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スーパーマリオRPG
メーカー:任天堂
開発:スクウェア
機種:スーパーファミコン
発売年月日:1996年3月9日
価格:7500円
ジャンル:RPG


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スイッチさん版リメイク

執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
9 9 9 8 8 7 8 88
プレイ時間…200〜300時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
イーヤッフー!ハハー!(いいですやね!)
《全体として》
・アクション要素が強く、タイミングよくボタンを押す事で攻撃・防御が有利になるので戦闘が作業にならず面白い。攻撃時にボタン入力が要るゲームは戦闘がダラダラ長引く事が多いが、この作品は戦闘がテンポよく進み、ストレスを感じない作りなのが良い。

《ゲームバランス部分》
・個人的にはゲーム本編とは関係ないミニゲームとか要求されるのはあまり好きではないのだが、本作のミニゲームは単体で見ても完成度が高い物が多く、しっかり遊べる作りになっているのは◎。

・隠しボスや装備なども用意されているのは嬉しいところ。

《グラフィック・サウンド部分》
・BGMはマリオの過去作のアレンジも多いが、オリジナル曲もしっかりマリオらしさを感じられる作り。軽快で盛り上がる曲調のものが多い。

・実際には2Dゲームではあるが、見下ろし型のクォータービューでCG路線でツヤツヤ感のあるグラフィックだった事もあり、スーファミのゲームながら結構「次世代機」感的な雰囲気もあった。メインとなるキャラ以外でもしっかり描き込まれていて動きも豊富。この辺は「グラフィックのスクウェア」らしい凝り具合であった。

《シナリオ・設定部分》
・マリオとクッパが手を結ぶという、移植のタッグを実現。いつもさらわれてばかりのピーチもパーティの一員として使えるのは新鮮だった。マロやジーノといったこのゲームオリジナルの仲間キャラ、武器をモチーフにしたアクの強い敵の面々といった登場人物も魅力アリ。

・スクウェア製ながら主人公マリオが一切喋らないタイプだが、イベントでマリオは喋らない一方色々なアクションを見せてくれるし、周りのキャラがしっかり喋りまくるため退屈しない。
マンマミーア…(だめナノ!)
《操作性・快適性部分》
・斜め上からの視点なので、十字キーも斜めに入れる機会が多くなる。これで連続で穴を飛び越えたりするアクションを要求される場面が多いのはやや辛い。

《ゲームバランス部分》
・パーティの回復役としてはマロよりもピーチの方が圧倒的に使い易いため、終盤はマロの出番は無くなってしまいがち。ドラクエで例えればピーチは状態異常回復効果まで付いたベホマラーを低燃費で使い放題って感じであり、いささか高性能過ぎる気も。マロにもパーティ全体の回復技かピーチには無い明確な利点があれば良かったのだが…。同様に、クッパも装備品の質の悪さや技の性能の低さで損をしている印象がある。地の能力の高さは魅力なのだが。

・同時期のスクウェアの他のRPG作品と比べると難易度はかなり低めでボリューム自体もかなりコンパクト。隠しダンジョンとか何らかのコレクション要素とか、クリア後も楽しめる要素がもうちょっと多ければ尚良かった。

・スーファミ期のファイナルファンタジーと同様、装備の効果の説明が不足気味で、表記されていない隠し効果だとかが多すぎるのは意地悪・不親切にも感じたり。

・マリオがパーティから外せず固定なので、実質2人しか仲間入れ替えはできない。主人公だから…ってのもあるが、フツーに可能なRPGも多いし、戦闘中にも入れ替え可能とかにしてくれれば弱点を突いた攻撃とか仕掛けやすくて良かったと思うが(マリオは性能は高めに設定されているのでどんな相手でも足手まといにはならないけども技を無効化され大ダメージを叩き出せない事は結構ある)。まぁこの辺は要素を減らして簡素化するのを優先した結果カモ。
イッツミーザ、感想。
 アクションゲームの任天堂とRPGで人気のあったスクウェアのタッグが話題になった、マリオをメインキャラに据えたRPG(てか、皮肉にも実際に協力した事でゲーム開発の方向性の違いが露見したか、スクウェアは後に暫く任天堂機種から離れる事になってしまったが)。

 アクション性の高さや親切でユーザに優しい作りは任天堂らしさ、大袈裟なセリフ回しやRPGとしての作り、キレイなグラフィックははスクウェアらしさが出ており、両者の良さが程よくブレンドされた印象。万人受けを優先し過ぎた結果かやや簡単過ぎるようにも感じたが、しっかり楽しめる骨太の内容に仕上がっている。

 マリオのRPGはインテリジェントシステムズ製の『ペーパーマリオ』、アルファドリーム(=本作を手掛けたスタッフも含まれるスクウェア独立組)の『マリオ&ルイージRPG』など様々な機種で発売されているが、個人的には最初に出たこの『スーパーマリオRPG』が一番のお気に入りだったりする。本作の流れを汲む新作とかも出たら嬉しいが、最近だとペーパーマリオ(3DSのスーパーシール以降)で見られる「オリキャラ・シナリオの禁止」縛りみたいな作る上で任天堂大御所のミヤホン氏(宮本茂氏)の課した縛りが今もキツイみたいなんで、オリジナルキャラ満載だった本作みたいな路線は正直ムリかもしんないが…(苦笑)。

