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ゼルダの伝説 夢をみる島
メーカー:任天堂
開発:任天堂企画制作本部、グレッゾ
機種:ニンテンドースイッチ
発売年月日:2019年9月20日
価格:5980円
ジャンル:アクションRPG
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Switch版 |
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | シナリオ | 総合評価 |
9 | 8 | 7 | 8 | 9 | 5 | 8 | 80 |
よいとこじゃぞい。 |
・ありそうで無かったジオラマチックなグラフィックでのフルリメイク。細部にわたる背景まで流用が少なく、村人の家の装飾なんかも非常に凝っている。キャラクターはちまっとしたディフォルメが効いているが、リンクも敵も島の住人もこまこまとよく動く。作品全体を覆う独特の空気感が最高。元のイメージを崩さず、思い出補正分の加算分も自然で違和感ナシ。うーむ、これぞサイキョーのジジイホイホイ(笑)。 ・サウンドは生演奏ながら、近年のゼルダと違う少人数・少パートでのアレンジになっているが、これがまた良い意味で素朴というか、独特の味があって実に良い。 ・画面全体がジオラマチックに描写されフィルタが掛かってる感じのグラフィック描画なんだが、遠景や近景が必要以上にボカシ処理されていないので、見やすさが損なわれていない点も良し。 ・3Dのゼルダよりもシステムや操作部分がシンプルにまとまっており敷居が低め。上からの見下ろし視点での古典的2Dゼルダなんで、カメラ操作などの煩わしさも無くとっつきは良いハズ。 ・ボタン数が増えた分だけ剣と盾を常時装備しておけるようになり(ゲームボーイ版では剣・盾もボタン割り振りでの入れ替え制だった)、操作性もUPしている。 |
イカンぞい。 |
・リンクの操作はアナログスティックでしか行えない。かと思えば、せっかくアナログスティックでの操作なのに上下左右とその中間の斜め方向の8方向しか拾ってくんない。この仕様であれば十字キーで操作できても別に良かったと思うんだが。 ・元がゲームボーイの作品であり、そんな処理が重い内容とも思えんのだが、霧がかかる場面だとか多数のキャラが表示される場面だとか、目立って処理落ち・フレームレートが下がる事があるのはちょっと気になる。 ・良くも悪くも根っこの部分はゲームボーイ版そのままなんで、物量的にはそれほどでもない。相応に手間は掛かっているのは分かるのだが、オリジナル版(3900円)より2000円値上がりしてしまったのは、コスパ的にはイマイチと思えなくもない。 ・『夢をみる島』は今でも通用するクオリティの傑作だとは思うけど、25年以上昔のゲームだけあって流石にちょっと古さも否定できんかな…。「原作に思いれあればこそ」的な面もあるかもしんない(わし自身は思い入れアリまくりなんでいいですけど!)。 ・追加要素のパネルダンジョンは開発スタッフ曰く「目玉要素」・「本作を作るキッカケ」との事だが、地味で大して面白さを感じない。クリアしたダンジョンの部屋を組み合わせるだけだし、作ったダンジョンを他プレイヤーとやり取りする等の要素も無い。正直、コレをアピールポイントに持ってくるには全然練り込み不足だと思う。 |
THE 感想。 |
ゲームボーイの傑作『ゼルダの伝説 夢をみる島』の2度目のリメイク版。1度目が通常ゲームボーイ→カラーの色付け程度だったのに対し、ハードが5世代6世代も移り変わった今回はジオラマチックな独特な描画で作り直されている。 根っこのシステム部分やテキスト部分は原作に忠実な移植で、アイテムの持ち替え等のUI部分は遊びやすくかなりの改良が施されている。良く言えばサイキョーのジジイホイホイで原作に思い入れのあるわしとしては感涙モノである。一方、良くも悪くも演出部分以外は昔通りであり、めちゃくちゃ手は込んでるけども基本的にはゲームボーイの作品のリメイクであり、それ以上でも以下でも無い感じ。アッサリしていて(原作通りなら)恐らくボリュームも控えめ。2019年発売のフルプライス〜ミドルプライスゲーとしてはちょっとコスパは悪いかも。 まぁ、下地となるゲーム部分の完成度は極上の逸品だし、ハードの性能をこういうユニークな方向性の表現に使うゲームって貴重だと思う。 多少のコスパの悪さを飲み込んででも、わしみたいなリアルタイムで夢島を遊んだジジイユーザさんにも、そして未経験の若いユーザさんとかにも遊んでいただきたい作品ではある。 |
