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ゼルダの伝説
トワイライトプリンセス

メーカー:任天堂
開発:任天堂情報開発本部
機種:Wiii
発売年月日:2006年12月2日
価格:6800円
ジャンル:アクションRPG


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WiiU HD版

Wii版

執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
8 8 7 7 8 9 9 85
プレイ時間…100時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良ひですぞ!
・不安に思っていたリモコン操作だが、一部不満はあるが概ね無理のない操作方法で安心。特に、“狙いを定めて撃つ”系のアイテムについては相性は抜群に良い。↓欄にも書いとるようにちょっと疲れるリモコン振りでの剣の操作だけど、まぁちったぁあ多少は運動になるだろうし、剣を振るって攻撃することは大変なんだろう、って想像しながら遊べばいいんじゃない?(笑)

・謎解きは前作『風のタクト』よりも数段歯ごたえがあり、序盤から退屈せず、良い意味で苦労させられる。戦闘自体は比較的抑え目の難易度で、謎解きに注力できる作りになっているのは正解と言えそう。これで戦闘がもう一回りキツかったら辛いかもしんないしね。

・ボリュームがあり後半に向け物語も盛り上がってくるのは良い。竜頭蛇尾チックであった前作の反省はいかされているようで、なにより。

・ゼルダの伝統芸とも呼べる濃いキャラクターの面々。各人に合わせてモーションやセリフに個性を持たせてあり(時には、ちょっとアクも持たせてあったりして)、人間味が感じられる。作りこみに拍手。
イカンぞな。
・大振りする必要はないものの、剣での攻撃がリモコンスウィングなので若干疲れる。最初は斬新に感じるが、慣れてくるとボタン操作で充分でないかと感じてしまう。『Wii Sports』等と違ってTVの前に座って何時間も連続して遊ぶ類のゲームゆえ尚更。

・お使い系、特に「○○を集めて」系のイベントが目立つ。もっとも、『風のタクト』の終盤ほど酷くは無いのだが。プレイ時間を稼ぐにしても、もっと密度の濃い遊ばせ方を用意してもらえたら良かった所ではあるな。フィールドの広さに対してイベントや戦闘が少なく、やや退屈に感じることが少なくない事がそれに拍車をかけてる感じでもあり。

・ハイラル城下町にて、見せ掛けだけで会話できないキャラが多いのにはションボリ。最近のJ-RPGではたまに見られるやっつけ仕様だけど、ゼルダでそんなマネはして欲しくはなかったな。
THE 感想。
 基本的には『時のオカリナ』のシステムベースで作られた、綺麗なゼルダ、って印象。据置機での前作にあたる『風のタクト』よりは難度も高めに設定されており、『時のオカリナ』以降のシリーズファンには結構な内容かと。その分、ゲーム慣れしてない初心者さんには敷居が高い点は否めんが……まぁ任天堂のゲームの中にもそういうモンがあってもよろしいかと。

 出来自体は悪いとは思わんが総じて『時のオカリナ』の二番煎じ感が強く、期待したほどの傑作ではなかった感じではある。あと個人的には、それでいてちょっと最近の3Dゼルダはちょっと重高長大過ぎて個人的にはちょっと胃もたれ気味な気がしないでもない。Wii版の今作に関して言えば、操作面でやや目新しさはあったもののやや無理のある操作もあったりして、“当初ゲームキューブ用に開発していたものを新ハードであるWiiに無理矢理持ってきた”感は否めず。

 とりあえず、遊ぶ側にも多大な負担を強いる内容なので、かつての手軽さが失われたということだけは言えそうな。シリーズを重ねる毎に右肩下がりの売上もそれを示していると思う。でもやっぱりゼルダには“大作”であって欲しい。つまり、手軽さを残した大作であって欲しいって事になるが……んー、自分でも矛盾した事を要求しとる自覚はあるし贅沢な注文にも程はあろうが、任天堂の超大作ゼルダにかける期待はそれだけデカかったってことで(笑)。

掲載日:2007年6月30日
更新日:2019年7月2日


執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
9 9 7 7 9 9 8 86
プレイ時間…100時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良いとこ書いちゃいな〜♪
・新しい機種へ移行したという事もあり、ボリュームは格段にアップ。普段通りにストーリーだけを進めてもダンジョンの数やイベントの数は多くて、ゲームの世界へ長く没頭する事が出来た。フィールドも広大になり、広いハイラルの地を冒険する壮大さを格段に楽しめる。

・Wiiリモコンによるポインターの操作も快く、直感的に弓矢等のアイテムを使った時に狙いが付けやすくなった。時のオカリナ以来久し振りとなる釣りも復活しており、Wiiリモコンを使って釣りざおを動かすのも中々面白かった。

・リアル志向に近いグラフィックとなり、マップ全体だけでなく登場する人達や敵モンスター等も全てリアル志向に。水や森といった自然の風景が綺麗に仕上がっており、ストーリー中に挿入されるムービーも派手でリアルな物が多かった。

・これまではやや控えめだった戦闘面が強化され、騎馬戦の登場や奥義技の登場などにより普段の戦闘が軒並み格好よくなった。ゼルダシリーズも本作からは戦闘の奥深さも重視し始めた傾向があり、個人的には好評。

・重厚でバックコーラスも入ったオーケストラ調の新曲が多めで、曲のクオリティは高レベル。過去作のアレンジ曲も時には使われていて、風情あるアレンジがよく目立った。
悪いとこ書いちゃいな〜♪
・リアルさや快適さを除けばパッと見の目新しさは少なく、全体的には『時のオカリナ』の延長線ともいえる作り。ストーリー前半で行う必要のある雫集めや、一部のサブゲームなどは作業ゲーに近い物も存在し、マップも広さばかり充実していてイベント等があまり用意されてなかったりと、全体的に冗長さを感じる事もあった。

・アイテムを使う時などに使うWiiリモコンによる操作はそこまで問題無いのだが、普段の戦闘で剣を使う時にWiiリモコンを振る必要があるのが少し大変。あと、謎解きをした時に流れる一部の効果音等はWiiリモコンのスピーカーから流れるのだが、音割れが酷くチープな音にしか聴こえない。

・リアル調のグラフィックになった反面、常に重苦しい雰囲気も漂う。ダークな雰囲気が魅力のゼルダではあるものの、暗めの背景が多いせいで視認し辛い謎解きの仕掛けもあった。暗めの背景にした弊害としては、トワイライトの世界では特に引き起こり、背景と地面の境目が分からず思わぬ落下などを発生する事があった。
コメント書いちゃいな〜♪
 Wiiを手にして本作を初めてプレイした時は、これまでのゼルダシリーズの中でも飛び抜けてリアルかつ重々しい雰囲気に圧倒された思い出。新機種であるWiiの機能をゲーム中に落としており、斬新な作りへと大きく変更したかのように見えるが、根本的な所は64時代の名作『時のオカリナ』と近い作りになっている。

一本道に近く、冗長さやマンネリ感も少しは感じるが、やはり一つのゲームとしての面白さはかなりのもの。ゲーム全体の雰囲気がライト向けとは言えないのでこれまでのシリーズよりも人を選ぶ面もあるのだが、ゲームの作りそのものは良作以上の出来であると言えるはず。

掲載日:2019年7月2日


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