掲載日:2004年11月5日
更新日:2023年11月14日


執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
9 9 8 8 7 8 9 93
プレイ時間…50時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
あはっ、すごいすごい!(良いところ)
・ターン制の攻撃や炎氷雷といった弱点属性など、スクウェア社のファイナルファンタジーシリーズをベースにしつつ独自のバトルシステムになっている。純粋なコマンドRPGというよりアクションRPGといった方が近く、攻撃のタイミングを合わせてボタンを押すことで有効的な攻防が行えるシステム。敵の種類や技によってボタンを押すタイミングもまちまちで、全体的にプレイヤーのゲームの技量が幅広く試される作りになってるのが特徴。

・ゲーム全体のストーリー進行はほぼ一本道で、RPG初心者でもクリアまでの道筋が分かりやすいよう配慮されている。ファイナルファンタジーシリーズほど複雑ではないが、マリオシリーズお約束の展開を踏まえながらも、敢えてお約束ごとから外した意外性も含むシナリオになっていて、次から次へと物語の展開に惹き込まれる。

・従来のマリオシリーズに出てくるクッパ軍団系の敵キャラクターだけでなく、武器をモチーフにした姿形をしている者達が主要な敵幹部として登場する。見た目も性格付けも従来のマリオシリーズキャラとは若干異なる性質をしているが、異なる世界からマリオ達の世界へ干渉しているというストーリー的な都合もあり、意外と物語に馴染んでいる。武器の性質を活かしたユニークで意外性のあるギミックを搭載したボス戦が多く、見た目にも攻略的にも面白い。

・ちょっとした道中の中でもミニゲームが用意されていたり、小ネタが用意されている芸の細かさ。やり込み要素としてじっくり作り込まれているミニゲームもあるが、ストーリー中ほぼ一度しか遊ばないミニゲームでもわりとしっかり作り込まれており、ミニゲームだけでもかなり手が込んでいる。

・音楽はマリオ世界らしく軽快さを残しながらどこかファンタジー色を感じる曲が多く、現在もネット上で語り草になるほど耳に残る名曲が多い。ちょっとしたイベントシーンでもコミカルな曲がわざわざ用意されてたり、効果音も軽快さが重視されていたりと、ゲーム全体を通して独自の雰囲気作りを大きく担っている。

・ピーチやクッパといった仲間メンバーやクッパ軍団の会話など、マリオシリーズ過去作ではさほど会話シーンがないキャラクター達も本格的に人格を持たされたのは、独自の評価に値する点かと。1996年の当時でもコミカライズ作品などで独自のキャラクター性が付けられる事はあったが、本作のキャラクター設定は後々のマリオシリーズ作品でも強く影響されてる部分が多く、後世から見ると影響力の大きさが伺い知れる。
それでは、なくことにする!(悪いところ)
・ボス戦は相手によってはクリアまでの壁と呼べるほど苦戦するものがあり、中盤まででも2?3体ほど突破困難な強敵が存在する。逆に中盤からは優秀な回復役のピーチが加入するなど、やや難易度が下がるように感じた。序盤の強敵や中盤の強敵ポジションのボス戦はRPGとしてあってもいいとは思うものの、RPG初心者向けのバランス調整とは言い難い。

・クォータービューの視点でゲームが進められるが、距離感が掴みづらく意図しないケースで敵と接触したり穴に落ちる事があり、アクション難易度が妙に高くなっている場面が幾つかある。

・戦闘時のコマンド入力で、適切に入力するタイミングが分かりづらいものが多い。基本的には攻撃命中時に押せばいいものの、技によっては命中する瞬間とズレたものがありパッと見での区別もつかないのも難。
はあ〜ん。ははあ〜ん。(コメントです)
 マリオシリーズでお馴染みのクリボーやノコノコといったメンツが、RPGの敵としてマリオの前に立ちはだかる…『マリオシリーズのRPG』の光景はどういったものになるのかは想像するだけなら誰でも思い付くものの、実際に形になるまでは結構な年月がかかったのには驚き。RPG作りのノウハウは流石スクウェア社といったところで、緻密な表現力や戦闘システムの構成力といった分野で如何なく発揮されている。取っ付きやすさやキャラクター性はしっかりとマリオシリーズと、夢のコラボと言う看板に偽りなしの完成度になっている。

 マリオRPGシリーズはペーパーマリオRPGシリーズやマリオ&ルイージRPGシリーズなどに分かれていったが、原点のスーパーマリオRPGはシンプルかつ王道的。しかし何処かマリオ世界と毛色がちょっと異なるファンタジー。と、独自性が高い事もあって個人的にはかなりお気に入り。後に発売された派生作品もまた異なる方向性で高い評価を出せるが、元祖マリオRPGである本作の功績はかなりのものではないかと。

掲載日:2023年11月7日


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