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スーパーマリオサンシャイン
メーカー:任天堂
開発:任天堂情報開発本部
機種:ニンテンドーゲームキューブ
発売年月日:2002年7月19日
価格:6800円
ジャンル:アクション(3D)
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | 総合評価 |
9 | 8 | 8 | 7 | 6 | 7 | 82 |
イーヤッフー!ハハー!(よかでごわしょう) |
・マリオの動きが非常に軽やか。操作していて素直に楽しいと思える。ジャンプ系のアクションが増え、パンチやキックなどの体術が多かった前作(マリオ64)よりもジャンプアクションゲームに回帰したって意味では従来のマリオに回帰した作りとは言えるのかもしれんね。 ・目玉となるポンプの水流を使ったアクションは見た目的にも、もちろん性能部分もなかなかぶっ飛びであり豪快さって意味ではシリーズ有数かもしれない(水圧を使って法外な大ジャンプをしたり、超高速で走り回ったり)。 ・マリオ64では狭い場所で融通が利かなかったカメラがある程度自由に動いてくれるようになったり、全体的にカメラの操作性は向上している。中でも、ワンボタンで後ろに回りこんでくれる機能がありがたい。 ・透明感のある水の表現はバツグンに美しく涼しげであり、リゾート地らしい彩り感、華やかさのあるグラフィックに仕上がっている。原色バリバリの色使いだが、上手く南国のポップさを表現しているように思う。 |
マンマミーア(イカンきに) |
・序盤から難易度が高い場面がチラホラ見受けられるコトも。この突き放しっぷりはある意味では万人向けである事を求められるマリオっぽくないバランスって言えるかもしんない。難易度上昇の一因はポンプになるかと。ポンプは種類が多い上に操作が複雑であり、また、似たゲームが少ないだけに余計にとっつきが悪いっていう部分もある。 ・一方でポンプ無しステージもなかなかライトユーザを突き放した作り。3D空間で細かい足場を渡ったり、速さを要求されるのは正直辛い部分はある。何より空中にいる間は自分の位置が極端に把握しづらいため、ミスした時に納得出来ないことが多い。難しい事自体をそのまま否定するつもりはないが、ミスした時に納得できる作りで無いとイカンと思う。 ・前作に比べ攻略法が一本道のことが多く、箱庭の中で好き勝手に動けたマリオ64よりは自由度が下がった感はある。また、青コイン集めなど、作業的なやりこみ要素で水増しされてる感がある点はやや残念。 ・ヨッシーは水に落ちたり、食べ物を補給しないだけで消えてしまう。制限ばかりでストレスがたまるだけであまり必要性が無い。落書きという設定だが、従来作に比べてゲーム性の部分でもストーリー的にも出す必然性が無い&こじつけクサイんで無理に出さなくてもよかったと思う。あと、相変わらずハブかれたルイージも気の毒ではある。 |
イッツミーザ感想。 |
1996年の『スーパーマリオ64』から6年ぶりの正統新作という事でだいぶ事前のハードルが高まっておった本作。位置付けとしてはポンプなるギミックを使ったジャンプアクションに回帰しており、マリオ64よりも従来のマリオっぽい味付けに戻ったとも言える。 一方で気になるのは操作の複雑さや一部ステージの極悪難易度など、続編モノにありがちな客をふるい落とす方向でゲーム性が変化してしまったようにも思え、その点はかなり残念でもあり。 全体としては「マリオっぽさに重点を置いてるハズなのに、敷居の高さとか複雑さの点で客を選ぶ内容でマリオっぽくない部分もある」って感じに思え、マリオシリーズとしてはかなり珍妙な位置付けに収まってる異色作にも思える。 遊んでて疲れる程のやたら手応えのあり過ぎる内容のせいか、個人的にはマリオのナンバリング・正統作品の中ではあんま思い入れの無い存在ではあるけども、それでもたまに遊びたくなる妙な魅力はある。そして今現在でも十分通用するだけの水の表現を筆頭としたグラフィック表現のレベルの高さは特筆に値する。夏になると無性に遊びたくなるって意味では「水の任天堂」らしいゲームとは言えるのかもしれぬ(笑)。 |
掲載日:2004年6月30日
更新日:2020年10月27日
