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熱闘サムライスピリッツ
メーカー:タカラ
機種:ゲームボーイ
発売年月日:1994年6月30日
価格:4660円
ジャンル:アクション(2D・格闘)


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
5 6 5 6 4 5 51
プレイ時間…5〜6時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良きかな。
・ゲームボーイは画面が小さいんで、アーケードや据置機の感覚でグラを持ってくるとどうしてもチマチマしがちなせいか、本作だと大きくデフォルメされた丸っぽいキャラで描写されている(ストリートファイターに対するポケットファイターみたいな感じで)。これはこれでアリなアレンジなのかも。シリーズの他作品では使えなかった飛脚とか黒子といった脇役(と申すか背景でちょこちょこ動いてたキャラ)が使用可能だったり、ユニークな点もある。

・細かい演出の類はどうしてもオリジナル版から劣化しがちと思うが、バッサリ省くのではなくてこちらもアレンジしてできるだけ残す…って方向性で頑張って移植はされてる印象。

・スーパーゲームボーイ(スーファミ)で遊べばカセットが1つでも2人で対戦できるって点は良心的ではある。
イカンのである。
・同じ攻撃を同じ条件で当てても妙にダメージの振れ幅が大きいと申すか、変にランダム性があるようで、そのせいで敵の体力を削り損ねて負けるとちょっと納得行かなかったり。

・サムスピと言えばドカンと一気に敵の体力を1/4〜1/3とか持ってく威力のある攻撃が多かったものだが、本作だと全体的に威力が低めにアレンジされており、本編みたいな豪快さは必然的に控えめになってしまった感じではある。

・本体のボタンが足りないので2つのボタンの同時押しとか要求されるのだが、意図しないアクションが暴発する事も多く、結構しんどかったり。
感想じゃぞい。
 アーケードで人気を博したSNKの格闘ゲーム『サムライスピリッツ』のゲームボーイへの移植作品。…とは言え、ハードの性能的にかなりムチャのある移植なんで、色々とバッサリ割り切ったアレンジ移植になっている。
 基本的にはSNKが出してる本家作品の大幅な劣化移植の域に留まっていると思うが、まぁ遊べない程ヒドイって内容でもなく、あくまで完全移植じゃなくてタイニー版とかアレンジ作品…って捉えれば、見るべき点も無くはない。「低スペック機種への格闘ゲームのムチャ移植」ってカテゴリでは、本作の数年前に出た『ストリートファイターII』のムチャ移植とかよりは俄然遊べる。

 まぁそんでも、面白い程かって言うと別にそうでもなく、タカラ製の劣化移植にしてもスーファミ版を遊んだ方が操作面でストレスも少なかったりするんで、結局はビミョーだったりするが…(笑)。

掲載日:2022年12月27日
更新日:2024年8月20日


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