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メーカー:任天堂
開発:インテリジェントシステムズ、任天堂開発第一部
機種:スーパーファミコン
発売年月日:1996年5月14日
価格:7500円
ジャンル:シミュレーションRPG


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WiiU VC版

執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
9 8 8 9 7 9 9 85
プレイ時間…400〜500時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良かったところ
・シリーズの中ではストーリーに重点を置いた作りで、さながら大河ドラマのよう。プレイヤーはこれまでとは違い、局地戦ではなく大陸の広い区域に展開する部隊を同時に並行して指揮することになる。狭い戦場が舞台となっていたこれまでとは異なったスケールの大きさがある。

・ユニットごとに異なる戦闘の技能「スキル」を備え、個性が際立っている。クラス毎に能力の上限値に違いを持たせたのも個性を持たせる意味で良い。ユニットの種類も増えたので、使い分ける楽しさが増している。

・グラフィックは前作「紋章の謎」よりも格段にパワーアップ。特にスピーディで躍動感のある戦闘アニメの出来が素晴らしい。アニメのパターンも多く、良く作り込まれている。

・カップルの組み合わせによって異なる能力を持つ子供が生まれる「恋愛システム」は面白い。遊ぶ人ごとに異なる組み合わせが生まれるのがユニークだし、ユニットの育成でもこれまでとは違う面白さがありハマる。

・毎ターンセーブが可能なので難易度はこれまでの作品よりは低め。割と初心者にも優しい作り(あくまでもこれまでよりは、だけど)。
イカンところ
・「恋愛システム」は画期的だが、槍や斧を継承できる組み合わせが1つもなかったり、能力面である程度カップルの組み合わせが限定させられてしまったり…、とシステムの持つポテンシャルの高さを活かし切れていないのが惜しい。

・ユニットごとの格差が非常に大きい。剣を使う歩兵ユニットを中心にかなり偏った能力調整がなされているのは残念。また、聖戦士の血を引くユニットばかり強いバランスもどうかと思う。あとはアーマー系の処遇だろうか。活躍の場となりうる屋内での防衛戦が一切ないのも気の毒。

・親殺しや近親婚、ユニットの避けられない死など、やや過激な設定・展開もあるので、人によっては受け付けない部分もあるかも(レンスター王子キュアンやシレジア天馬騎士団長マーニャの死以外はさほど表では語られていないけど)。

・まるっこいフォントが硬派なゲームの雰囲気に合ってない。PSのティアリングサーガもこんなフォントでGBA以降の本家FEは通常フォントだった訳だが、まさか…ディレクター加賀昭三氏の趣味なんかな、コレ…(苦笑)。
感想じゃい
 キャラクター同士のカップリング成立を楽しんだり、リセットを繰り返しながらレベルアップのパラメータに一喜一憂したり、他のファイアーエムブレムとは毛色の違う楽しみがある作品ですな。一度育成にはまるとやめられない魅力があります。この作品自体ではまだシステムは発展途上といった感じだったので、密かに当ゲームのシステムを発展させたファイアーエムブレムを遊んでみたいと思ってみたり。どうでしょ?スタッフの皆さん。

掲載日:2004年7月19日
更新日:2008年3月17日


執筆: ペペロンチ〜ノたこまる専務

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
9 9 8 9 7 8 8 88
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
GOO!
・若干の難しさがあるがそれがかえって、やる気にさせる難易度が凄い。

・これまでのシリーズにはない「セーブ」機能(他のシリーズは「中断」)があるので私のような初級者寄りのファンには万万歳!

・子作り継承がハマル!思い通りのカップリングで強く育った子供で敵を滅ぼしていく姿はかなりの爽快!

・音楽もシリーズの雰囲気を壊さないよう作られていて○。

・武器(魔法)の三竦みという概念には驚かされた。

・スキルによってさらなる個別化がはかられたのはよかったと思う。
BOO!
・全編を通して槍使いが少ない(個人的には槍は好き)。

・職業毎に上限値が違うのは良いが、ソードマスターやセイジなどの一部の職業が強すぎる(これはシリーズの他のの作品にも言えるが)。

・流星剣は無駄に強い(三回攻撃くらいでも良かったのでは?)

・なんだかんだいって結局最後は「兄妹げんか」というのはどうかと。
感想ですけん。
・完成度は抜群に高い。毎ターンのセーブ機能もあり、他のファイアーエムブレムの作品に比べると初心者にも入りやすい難易度。ファイアーエムブレムの入門編としてやっても問題なし!しかし、各キャラのバランス調整がイマイチなのが気にかかる。
・ボスキャラの顔の変更と各キャラのバランス調整をしてリメイクして欲しい作品。

掲載日:2004年6月30日
更新日:2004年12月12日


執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
8 10 7 9 7 9 9 87
プレイ時間…200〜300時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
ふむ…素晴らしいですぞ!
・元はファイアーエムブレム以外のゲームとして開発されていたという事もあり、壮大な戦記物語をモチーフにストーリーが進められている。親子二世代に渡って描かれており、複数の人間や組織、時代背景などが入り混じり、プレイヤー自らが壮大な戦記に関わるという実感が深く楽しめる。

