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謎の村雨城
メーカー:任天堂
機種:ファミリーコンピュータ ディスクシステム
発売年月日:1986年4月14日
価格:2600円
ジャンル:アクションRPG


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
6 8 6 5 4 6 57
プレイ時間…10〜15時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良いのでゴザル!
・トップビュー視点で上下左右に動いて敵と戦うという作りは本作の基本的には数ヶ月前に出ていた『ゼルダの伝説』似ている。一方で謎解きとかの比率も高かった『ゼルダ』と比べると戦闘の比率が高く、純アクションって感じの仕上がり。

・和風で軽快なBGMは場面に合ってて良い。ディスクシステムなんでカセット式のゲームに比べると音数も多くてちょっぴり豪華でもあり。

・ディスクシステムでのリリースなんで、ゲームの途中経過をセーブする機能が付いている。難易度が高くて集中力がガリガリ削られるバランスなんで有り難い機能ではある。
駄目なのである!
・ゲーム開始直後からプレイヤーを殺す気マンマンの難易度の高さはちょっとインフレし過ぎの感も…。道中もキツイがボスの強さもキツイ。当時としてはそこまで珍しいくらいの難易度ではないが、任天堂の内製タイトルとしてはひたすら難易度を釣り上げて来る優しくないバランス取りであり、かなり粗っぽい作りではある。

・ゲームオーバーになるとパワーアップが全部剥がれてロクにフォローも無いため詰み状態になりやすい。これはなんか昔のアーケードの高難度シューティングゲームっぽいバランスではある。

・似た内容の『ゼルダの伝説』と比べるとアクションの比率がかなり高いと思うのだが、プレイヤーキャラである鷹丸の動きがモッサリ気味で性能も良くないためか(攻撃範囲とかスキの大きさとか)、敵の猛攻に晒されて押し切られやすい。守り重視の慎重な立ち回りを要求され爽快感もあまり感じられない点は残念ではある。

・和風の世界観って以外は大して個性的な部分も無く、完成度そのものも任天堂のゲームにしては平凡であり、かなり地味な存在ではあった。
感想ばい。
 基本的には同じ任天堂から出ている『ゼルダの伝説』と同様、アイテムを駆使しながら先のダンジョンへ進んでいく作り。『ゼルダ』が剣の魔法の西洋風ファンタジーであるのに対し、こちらは侍と忍者など、和風の味付け。

 画面構成とかパッと見の作りは似ているのだが、フィールドの探索、ダンジョンでの謎解き、ボスとの戦闘などが多層構造になっている感のあるゼルダと比べると、こちら村雨城はひたすら敵を倒して進んでいく戦闘の比率が高く、アクションゲーム的な色合いが濃い。また、こちら村雨城は初っ端からやたらとプレイヤーを殺す気満々なのがキツい(この当時の任天堂は後の時代のようにゲーム作りにおいて万人向けを徹底する方向性は定まっていない感じであり、ディスクシステムのタイトルには結構オニ難度のアーケードライクなバランスのゲームも多かった)。

 ゲームを構成する各要素とか見てみても本作ならではの突き抜けた物が無いためか二番煎じ感が強く、マリオやゼルダを手掛けた任天堂の情報開発部製にしてはあんまり凄さは感じられない凡庸な内容だったかも。
 その辺りが似た内容ながら後に任天堂の看板にまで成長した『ゼルダ』と明暗を分ける結果に繋がったのやもしれぬ…(笑)。

掲載日:2010年4月24日
更新日:2023年11月7日


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