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ナムコクラシック
メーカー:ナムコ
開発:トーセ
機種:ファミリーコンピュータ
発売年月日:1988年5月27日
価格:5900円
ジャンル:スポーツ(ゴルフ)


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
8 7 8 8 6 7 76
プレイ時間…20~30時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
おおっ!よかばいねー!
・ファミコン中期のゴルフゲームとしてはグラフィックがキレイで見栄えが良い。ショット時に上から視点ではなく疑似3D視点になるだとか、コースの傾斜・立体感まで描画されているだとか、同時期の他のゴルフゲームより凝っていると思える部分が多い。グリーンに近付くとズームアップの度合いが複数段階を踏んでアップになっていくなど、とことんこだわった描画にも「おっ!」と思わされる。

・ショット前にボールのどこを打つかでフックするかスライスするかが確定し、ショットのインパクト(ジャストタイミングからどれだけズレるか次第)で左右にショットがブレる任天堂製ゴルフとはだいぶ異なるプレイ感覚に仕上がっている。左右にブレさせずに真っ直ぐ飛ばす事自体は容易なのだが、それ前提でバランス設計されており、どう刻んで行くかが問われる手強いバランスだけに、巧く攻略できた時の達成感は大きい。

・ショットゲージが直線の横棒で無く、プレイヤーのスイングを沿う円形になっているのが目新しかった。スーファミやプレイステーション・サターン世代以降のリアル路線のゴルフゲームでよく見る仕様だが、ソレの先駆けとも言えるのカモ。

・今だと特に珍しくもないのだが、「飛ばし屋だがコントロールが粗っぽい」とか「飛距離は微妙だがアプローチが得意」とか「ラフやバンカーに入れても平気」だとか、性能の異なるゴルファーが沢山用意されているってのはファミコンのゴルフゲームとしては珍しかったと思う。
イカンのでござるー。
・昔のゴルフゲームだとありがちなのだが、初っ端からかなりハードなバランス設定でゲーム側から手加減してくれる事はほぼ無い鬼バランス。バンカーや木などの障害物からのリカバリーも非常に困難なため、自在にショットを操れないと目を覆いたくなる悲惨なスコアになりやすい。

・作中で色々と用語の説明とかあるワケでは無いんで、最低限のゴルフの知識が必要な感じ。初心者を突き放したバランス同様、この辺はあんまり敷居は低くない(まぁ実際のゴルフ経験は無いわしでも楽しめるんで、手軽と言えば手軽かもワカランですけどね)。
感想でやんすー。
 ナムコ製のゴルフゲーム。同社の他のスポーツゲーム(=『ファミリー○○』シリーズね)に比べるとあまりお手軽さは感じないものの、独自のこだわり要素はギュッと詰まった内容にはなってるかなーという印象。グラフィック部分にしてもゲームの根幹のシステム部分にしても、先に出てベースになってるであろう任天堂ブランドのゴルフゲームと差別化されている箇所が多い。ゲームバランスは昔のゲームらしくユーザを突き放した体育会系の作りなんで、自在に動かせるように慣れて来てからが楽しい作りかと。うむ、気合いが肝要ですな!

掲載日:2024年11月5日


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