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ドラゴンクエストキャラクターズ
トルネコの大冒険2 不思議のダンジョン
メーカー:エニックス
開発:チュンソフト
機種:プレイステーション
発売年月日:1999年9月15日
価格:6800円
ジャンル:RPG(ローグライク)
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PS版 GBA版 ついでに正義のソロバンでもどうぞ (武器として使えません) |
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | シナリオ | 総合評価 |
9 | 9 | 8 | 8 | 9 | 10 | 8 | 90 |
最高じゃぞい。 |
・とにかく、バリエーションが豊富なダンジョンの数々に圧倒される。前作は最初からかなり難易度が高めだったのでとっつき辛さもあったが今回は順を追ってルールを覚えながら徐々に難しくなる過程を楽しめる作りとなっているのも間口が広くなって良い。恒例ともなったエンディング後のダンジョンだが、今回はむしろエンディングからが本番でありそちらのボリュームの方が凄いくらい。遊んでる感覚は「ラーメン通り食べ比べ」って感じですなー、もう(謎)。 ・これまでの不思議のダンジョンシリーズではやや薄味だったストーリー面も強化され、続きが気になりドンドン遊べてしまう。 ・転職システムにより全く通常とは違う戦い方を求められる「戦士」や「魔法使い」になることもでき、まるで違ったゲームのような楽しみ方もできるのは面白いアレンジと言えそう(結局やれる事に制限が入るため、本来戦闘向きでないハズの商人が一番やりたい放題できるってのはちょっとアレだが)。 ・PS1としては解像度が高く綺麗なグラフィック。小さい文字でも読み易い。BGMは下記の欠点はあるものの、CDのトラックをそのまま読み込んでおるようなものゆえ音質は良く、曲の出来自体も良い。 |
イカンぞな。 |
・ロードやセーブにかかる時間がやや長いのが気になるところ。また毎ターンのリアルタイムでのセーブは行われなくなりデータもコピーが取れるため、緊張感という点でもやや劣る。 ・BGMがループせず曲が終わると最初から再生され直す仕様。CD-ROM採用ゲーム機の初期ではたまに見られた仕様ではあるが、曲が終わると「アレッ?」とは感じてしまう。BGMの出来そのものは良いとは思うけど不自然なんでここはちゃんと対応してもらいたかった。 ・物量はあるし出来も一級品とは思うが、全体としてはチュン製ローグライク第2弾にあたる『風来のシレン』の要素を逆輸入したに留まる要素が多め。自由度自体もプレイヤーの動きを制限する方向での仕様が多めって意味ではシレンより窮屈さはある。 ・軍隊ガニやメタルハンター系等、同じ系統のモンスターの内、ドラクエ本家とは序列・カラーリングが異なる種族がチラホラあり、その点では微妙に混乱してしまう。ドラクエファンほど違和感あると思う。 |
感想なり。 |
『トルネコの大冒険』としては2作目、チュンソフト製ローグライクの据置機版では3作目にあたる作品。 目新しさという点ではそれほどでもないのだが、とにかく豪華でボリュームがあり、不思議のダンジョン全体の総集編的な作りとなっている。物量は圧倒的であり、長く楽しめる事間違いなし。 個人的にはトルネコシリーズの中ではこれが一番好きかな。なお、続編にあたる『3』はかなりトリッキーな内容であり(ついでにポリゴン化で操作性も劣化)、その『3』を最後にトルネコ側は終わってしまったのは残念。エニックスからの借り物でないチュンソフトオリジナルキャラである『風来のシレン』はもうちょっと持ったが、そちらも現在は流れが途絶えてしまっている。 現在でもちょくちょく他社キャラとのコラボダンジョンだの、過去のシレンの移植作品だのは継続して出しているんで、チュンソフトさんにやる気(とカネ)があれば作れん事はナイ、よなぁ?そろそろコラボじゃないチュンソフト製不思議のダンジョンの正統な新作が遊びたいモンですが、どーですか?まぁ現在のスパチュンは角川の子会社になって独自の裁量権とか持たんだろーから、作りたいモンを自由に作れないんだろうケド…(泣)。 |
掲載日:2005年1月14日
更新日:2022年12月20日
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | シナリオ | 総合評価 |
7 | 8 | 8 | 10 | 8 | 10 | 8 | 88 |
