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Wii Music
メーカー:任天堂
開発:任天堂情報開発本部
機種:Wii
発売年月日:2007年10月16日
価格:5800円
ジャンル:その他(音楽演奏)


広告(良かったら買ってくれぃ)

執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
6 9 7 9 8 5 80
プレイ時間…25〜30時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良いトコなのぉ!
・自分のプレイを保存したクリップを見ると、その演奏やキャラ(Mii)の動きがシュールで、とにかく笑える。一人で遊んでも面白いし、多人数で遊ぶとさらに楽しめる。このアホくささが個人的にはツボである。楽しさの方向性としては、後に任天堂初のアプリとして出た『Miitomo』的、「クソコラ作成ツールとして楽しい」って言えば近いかもしんない(なんかアレな楽しみ方だが)。

・これまでの音ゲー(音楽ゲーム)のように画面に表示される音符を追って演奏したり、スコアを競ったりすることがないのに、触ってるだけで楽しい。

・リズム感がなくても、ゲーム慣れしていない人でも直感操作で“それなり”のアレンジを加えた演奏をしてくれるため、下手でも上手くなった気分で演奏楽しめるのがいい。それでいて、自分で思ったようにアレンジが可能だったりするなど楽しみ方の幅が広く、やり込む余地が多いのも素晴らしい。

・斬新な内容であるだけに触り始めは戸惑いがあるが、順を追って遊び方を指導してくれる誘導が巧みで、安心して遊ぶことができる。細部に渡って丁寧に作られており、メニュー画面・各種機能などの操作面で困ることはない。

・どうしても知らず知らずに激しく動いてしまうのでそれなりに運動にはなる。
イカンぜよォ〜。
・スコアだと勝敗を競うだとか、その手の従来のゲームらしいゲーム要素は全く皆無であり、上述のクソコラ作成ツール的な楽しさを感じられないと、退屈でボリュームの無い、ゲームでもない何か…とかしか思えない恐れもあり。そういう意味では激しく遊び手を選ぶ内容。敷居は低めそうに見えて激しく人を選ぶ…って意味では、あんま任天堂らしくないゲームかもしんない。

・遊んでいるうちにかなり激しい操作に陥りがちで、思ったよりも疲れる。特に、テンポの速い曲はハード。ギター系やバイオリン系の楽器で連打が必要な場面は特に厳しい。

・一曲一曲、「テキトーでもそれなりに聞こえる」ようにする労力が掛かるのは分かるが、DS『大合奏バンドブラザーズDX』のような作曲モード・追加楽曲ダウンロード機能が無いのが残念。曲数はそこそこあるのだが、自由に曲を作るモードがあれば、なお一層楽しめたと思う。

・世界で同内容のものを出すことを優先した結果なのか、選曲はワールドワイドに知られているものに偏っており、日本国内のみでウケる曲は一切収録されていないのが残念。
ラララ、感想ー。
 買う前は正直、どんなゲームなのかさっぱり分からなかったし、ある程度情報を集めてはいたがそれでも内容を想像できなかった。それだけに不安もあり、発売日に購入に踏み切るには少々勇気が必要だった。だが、実際に遊んでみると、意外と楽しい。これまでの音ゲーとは異なり、流れてくる音符をタイミングよく叩く必要があるワケでもないし、演奏後のスコアが出るワケでもない。評価を競うシステムではないのに、ただなんとなく演奏しているだけ、ただWiiリモコンとヌンチャクをフリフリしているだけで妙に楽しいのである。
 任天堂情報開発本部が制作した作品の中には、「スーパーマリオ」シリーズ、「ゼルダの伝説」シリーズなど、触ってると独特の圧倒的な“オーラ”とでもいうか“スゴイ感”が放たれているものも少なくないが、この作品からもそれが伝わってくる。…ってコリャ、褒め過ぎかな?

 一方で、従来のゲームらしいゲーム的な要素が皆無であり、追加で曲を増やせたりもせず物量自体もそれほどもナシ、最初に「合わないな」って感じたユーザに歩み寄るような部分も無いため、恐ろしく好みが分かれそうな内容ではある。
 『スゴイ』けど、『面白い』に直結しとる内容かと言うと、別に全然そうでもナイ。どっか製作者側の自己満足で留まってそうでもあり。そういう意味では酷く「任天堂らしくない」作品でもあった。個人的にはアホらしくて結構好きだったんスけどね。

掲載日:2008年10月20日
更新日:2021年4月13日


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