの?
 …んで、その本編にあたる続編とやらは本作と異なるプレイステーション3で発売され、しかも性能も要らんようなジャンル(=本作みたいな3Dシューティングでなくテキストアドベンチャー、言っちゃえばありきたりなギャルゲー)という理解不能な展開。腹は立つしギャルゲーってジャンルにも興味無いしで続編の方はやる気も出ず、結局遊ばずに終わる。思い返してもモヤモヤ感は凄かった(苦笑)。

 内容自体はそこそこレベルの完成度はあると思うが、宣伝とか以降の展開とか、客への神経逆撫でっぷりはなかなか酷かったな、と。メーカ側のモラルって観点で「ソレ、どーなの!?」って思える作品ではあった。

掲載日:2013年2月11日
更新日:2023年6月6日


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