良いですぢゃ! |
・トルネコの大冒険の系譜はそのままだが、それに加えて姉妹作である『風来のシレン』のシステムが多く取り入れられていて、シレンで登場したアイテムの登場や合成システム、ダンジョン中に存在する店などが登場し始めた。敵モンスターの数もかなり多く戦略や自由度も大幅に増え、純粋にゲームとしての面白味が増しているのでここは素直に良かったところ。 ・チュートリアルダンジョンを幾つも挟みながらストーリーが進行する流れになっており、段階的に不思議のダンジョンのテクニックを自然と覚えていけるように作られている。初心者には有り難い点で、ダンジョンでのプレイを通じて、一つ一つノウハウを覚えられる良い取り組みだったと思う。街の人々によるテクニックのアドバイスもあり、一つ一つ着実に覚えていける。 ・持ち込み可能の高難易度ダンジョンも本作から登場。最初から鍛えた装備や有用なアイテムを持ち込んで進められるが、それを前提とした高難易度が最初から襲いかかるのでランダム性のみには頼らない独自の面白さがとても良かった。後の不思議のダンジョン作品では当たり前のように導入されてるが、この時から持ち込み可能の高難易度ダンジョンは完成していると感じた。 ・クリア後にはトルネコのクラスを変更する事が可能になり、魔法系のアイテムが使えなくなるが剣技や盾技を駆使して戦える『戦士』と、武器や盾を装備出来なくなるがいくつもの魔法を使えるようになる『魔法使い』になってプレイする事も出来る。どちらも性能的にはかなり独特の面白さがあり、同じダンジョンでも普段の商人・戦士・魔法使いの3つで戦略や面白さが全く異なるのも興味深い点。デブのヒゲオヤジのトルネコが職業を変更してもコスプレにしか見えないが、それはそれで味があるというか…(笑)。特に魔法使いは何の魔法が覚えられるかで難易度や戦略が変わるほどで、良くも悪くもローグライク特有のランダム性や臨機応変な対応が面白く、個人的にはお気に入り。 |
駄目ですぢゃ! |
・一度ダンジョンへ潜ると、プレイしている途中でも普通に中断する事が出来ないという問題点がある。『中断の巻物』なるものを道中で手に入れると階段を降りた時に中断する事も可能だが、これまでのシリーズでは普通に中断する事が出来た上、中断せず普通にプレイしたい時は逆に必要性に欠けるし、この仕様はひたすら不便。後のシリーズでは階段を降りた時のみいつでも中断可能になっているが、この仕様だけでもあったら良かったと思う。 ・魔法系はアニメーションが長めで、敵を倒すために連続で魔法を使い続けるとテンポがやや悪くなる。状況に応じて魔法を使い分ける面白さはあるが、テンポが悪くなるのは逃れられない。 ・強烈なバランスブレイカーも多く、シレンの時でも猛威を奮った吸い出しの巻物+分裂の壷といったテクニック等も存在している。一部の特技や魔法は有用性が高く、特に戦士は特定の技のコンボで敵から攻撃される事なく楽にクリア出来てしまうものすらある。 |
感想ですぢゃ! |
風来のシレンの時に追加されていたシステムの逆輸入だけでなく、モンスターの種類やアイテムの種類も増えたおかげで純粋な物量も増えている他、クリア後の転職システムや持ち込み可能高難易度ダンジョンの登場など、本作ならではの奥深さややり込み要素が大幅に追加されている。ちなみに、同じダンジョンでもジョブによって戦略が全く異なる仕様というのは、実はPCで作られていた複数のローグライクゲームでは既に存在しており、それらをモチーフに本作の転職システムは入れられたんじゃないかと。 『ダンジョンに潜ってる間、いつでも中断出来る訳ではない』というあまりにも男らしいシステムはかやりキツいと思うが、持ち込み可能ダンジョンでは中断の巻物を複数持ち込めばいいし、持ち込み不可能のもっと不思議のダンジョン等では識別したアイテムを覚えたりゲームの進行状況を覚えたりする上で中断する方が逆に不安定になるので、個人的にはそこまで気にならなかった。ただ、これは自分のプレイスタイルが為にそこまで気にならない仕様なので、気になる人にってはかなりの問題点となるかと思う。 トルネコの大冒険は3で実質終わってしまっているが、こちらはこちらでかなりクセのある内容だったので、個人的には2が最も長く充実して楽しめたかなぁと思う。チュートリアルも丁寧でノウハウも一つ一つ丁寧に覚えていけるので、不思議のダンジョンが初めての人にも薦められる内容。 |
掲載日:2020年12月29日
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