掲載日:2019年9月24日
更新日:2024年3月26日
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | シナリオ | 総合評価 |
7 | 8 | 8 | 8 | 6 | 6 | 7 | 74 |
とってもステキだ〜ね! |
・ゲームボーイの名作の一つでもある『夢をみる島』が忠実に再現出来ている。ゲームシステムから操作感までほぼ原作準拠で、リメイク元の楽しさを余すことなく楽しむ事ができた。 ・原作ではダンジョンのヒントが分かりにくい所があったり、アイテムの付け替えが面倒だったりする不便さも複数存在していたが、細かく修正が出来る範囲で問題だった所は概ね解消されていると言ってもよい。 ・リメイクをする上で何よりも大きく変わったのはグラフィック面。フィギュアのジオラマを見ているかのようなグラフィックで、箱庭空間のジオラマで遊んでいるかのような面白さがある。そもそもの原作が一つの島をめぐる箱庭感が強い世界だったので、本作のようなフィギュアのジオラマに近付けたグラフィックは相性抜群だった。 ・新要素としてピックアップされていたダンジョン作りだが、マリオメーカー等と比べると手軽に素早く作れるので、まあ発想は悪くなかったのかもしれない。 |
こりゃイカンだ〜よ! |
・良くも悪くも原作準拠を徹底した作りで、新要素もあまり無いので新しくゲームを遊んでる感覚がそこまで無い。元々がゲームボーイのソフトなだけに最近のゲームよりも不便さもあるのだが、それらもほぼそのまま引き継いでいるので、快適さも少ししか向上していない。個人的には特に新要素を期待していたので、かなり肩透かしを喰らった。 ・その一方でDXの時には追加されていた写真撮影イベントが無くなったのが惜しまれる。DXの時はGBポケットを使って印刷出来るのがウリだったのかもしれないが、一枚絵としてゲーム内で閲覧出来るだけでも良かったのにと思ってしまう。 ・一番の新要素として追加されたダンジョン作りだが、ゲーム内で攻略したダンジョンの部屋をそのまま繋ぎ合わせるだけで同じ謎解きを繰り返させるだけなので、新鮮さがほとんど感じられない。一から謎解きを作る等をすればプレイヤーにかかる手間がとても大きくなるので、手軽さを求める上ではこのような仕様の方が良かったのかもしれないが…。あと、作ったダンジョンがオンライン上で共有出来ないのも×。 |
感想だ〜ね! |
フィギュアのジオラマを見ているような独特のグラフィックには度肝を抜かれた。夢をみる島は最近のゼルダシリーズのようなトゥーン調やリアル傾向の見た目にはそぐわない雰囲気だったので、本作のようなフィギュアのジオラマ空間のようなグラフィックはかなりマッチしていた。 原作が名作だった事もあり、原作の面白さは本作でも余す事なくしっかりと楽しめる出来。ただ、リメイク元に忠実な作りではあるものの、忠実すぎて新鮮味がないのも事実。任天堂の他のゲームのキャラクターがゲストとして複数出ているのも本作の魅力だったが、リメイクに合わせて幾らかゲストキャラが追加されるのかと思いきや、全く追加される事はなかった。 ソフトの値段もやや高く、完全新作並みの値段で出すほどのボリュームがあるかと言うと、これに関しては微妙なところ。面白いのには間違いないとは思うのだが、バーチャルコンソールや中古で『夢をみる島』を買っても数百円で手に入れられるし、ゲームボーイで何周も遊んだ身からすれば、物足りなさも強く感じてしまった。 元々が名作ゲームな上に、本作のグラフィックも中々良いので、原作をやった事が無い人であれば本作を新鮮に楽しめると思う。 |
掲載日:2019年10月1日
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