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Air Twister
メーカー:ININ Games
開発:YS NET
機種:ニンテンドースイッチ
発売年月日:2023年11月10日
価格:3960円
ジャンル:シューティング


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Switch   PS5 
通常版

執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
5 7 6 5 6 6 59
プレイ時間…5〜6時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
ふむふむ。良いのでござる。
・システム部分のベースは『スペースハリアー』で、それと同じく鈴木裕氏が手掛けてるって事で、実質的に『スペースハリアー』新作として遊べる内容ではある。ゲーム部分はかなりあっさりした古典的なシューティングであり単純な物量はそれほどある方では無いとは思うが、遊ぶ事で貯まる経験値的なアイテムを使っての自キャラのパワーアップや装備の追加(=敵を殲滅しやすくなるため難易度を下げる方向にも作用している)ミニゲームが解放されたりするのは、飽きづらくする工夫として評価できる。テキストでの世界観の補完とかも作中にあって、説明不足になりがちなシューティングってジャンルの欠点も多少カバーできているかと。

・グラフィックは少々固さがあってそんな美麗な方でも無いとは感じるが、ちょっと変わったヘンテコな路線でのクセ強めなファンタジー・SFっぽさがあって面白いデザインと思う。また、あんまゲームミュージックっぽくないBGMも独特な響きで印象的ではある。

・セガから出ているゲームでは無いのだが、雰囲気が物凄く「昔のセガ」っぽくて懐かしさがある。上述の通りゲームとしての根っこ部分は『スペースハリアー』。ファンタジー・SFっぽい感じの独特な雰囲気(ちょっとへんちくりんな世界観)は『パンツァードラグーン』とか初期の『ファンタシースターオンライン』、ふわっとした挙動なんかは『Rez』とか、色々セガの昔のゲームに通じるモノがあるなァ、と。
Oh…ちょっと駄目でやんす。
・シンプルなのはよろしいのだが、ゲームとしての作りは正直かなり古臭いかなァ、と。挙動自体もモサッとしてて妙に鈍重で『スペースハリアー』で感じたスピード感は味わえず、ホーミングショットにしても速度や追尾が控えめで敵に当たるまでかなり時間が掛かるせいで大抵敵が倒れる前に攻撃を放って来るので後手に回りやすいのも気になる。シューティングってジャンルの割には爽快感のある感じではないのが物足りなくも感じたり。

・グラフィックはそれなりレベルと思うが、人物の表情が硬くてモーションもぎこちなく、この部分も前時代的な感じではある。

・メニュー画面のカーソルの挙動が分かりづらく操作でストレスを感じやすいのは気になる。決定/キャンセルに伴ってカーソルがあっちこっちに飛ぶため混乱しやすい。

・コンパクトな作りとは言え、通しで全面遊ぶと1時間近く掛かったりするんで、できれば中断セーブとかステージセレクト的な機能がありゃ良かったのになァとは感じる。
ヤアヤア、感想ですぞ!
 元セガ所属のレジェンドクリエーター・鈴木裕氏が手掛けたシューティングゲーム。

 ゲームのシステム部分の作りは氏がかつて作った『スペースハリアー』まんまの作りであり、ソレに世界観とかホーミングショットだとか部分的に『パンツァードラグーン』要素も足した感じ。『スペースハリアー』の流れを汲むアレンジ作として遊べる内容かと。
 …なのだが、良くも悪くも昔の名作の作りに沿った「懐かしさ」重視の作りであり、現代のゲームとしてはかなり古臭い内容で、かつ、全体的にもっさりしていて爽快感はあまり無いのは気になる点。驚きとか興奮とか味わえるかっていうと別にそうでも無いかなァとは思ったり。

 古さだとか単調さだとかプレイヤーから不満が出そうな部分への対策は先回りして施してある感じな一方、その対策がしっかり穴塞ぎとして作用してない感じがするのは勿体無く、惜しい部分ではある。

掲載日:2025年12月16日


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