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マリオカートWii
メーカー:任天堂
開発:任天堂情報開発本部
機種:Wii
発売年月日:2008年4月10日
価格:5800円
ジャンル:レース


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
7 9 9 9 7 8 85
プレイ時間…150〜200時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
イーヤッフー!ハハー!!(よいとこ)
<操作性&ゲームバランス部分>
・Wiiリモコンによるハンドリング操作で直感的に楽しめるため、レースゲーム慣れしていないゲーム初心者も遊ぶことができる(ハズ)。その一方でクラシックコントローラやゲームキューブコントローラなど、従来型操作にも対応しているので正確な操作をしたい場合だとかタイムアタックなどでも安心。幅広い選択肢が用意されているのは良い事と思う。

・対戦は相変わらず楽しい。本作はアイテムの効果がシリーズ過去作より気持ち強力なので、多少下手な人もそれなりに勝ちやすい、良い意味での大雑把さがある。対戦用のコースも従来より多くなっている。据置機でコントローラさえあれば多人数対戦できるため、より多人数向けでパーティゲー寄りのバランス調整と言えるか。

・1人用はタイムアタックが熱い。スタッフゴーストがコース毎に用意されており良い目標になる。グランプリモードは上位クラスの敵の攻撃にウンザリすることもあるが、クリア後に表示される評価を気にせず遊ぶなら、まぁギリギリ許容範囲内(隠し要素も最高ランクの☆3つを要求されないのは良い)。

<ゲームバランス部分>
・カートの他にバイクも選択可能になり、マシン選択の幅が広まったのは良いし、性能や挙動もしっかりカートと差別化できている(下記の通りバイク優位過ぎるのはアレだが…)。一部のマシンデザインは任天堂の他のレースゲーム(3DホットラリーやF-ZERO)のものだったりするのも、分かる人にはちょっと嬉しい懐かし要素かも。

・ゲームキューブ版やニンテンドーDS版でみられた上級者に有利過ぎる“直線ドリフト(直線でドリフトし続けて加速しながら走る)”ができなくなったのは改良点と言える。

<グラフィック&サウンド>
・BGMは派手さは無いが、ポップな曲調でしっかり盛り上げてくれて、世界観にもマッチしていると思う。

・ハード性能はゲームキューブと大差無いWiiでのリリースだが、コースのグラフィックはギミック密度が濃く、見栄えもしっかり向上していた印象。

<ゲームモード・ボリューム部分>
・オンライン要素が充実している。ニンテンドーDS版に引き続きWi-Fiに対応しており、オンライン環境があれば気軽に多人数対戦を遊べる。世界中の人との対戦は純粋に楽しいし、タイムアタックのゴースト配信など、やり込みの助けになる要素も嬉しいですな。対戦時の待ち時間が短くなった点、対戦でもマシン重量がしっかり反映されるようになった点は◎。後の任天堂ハード(Switch Onlineの有料化開始後)と異なり、タダで遊べたのもオトクだった。
マンマミーア(イカンとこ)
<ゲームバランス部分>
・マリオ“カート”なのに、バイクの方が明らかにメリットが多く、バイクの中でもハングオンタイプは更に強過ぎる印象。「直線で回数制限ナシで加速可能」「コーナーで鋭くインに切り込める」など絶大なメリットがある割にはこれと言ってデメリットが無いため、オンラインではこれらのバイク使用のユーザがやたらと多かった。

・グランプリ高ランクの敵カートからのえげつない攻撃には涙が出る。「赤甲羅→トゲゾー甲羅→キラーで体当たり→穴に落下」など、極悪なコンボ攻撃を食らって先頭から一気に転落するとやる気も失せる…。そういった攻撃で落ちた順位が評価にも反映されるのは理不尽な気がするのだが…。COM同士では攻撃を控えて序列を守る八百長走行してるモンだから余計腹立たしいと申すやら(苦笑)。

・グランプリやVSで順位毎に出るアイテムがキッチリ決まってるのはちょっと残念。上位でも稀にいいアイテムが出るとか、もうちょっと出方に幅があっても良かったと思う。

<操作性部分>
・Wiiハンドルによる操作は直感的に行えるのが長所だが、微妙な操作にはあまり向いてない気が。使用頻度の高いアイテム操作やバイクのウィリーが十字キーなのは一考の余地はあったと感じる。

