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F-ZERO 99
メーカー:任天堂
開発:ニンテンドーソフトウェアテクノロジー
機種:ニンテンドースイッチ
発売年月日:2023年9月14日
価格:無料(ニンテンドースイッチオンライン加入必須)
ジャンル:レース
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | 総合評価 |
7 | 7 | 9 | 8 | 7 | 6 | 78 |
良いのでゴワス。 |
・99台入り乱れてのごっちゃ混ぜのレースがカオス感があって楽しい。見た目から言ってもインパクトはある。 ・元となったスーファミ版ではマシンの性能格差は大きめだったが、だいぶマイルドに調整されており、どのマシンもしっかり一長一短になってる印象。具体的に言うと、加速以外は貧弱だったゴールデンフォックスはエネルギー回復が早い分ブースト(ターボ)を多く使用できる…(=2作目の『X』以降のあったブーストが強いって特徴にも巧く合致している)、ボディ硬度以外は利点の少ないワイルドグースはあえて集団内に位置してガツガツ攻撃しまくってエネルギーを貯めやすい……って感じで、巧く弱点をカバーしてるかなァと。 ・ニンテンドースイッチオンラインに加入さえしていればソフト分の追加料金ナシでタダで遊べるのが手軽。ベースとなるシステムがシリーズの中ではシンプルな作りの初代『F-ZERO』なんで、覚えやすさ・馴染みやすさって点でも手軽さがある。↓の欠点と表裏一体だが、マリオカートよりは格段に運の要素が少なく、純粋な腕前の差で勝負できるストイックさはある。 ・配信開始当初と比べると、ミラーコースとか期間限定コースとか色々追加されており、ボリューム面での不満点はそこそこ解消されて来た、と言えるか。 ・操作アシスト機能が追加され、敷居が更に下がった。壁や障害物を大袈裟に避けるため、ラインでかなり無駄があるため、機能を使えばタイム面では若干ロスが大きいって点でデメリットもある。 |
イカンのである。 |
・良い所と表裏一体だが、『マリオカート』程は一発逆転要素は無く、あくまで自分のウデで何とかしないとダメって点ではやっぱ漢仕様であり、腕の差は相応に出やすい(グランプリとかやれば上手い人がトップにしっかり常駐してる事が多い)。負け続ける事になるヘタな人がモチベーションを保つ仕組みは少ない気がする(マッチングの際のプレイヤーの集まりの悪さを見るに、ヘタな人・飽きた人からどんどんやめてしまい、プレイ人口が早くも結構減ってる感じがするのである…)。 ・あくまで多人数の対戦特化の作りであり、一人でじっくり遊ぶ過去のF-ZEROシリーズとはかなり方向性が異なる感じではある。素材部分はあくまでスーファミ版の初代『F-ZERO』であり、完全新作って感じではない(位置付けとしては同じ任天堂のオンライン専用の『スーパーマリオ35』・『パックマン99』・『テトリス99』と同じ、過去作をベースにしたバトルロイヤル路線のアレンジ作って感じではある)。コースもスーファミ版にあった物しか無い感じで、マシンも4種類のみなんで、どうしても物量的な部分では物足りなさも感じたり。今遊ぶのが困難なサテラビュー版(BS F-ZERO GP2)とかのコースも加えてくんないかなー。 (追記)色々継続的に更新されて上記の通りコース数の少なさはだいぶ解消されて来たのはよし。 |
感想じゃぞ。 |
9/14のNintendo Directで突如発表され、ニンダイ終了後に即リリースされた、約20年越しの(!!)F-ZEROシリーズの新作。一応新作ではあるが、完全新作ってよりはあくまで「スーファミ版をベースにした多人数対戦特化のアレンジ作品」って趣である。 わしゃ日頃から「F-ZEROの新作を出すんなら多人数向けのマリオカートと差別化する方向で進化させた方が良い。どうせそんな売れないだろうからオンでリアルタイムに対戦するよか、マリオメーカーみたいに(=ってか64DDで出たF-ZERO Xエキスパンションキットの方が先だが)ユーザがコースとか自由に作って、ソレをアップしたりDLしたりして遊べるスタイルのオンラインの方が合ってるだろね」とか「F-ZEROってグラフィックも重要になるシリーズだから、今更スイッチさんではもう出ないだろーね」って言っとったのだが、まさかその真逆の「超多人数同時対戦」&「サイクル末期と思しきスイッチさんで新作」を出して来るとは…任天堂もヘソマガリじゃのう(苦笑)。 個人的にはこの手のバトルロイヤル物って、「どうしても勝者がごく少数になってしまって負け続ける格好になる」とか、「マイペースに遊びづらい」とかあって好みとは言い難いのだが、敷居そのものは低く、チュートリアルもしっかりした作りで遊びやすくする配慮はしっかりなされている印象。ベースをあえて初代のシンプルな内容にした事も、懐かしさと共にシステムの理解しやすさに一役買ってる感じではある。 このF-ZERO 99で広くIPそのものの知名度を上げた上で、次世代機で完全新作が発売すると良いなァ。本作の懐かし&バトルロイヤルって味付けには「えー!?そんなんアリ?」って感じで正直戸惑いもあるのだが、本作が出た事で完全新作登場が現実味のあるモノとなった点はF-ZEROシリーズのファンとしては嬉しい。 |
掲載日:2023年9月26日
更新日:2024年4月30日
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