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マリオカートツアー
メーカー:任天堂
開発:任天堂 企画制作本部、DeNA
機種:Android/iOS
発売年月日:2019年9月25日
価格:基本無料
ジャンル:レース


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マリオカート本編
   
3DS版「7」 スイッチさん版「8」


この際ミニ四駆のタイヤでもどうぞ♪

執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
6 6 3 7 5 7 50
プレイ時間…10時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
イィィヤッフゥゥウ!!(良いところ)
・パッと見た目の作りやステージの形状などは3DSで発売されていたマリオカート7とほぼ同じ。通常のレースにおいて大きな追加仕様などはあまり無いが、それだけにマリオカートならではのゲームシステムの面白さは楽しめた。

・射幸心を煽る要素も少なめで、低額課金や無課金でもゲームを進めていける作り。いわゆる『pay to win』の色合いも弱めで、マシンやキャラクターを集めても対応するコースが少し有利になる程度でどんなプレイヤーにも配慮がなされているのもグッド
オォ〜!マンマミィ〜ヤ!(悪いところ)
・カートの操作性がとにかく悪い。スマホによる操作なのである程度は悪くなる事は想定していたが、それらを差し置いても操作性が悪い。具体的に例を挙げると、まずマリオカートシリーズお馴染みのウルトラミニターボを使えるようにするためにはマニュアルドリフト操作にする必要があるのだが、この操作方法にすると細かく進行方向を変える事が全く不可能になる。ジャイロハンドルを組み合わせる事によって微調整をする事も出来るが、ジャイロセンサーの無いスマホ機種では不可能な上に、ジャイロセンサーの感度が良すぎて微調整がし辛い。最初は自分のプレイ方法がおかしいのかと思ったのだが、公式のプレイ動画でさえ同じ操作方法だったので、これは完全に仕様である様子。ジャイロセンサーも電車内などの外出先などではまともに使えないし、そもそも片手のみでプレイ出来る事に執着しすぎた弊害だと思う。スマホアプリとして配信されている他のレースゲームのように、両手を使う事を最初から想定した方が操作性もまだマシだったのではないかと。

・プレーしている内にふと気付いたが、普段のレースは世界中のプレイヤーと通信対戦出来ているかのような見た目になってはいるものの、実は名前だけ借りたbotと対戦しているだけらしい。プレイヤー自身がレースをスタートするタイミングを自由に決められる時点で怪しいとは思っていたが、これは少し味気ない。細かな操作が勝敗を分ける本作において、他プレイヤーと同期させようとしても通信障害やらで不安定さが生じるので仕方がなかったのかもしれないが。

・ボリュームに乏しく、マリオカートシリーズの第一の魅力とも言える複数人とのレースも微妙な作りで、タイムアタック等も用意されていない。順位を競うというよりもレース中の行動で稼げるスコアアタックや、様々なキャラやマシンを集める収集要素を肝に考えられたバランスなのもあって、少しでもシリーズを経験した事がある人にとってはとにかく目新しさを感じられないはず。
イィィイヤッヒィィィ!!(感想です)
 ドクターマリオワールド(レビューはこちら)とは反対に、情報の初公開から実際に配信されるまでがやけに長かった気がするマリオカートツアー。幅広いスマホ機種に対応するためか、基本的なゲーム部分はマリオカート7と同じものを使いつつ、スマホでも楽しめるように作りあげていった印象だったが…。慣れていないせいかどうも粗雑な仕様が多かった。

実は自分は、オープンベータ版の時点で本作をプレイしており、明らかに目につくカートの操作性の悪さ等はアンケートでも重点的に送っておいたのだが、ほぼテコ入れはされていなかった。カートの操作性の悪さについてはネット上でも指摘している人が多かったので、不満点として捉えてるのは自分だけではなかったと思うのだが、ここまで変更点が無いのを考えると、オープンベータ版を出した意味はあまり無かったのではないかと考える。

マリオカートのようなレースゲームは順位やタイムアタックを競うものなのであって、ゲーム内でのスコアアタックや収集の楽しさをメインに作るのはかなり違う気がした。マリオカートは任天堂においても重要なシリーズ作品の一つなので、スマホで配信された本作はあくまで傍流作品として本腰を入れすぎず、Switch等で出るであろうマリオカートの新作の方に力を入れていってほしいところ。

掲載日:2019年10月15日


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