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モンキーバレルズ
MONKEY BARRELS

メーカー:グッドフィール
機種:ニンテンドースイッチ
発売年月日:2019年11月7日
価格:1500円
ジャンル:アクション


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執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
6 7 6 5 6 6 62
プレイ時間…7〜8時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
ウキーッ!(最高ばい)
<システム、ゲームバランス部分>
・序盤の内から結構な高難度に感じるが、途中で復帰できる中継ポイントが多めに配置されるとか、何度も同じ地点で倒され続けるとライフの上限が上がった状態で再開できる等、ある程度はフォローもある点は助かる。

・使用可能な武器の種類が兎に角沢山用意されていて、性能も武器毎に割と大胆に変わってくるため、ミスした場合は「あの武器ならイケるかも?」とか「コイツじゃダメだから気分を変えて別なモンで行こう」だとか、アレコレと違う武器の組み合わせで打開を狙ってみる試行錯誤の作業が楽しい作りとは言えそう。

<演出&設定部分>
・上からの俯瞰視点な関係上、全体的に描画は小さめではあるが、グラフィック自体はキャラクターも背景も結構手の込んだ作りではある。ドット絵風の3Dポリゴンって事で、レトロゲーチックな独特の懐かしさもある印象。

・昔話の『猿蟹合戦』を大幅にアレンジしたみたいな独特な世界観(もっとも、昔話側と違ってサル側を操作する事になるんで全然別物にはなってるけど)。同じ開発チームがコナミ所属時代に手掛けた『がんばれゴエモン』なんかもそうだが、日本の会社の作品でも元ネタが日本由来ってゲームはあんま多くない気がするんで、新鮮と言えば新鮮ではある。
ウッホウッホ…(だめである)
<システム、ゲームバランス部分>
・狭いフィールドの中で敵が物量に物を言わせて体当たりで攻めて来る事が多く、接触だけでダメージを受ける事もあって結構しんどさを感じやすいステージ構成&敵配置の地点が多い。ちっこいザコ敵やただの障害物の柵の時点で耐久力もムダに高い感じであり、必要以上に場面が膠着して弾を撃ち込んでるだけの時間が長いのは気になる。全体的には、アレコレ武器を使い分けて豪快にガンガンなぎ倒して進むよりはチマチマと物陰に隠れて安全を確保しながら進むとか無敵時間のある緊急回避アクションを連続で繰り出しながら逃げ回ってコツコツ敵を減らす作業を強いられる関係か、どうも窮屈で爽快感を感じにくい…。

・武器4種(メインの銃器2種とサブの飛び道具2種)をその場その場で使い分けながら戦っていくスタイルなのだが、アクションの種類が多くて使うボタン色々散ってる配置であんまり直感的な操作体形でも無いせいか、咄嗟に攻撃を使い分けるのが難しく感じる。

・色々な武器を使い分けるのが楽しいシステムなのに、装備固定の戦車に乗って進む場面とか多くて、せっかくの良さを自分で潰しちゃってるような。

・連続でやられると体力が多少底上げされた状態で再チャレンジできるが、中盤以降だと焼け石に水な印象でもあり、もうちょっと大胆に手加減していただきたかった気も…(敵の攻撃パターンとかがユルくなる事は無く、地の難易度の高さはそのままなんで)。「リトライで100円入れなくてもイイ」以外はフツーにアーケードライクな死にゲーになっちゃってる気もする。

<ゲームモード、快適性部分>
・オンラインモードとか用意されてはいるが、何度か試しても人がいなくて1回も遊べず。オン専用モードってある程度分母が無いと完全に持ち腐れよなァ。この部分に注力するよか、フツーにオフラインで遊べる部分の充実を優先させていただきたかったところ。「遊べないモード」とか絵に描いた餅でしかナイもんなー。言い方が悪いけど、完全にムダだよなーと思って(苦笑)。

・難易度が高くて何度もリトライを強いられるバランスの割には、その度にロード時間で10秒以上待たされる。軽量級のゲームの割にはあんま快適とは言い難い印象。トライアンドエラーが基本のゲームなんで、もうちょっとサクサク遊びたかったところ。

<グラフィック・サウンド>
・キャラクターは自キャラも敵キャラも結構描き込まれてるとは思うが、なんせ描画がちっこいので視認性が悪く、あんま活かせて無い気もする。
感想でごザル。
 コナミ時代に『がんばれゴエモン』シリーズを手掛け、近年だと任天堂の下請けでヨッシーシリーズ(アーゼストの後釜)、毛糸のカービィ等を手掛けて来たグッドフィール社の新作。グッドフィールとしては自社パブリッシング第1弾となる作品。

 移動と照準を同時に別々に操作する全方位型のアクションシューティング。なんか似たモノとか遊んだ事がある気もするけど、パッと浮かんで来ないかなァ…。大昔の洋ゲー『スマッシュTV』とか、もしくは『怒りの要塞』(攻撃方向を固定できる事で結果的に移動方向と攻撃方向を別にできるスーファミ版)あたりが近いかもしんない。

 ゲームバランスは結構アーケードライクでプレイヤーを突き放した作り。武器の種類が非常に多く、性能もそれぞれ個性が強いため、クリアできなかったらアレコレ持ち替えて挑戦を繰り返す楽しさがある作りとは言えそう。
 一方で、トライアンドエラー前提の割にはロードが長かったり、多少のフォローはあれども結局かなりの高難度だったり、敵や障害物が全体的に硬めで回避を繰り返しながら淡々と撃ってるだけの時間が長かったり、快適性部分やバランス部分で結構粗は多いかなァって印象。理不尽な程にムズ過ぎるとか見過ごせない重大な欠陥があるとかでもなくフツーに遊べる内容とは思うが、ちょっと「惜しい」と感じる部分が多めで勿体なさも感じたり。

掲載日:2025年6月3日


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