<ゲームモード・ボリューム部分>
・2人用のグランプリモードを遊べなくなったのもガッカリな点(前作までは2人でグランプリも遊べた)。バトルもチーム戦しかできなくなっている。今までにあった要素は無くしてほしくなかったな。

・コース数は32あり、それなりに用意されているが、半分の16個は過去作品から収録されたもの。今の倍くらい新コースが用意されていて欲しいと思うのは贅沢な要望だろうか?過去作、しかも携帯機版だったマリオカートアドバンス辺りと比べると、もうちょっと頑張ってくれても良いとは思う。

<スコアには反映してないけど細かい不満点・疑問点>
・キャラの人選はやや不満。「マリオとベビィマリオ」など、同一人物が同時に登場するのは設定的にヘンに感じるの、わしだけかなァ?ベビィ系は手っ取り早く人数を揃えるにはもってこいの存在なんだろうけど、その辺は考えてもらいたいところ。
イーッツミーザ、感想。
 マリオカートのWii版。本作ではカートの他にバイクで走る事が可能になった他、操作面ではハンドル操作が加わったのが特徴。コントローラ操作に慣れない人でも直観的な操作で遊べるようになったのはいいね(慣れると微調整しやすい通常コントローラの方が速いとは思うけど)。

 一人で楽しむもよし、多人数で盛り上がるもよし。オンライン対戦はなかなか熱くなりまする。幅広い楽しみ方ができるのはナイスですな。一人用のグランプリモードは敵COMの攻撃で泣きそうになるけど、気合いでカバーすべし。全体としてはパーティーゲーム寄りのバランスになってるかなーという印象。

掲載日:2008年4月24日
更新日:2025年7月29日


執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
7 7 9 7 7 8 79
プレイ時間…100時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
イイね!
・新しく追加されたバイクのアクション『ウィリー』や全体的にステージが上下に大きく動くようになったりして、ゲームスピードがかなりアップした。爽快性の高い走りを楽しめる。

・使えるコントローラーの種類が増え、その人に合ったプレイスタイルで遊ぶ事が出来る。Wiiの直感的な楽しさを体現したようなハンドル操作は特に面白いと思う。

・アイテムの効果が全体的に大きくなり、通常のグランプリでは弱者も勝ち上りやすくなった。強者からすれば、一方的に勝ちにくくなったとも言えるが。

・ひたすら乗っているだけだったカートとは違い、バイク上では動きが激しい。性能面での影響もあるが、バイクに乗るのは正直行って、カートよりも楽しみやすいかと思われる。

・オンラインでタイムアタックのランキングがあったり、対戦もレーティングが用意されていたりしていたりとオンラインでかなり遊ぶ事ができた。全体的なアイテムの強化や、前作のDSでのテクニックの一つであった『直ドリ』も無いので、これを体得していないとオンラインお断りだったりする事も無くなった。
イカンね!
・マシン間のバランスが悪く、バイクが強すぎる。主に速度の上がるウィリー走行が強く、タイムアタックでもグランプリでも基本的にバイク一択になりがちである。同じくキャラとしては最高速が高いファンキーが強く、タイムアタックではファンキー&バイクばかりで選択の余地が少なく、華がない。

・アイテムが全体的にどれも強力になっており、弱者に優しく強者に厳しいようになっている。運次第ではどんなに強くても容赦なく最下位に落とされたりして、理不尽さすら感じる。

・ジャンプアクションが十字キー上で、ウィリーも十字キー上という今一つ使いにくい操作。スティックから手を離さないとウィリーやジャンプアクションが出来ないというのは如何なものか。
感想ね!
 歴代のマリオカートシリーズの中でも特にスピード感溢れる作品だった。これまでのシリーズよりもさらに敷居が下げられており、マリオカート初心者どころかゲーム初心者でも楽しみやすくなっている。

 アイテム運がわりと勝負を大きく変える事があったり、バイクや一部キャラばかりのタイムアタックは見ていて嫌になってくるが、マリオカート本来の遊びをやる上では歴代シリーズの中でも上位に入るのではないかと思われる。

 オンラインが楽しく、友達とやっても楽しいマリオバイク…いや、マリオカートでした。

掲載日:2016年8月1日


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