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | 総合評価 |
10 | 8 | 8 | 9 | 7 | 8 | 86 |
素晴らしい結果デスネ! |
・ポンプによる放水射撃やホバー移動などにより、スーパーマリオ64の時に培った軽快なアクションの高い自由度に拍車がかかっている。ポンプを抜きにしてもマリオの機動力そのものは64の頃から上がってるし、後のマリオシリーズと比べても動きの軽快さやは本作の時点でほぼ完成してるんじゃないかと。現時点で最新作のスーパーマリオオデッセイと比べても、マリオそのものの動きの挙動や大まかな操作感はさして変わっておらず、この時からマリオの動かしやすさはほぼ完成してると感じた。 ・コースごとに特殊なギミックが用意されてる事が多く、ただ闇雲にシャインのある場所に行くコースは少なめなのが特徴。同じボス敵を相手にするだけでも2回目の戦いの時は初回とは違う攻略手順が必要になったり、プレイヤー次第で工夫しがいのある部分も多い。 ・Cスティックで可動出来るカメラ範囲が広く、広大な箱庭空間を見渡せられるのも便利。ワンボタンでマリオの背後に素早くカメラを回せるし、かなり立体的なコースが多い事もあって、カメラ周りの快適さは有り難かった。 ・ゲームの舞台が南国のリゾート地がモチーフとなっており、カジノや遊園地など南国らしいステージデザインがなかなか乙なもの。水の表現も細かく綺麗なので視覚的にも爽やかなリゾート地らしい魅力を楽しめた。 ・ゲーム全体の明るい雰囲気に伴い、ゲーム全体で使われてる音楽も明るいアップテンポの曲が多くてこれもまた良き。 ・マリオらしからぬ部分も強いが、ストイックなアクションゲームとしてはよく作られてるだけあり、どのコースも一筋縄ではいかない難易度。腕の立つプレイヤー視点で言えば絶妙な難易度で、やり込み甲斐があるかと。 ・新しく追加された敵キャラのボスパックンやクッパJr.等は後のマリオシリーズ系列でもお約束のキャラとなっているが、デザインやキャラ性もよく出来ていると思う。クッパJr.に至っては今やミニクッパやコクッパ7兄弟(クッパ7人衆)の立ち位置を遥かに上回るほど人気になっているけど、本作での活躍を見れば当然と言えそうな。 |
困った事になっているようデス… |
・まず全般的に難易度が高い傾向にある。行えるアクション数やステージギミックも多様に増えた分、それらをしっかりと駆使していくようにゲームバランスが調整されてるので、単純な操作のみで誤魔化しが効くような難易度ではなくなっている。特に『○○のヒミツ』系のコースは死にゲーの域で、ポンプの使用が不可能になる上に精密なアクション技能が求められるので特に難易度が高い。 ・ラスボスと戦うには一つのステージにつき8つ用意されてるコースのうち7つめまでを順番にクリアする必要があり、その中には上記のような高難易度コースも用意されてるのでクリアまでの道のりがとにかく大変。難易度が下がる救済措置や難しいコースをスキップする方法なども無いので、本当に一つ一つクリアしていく必要があるのが難。 ・収集品として隠された場所を探し当てて集める青コインが存在するが、特定のコース限定の物や発見が異常に難しいものが多く、ほぼノーヒントで集める必要があるのもあって無理に水増ししている感じが強い。 |
感想デス! |
マリオらしからぬ突き放したような高難易度さやアクションの粋を極めたストイックなコース設計など、爽やかな見た目とは完全に裏腹と言えるような内容が特徴のマリオサンシャイン。流石に最近の高難易度アクションゲームを遊んでる人にとっては物足りない難易度だとは思うが、当時のメイン層だったであろう小学生のプレイヤー達で考えるとこの難易度はあまりにも吊り合ってないかと。自分が小学生の時もマリオという事でマリオサンシャインを持ってる友人は多かったものの、難易度の高さ故に友人の多くが途中で諦めていた記憶がある。 時代を先取りし過ぎた感じがあるものの、逆に今の時代から見れば完成度の高い高難易度アクションゲームとしてしっかり楽しめやすい気はする。万人にはオススメ出来ないと思うけど、個人的にはかなり好きなマリオ作品。 |
掲載日:2021年1月19日
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