・敵陣を制圧すればイベントが発生してゲーム外で進行したストーリーに沿って物語が進められる前作までとは違い、本作では一つの章だけでも複数回の制圧が必要になっている。ゲーム外のストーリーの動きという物が減るだけでも、主人公達に感情移入しやすくなるなと感じた。マップも繋ぎ合わせると、南の方のゲーム開始地点から大陸を大きくほぼ時計回りにグルッと一周するような形になっており、ゲームをクリアする頃には大陸全土を巡った達成感も凄かった。

・重厚かつ耳に残りやすいBGMが勢揃いで、オーケストラのように複数の楽器を使ってるかのような曲が多く、華やかさがある。地域色に合わせて作られた曲や、主人公達の心情などに合わせた名曲も多く、曲単体としての魅力も強い。

・後のファイアーエムブレムシリーズとしてはお馴染みとなる、武器の三すくみや、ユニットごとに異なるスキルの登場などの新システムが多い。三すくみは少し有利&少し不利程度である程度は自由が効くし、スキルも新たに戦略性が生まれていて面白い。後に続くシリーズでもこれらのシステムはある程度形を変えつつも引き継がれているが、この時点でおおよその部分は完成してると思う。

・男女のユニットを隣接させたり特定のイベントを発生させると成立する、恋愛カップリングのシステムが新たに追加。最近のファイアーエムブレムシリーズの支援システムほどの融通はきかないが、戦略に組み込んだり、何よりも次の世代として生まれてくる子供達の性能を変化させたりと、奥が深い。

・毎ターンの初めのみセーブ出来る機能が備わっており、初心者でもプレイしやすくなって良いシステムだと思う。ある程度縛りたい人なら『制圧から次に制圧するまで』といった縛りを付ければ従来のシリーズに近い感覚になるので、こういったシステムの多様さは広いに越した事はない。

・細かい点だが、マップ戦闘時にレベルアップした際にもどのステータスが上がったのかが分かるようになって便利。
いささか、問題であるかと…
・ストーリーは激動かつ悲惨な部分も多い。最初は華やかさもあるが、物語が進むにつれて人と人による様々な思惑が入り混じり、様々な死や残酷な展開が絡む。筋が通っている物ばかりだし、そういった描写も含めてこそのファイアーエムブレムの魅力だと思うが、どうしても忌避してしまう人には合わないかも。

・この時代のFE作品の宿命だが、剣や風魔法が強く、斧や炎魔法が弱い。剣や風魔法は自陣に神器使いが仲間になるのに対して、斧や炎魔法は敵対する陣営が所持する事が多いので都合良くはなってるのだが、その反面で強武器以外もバランスよく使いこなそうという戦略性を重視した場合は、少し残念な事になる。他にも、移動力の低い歩兵系や防衛能力が活かせないアーマー系、スキルの優劣など、バランスの悪さが見える部分がチラホラある。

・カップリングはある程度適切な組み合わせで考えないと、逆に弱い子供が生まれてしまったり、スキルや武器の引き継ぎのシステムも、予め知っておかないと思うように引き継がれず勿体無い事になってしまう。この辺の説明不足感は否めないかと。

・武器やアイテムの受け渡しが基本的に中古屋を通じて、『持ち主が売る→欲しいユニットが買う』のプロセスを挟む必要があるのにかなり違和感が。資金繰りや武器の継承を考えるといった戦略性が生まれてはいるものの、不便すぎて違和感の方が勝る。

・バグが非常に多い。フリーズしてしまうものから、ゲームを最初からやり直さなければならないバグまで幅広く、データを一定の進行に合わせて複数に分けておくなどの対策は必須。
感想!コメント!まとめ!
 華やかさだけでなく、陰鬱とした雰囲気や悲劇的な展開をも多く含む、まさに戦記物の話らしいストーリーがまず目についた。自分がファイアーエムブレムシリーズを本格的に始めたのはもう少し後の作品からなのだが、本作のストーリー展開には明らかな『違い』を感じて、度肝を抜かれた思い出。

 三すくみやスキル、自由なカップリングなど、後のシリーズでも重要な代物として扱われている物が本作では多く登場し始めている。完成にはまだ遠い部分もあるものの、本作の画期的なシステムが後に与えた影響は大きく、本作だけでも粗はあるものの特有の面白さを楽しめた。

 初心者の人であっても、細く出来るセーブ機能のおかげである程度は取っ付きやすいと思われる。カップリングまわりの説明が不親切なので、その辺は攻略情報等を確認しておいた方がいいとは思う。あと、バグが多い点には少し注意。自分の初プレイ時は6章以降の子世代編が進められないバグと遭遇してしまい、心をへし折られた思い出…(苦笑)。細く調べなくても構わないが、データを一定のプレイ時間で複数に分けておく等の対策はしておいた方が無難。

 本作に関しては未だに語る事が出来る部分は多く、それだけ魅力的な所が多いんだろうなと感じる。最近のファイアーエムブレムシリーズしか知らない人でも、ある程度の前情報さえあれば最近の物ともまた近い方向性で楽しめるんじゃないかと。

掲載日:2020年3月3日


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