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いつでもGOLF
メーカー:クラップハンズ
機種:ニンテンドースイッチ
発売年月日:2022年9月14日
価格:2480円
ジャンル:スポーツ(ゴルフ)


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
6 3 5 6 6 5 55
プレイ時間…3〜4時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
よかですたい。
《全体として》
・作ってるメーカが同一で題材も同じゴルフって事で、必然的に雰囲気はプレイステーション系のハードで出ていた『みんなのGOLF』の過去の作品と似ている……ってか、タイトルが異なる以外はほぼ同一の路線であり、実質的にはみんGOL新作の感覚で遊べる。本家側の新作がSIEの日本部門実質閉鎖で出る見込みが無くなってしまったんで、まぁこうして家庭用ハードで発売された点は、ある意味ではありがたい(↓で挙げてるように品質面で色々妥協点・手抜きポイントと思しきが多いんで手放しで喜べないのがアレだが…)。

《操作性・快適さ関係》
・スイッチの携帯モードで遊ぶのもしっかり視野に入れているのか、UIの文字は大きめに表示されるため、よくある「TVだと良くても携帯すると字が小さくて見えない!」問題とは無縁なのは助かる。
だめですばい。
《操作性・快適さ関係》
・キーレスポンスが常に微妙に重い感じであり、操作で微妙なストレスを感じやすいのが難点。

・メニュー画面のカーソル移動で十字キーが使えない。メニュー画面とか十字キーの方がサクサク操作できていいんでない?

・1ホール毎にロードが発生する。待ち時間自体はそれほど長い方でも無いとは思うが、細かい読み込みが多く、快適さの部分では若干印象が悪い。

《演出部分》
・キャラは完全に『みんGOL』(→日本のアニメっぽいデザイン)なのにボイスは流暢な英語オンリーっぽいのは残念。かなり違和感がある。感覚としてはローカライズが半端な海外産のゲームを遊んでる感じに近い…。いやー…クラップハンズって日本メーカでしょ?別にみんGOLが海外で爆発的に売れてたワケでもナイんだし、まずは日本向けにしっかり作ってくれても良さそーなモンだが。

・ラウンド中はBGMが無くて無音な点が寂しい。ボイスだとかBGMだとか、この辺の音声周りの手抜きっぷりは、リッチなスポンサーがいたか(→ハードメーカであるSIEの下請けとして有数のメジャータイトルのみんGOL作ってた時代)否か(→独立してバックにスポンサーが居ない現在)とで露骨に差が出ちゃってる感じだろーか…。個人的にはTVゲームでボイスとか重要視するタイプの客じゃないとは思ってるんだが、本作(てか『みんGOL』)に関しては「日本のアニメ風のキャラが日本語で喋る」のがアタリマエだと思ってるんで、日本風デザインで英語ボイスしか無いってのが強烈な違和感に思えるのである…(苦笑)。

《バランス部分》
・多人数でチームを作って1ラウンドする独自のシステムを取っているのだが、従来作との差別化目的の要素としてはムリヤリ感が強いかなーと。キャラのレベルによって難易度がかなり変わってしまうため、お気に入りのキャラと育てていないキャラの差が開きやすいのもクセモノ。
感想。
 SIEの元でプレイステーションで『みんなのGOLF』(2以降)を作って来たクラップハンズの独立一発目の作品(Appleアーケードで出ていた『クラップハンズゴルフ』の移植版で、そちらもタイトルが変わった模様)。昨年のSIEの日本部門の取り潰し・開発者の粛清でSIEとクラップハンズの関係が切れたっぽいように見えたのだが、アプリはおろか、こうして任天堂ハードにまで出てしまう辺り、いよいよ本家の『みんなのGOLF』の新作は絶望的なんだなァ…と再認識させられ、みんGOL好きだったわしとしては残念な限りではある(サミシイ)。

 ゲーム自体はアプリで出てた作品らしくタッチ操作にも対応しているが、基本的には『みんなのGOLF』過去作のシステムに乗っかった路線のゲームって見て間違いないかと。ただ、定価が2500円と安価帯なのだが、全体的に安っぽくて手抜き臭さがあるだとか、北米優先で作って日本向けにしっかりチューンしてないとか、低予算ゲーの悲しさが滲み出てる感じでもあるのがすこぶる残念。この辺はハードメーカがバックに控えていて予算がリッチだった過去の『みんなのGOLF』との環境の違いが露骨に出てしまってる感じか…。
 全体的に作り込み・最適化が甘い印象で、あくまで「アプリの低予算な移植止まり」に留まってる感じである。かつての大ヒットシリーズだった『みんなのGOLF』の代替品になり得るかって考えると、個人的には否、だろーか。ゴルフゲームって題材の関係上システム部分で個性化が難しい分、目に付く部分で欠点が多いと一気に萎えちゃうのよね。

 個人的には5800円とかフルプライスでしっかり、従来のクラップハンズの看板作品だった『みんGOL』並に作り込んでて欲しかったところではある。「あの○○を作ったメーカの最新作?よーし!」から「アレレ?色々ビミョーな気が…なんかトホホだなァ」ってなっちゃうワケで、せっかく飛び付いたわしみたいな客をガッカリさせちゃダメだと思うんだがなァ。

掲載日:2022年9月20日


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